バンデット・キースとは、遊戯王の登場人物。元全米チャンピオンのデュエリスト。星条旗のバンダナとサングラスがトレードマーク。フルネームは「キース・ハワード」。
かつて全米チャンプとしてその名を轟かせ、不敗伝説を打ち立てたデュエリスト。一流のカード・プロフェッサーとして数々の賞金を掻っ攫ってきた経歴から、盗賊を意味する「バンデット・キース」という通り名で呼ばれるようになる。
この為、アメリカにおける影響力・知名度は群を抜いて高く、まさにカリスマと呼ぶに相応しい存在感を放っていた。創造主であるペガサス・J・クロフォードと共にアメリカのデュエリストレベルにまで影響を与えていた事は、ゲーム版(GBA8 ~破滅の大邪神~)におけるレベッカ・ホプキンスの証言で確認できる。
そんな彼にも暗黒時代が訪れる。全米一の実力をつけたキースは、ニューヨーク -デュエルスタジアム -を舞台に、永遠無敗の王者としても知られるペガサスにデュエルを挑む。全米チャンピオンVS永遠無敗の王者という歴史的一騎打ちは全米に生中継され、全米中の少年たちを集める程の大イベントとなった。しかし、ペガサスに初心者デュエリストの少年トムとのデュエルを促され、まさかの完敗を喫する。この敗北の瞬間をペガサスはマジック&ウィザーズのコマーシャルとして仕立て上げ、彼の名声・地位・そしてデュエリストとしてのプライドを崩落させた。その裏でペガサスの千年眼の力が働いていた事など、当のキースは知る由もない。
この事件を契機にキースは長きに渡ってデュエル界から姿を消し、消息を絶つ事となる。風の噂によればキースは酒や麻薬に溺れ、やがて危険なギャンブルにまで手を染めて、身を破滅させていったという。(ペガサス談)
この"危険なギャンブル"が如何なるものであったかは不明だが、"札束が積まれた机を前に椅子に腰かけ、酒を持ち、汗と涎を垂らして瞳孔が開ききっているキースが、リボルバーの銃口をこめかみに突き付けている"過去の描写がある。(目前には肩の力が抜けた人影がある)この事から、ロシアンルーレットに興じていたであろう事が推測されるが、明言はされていない。(ただし、行っていたであろう事を匂わす台詞や描写は幾つかある。)
そのあまりにえげつない描写から、アニメ版ではカットされ、"落ちぶれたキースが酒場らしき場所でデュエルに興じ、金を稼いでいる"シーンに差し替えられた。
ド素人のガキ(トム)に敗北させられ、デュエル界から追いやられたキースは、どん底の生活の中でペガサスを倒す事こそ、この地獄から抜け出す唯一の方法であると考えるに至る。デュエリスト・キングダムが開催されるや否や密航を開始。自分を慕う三人組を率い、ようやく彼の復讐劇が始まる。
元々密航者であるキースにとって王国のルールなど眼中になく、様々な不法手段によって決勝選出にまで上り詰める。しかしまたしてもド素人のガキ(城之内)に完敗。こればかりは実力差なので言い訳が通用せず、ペガサスに無理やりにでも復讐を遂げようとするも、逆に千年眼の力によって処刑されてしまう。
ペガサス曰く、「デュエリストのマインドを失ったから」との事だが、チート常習犯のペガサスに言えた事ではない。
アニメ版では落とし穴に引っかかり、海に放り出されてしまう。あんな海のど真ん中に放り出されるぐらいなら、処刑された方がマシに違いない。しかし、彼の悪運はここに尽きず、島周辺を徘徊していたグールズの船に拾われる事となる。
切り札は「リボルバー・ドラゴン」。ロシアンルーレットに興じていたであろうキースの暗黒時代を象徴する、凶悪極まりないモンスターである。しかしアニメ版では上記のエピソードが規制された為、キースとの関連性が解かり辛くなった。
グールズに助けられたキースだったが、武藤遊戯のもう一つの人格を引き出す為の駒としてマリクに洗脳され、利用されてしまう。十八番の機械戦術で遊戯を苦しめるも、感情的になったマリクのせいでレアカードばかりに頼る醜態を晒す破目に。この事件でマリクの洗脳に抗いながら、行方不明となる。この一件がなければ、後々KCグランプリ編あたりで、現全米チャンプのレベッカへの挑戦者として登場できたかも知れない。
ちなみにレベッカとは面識があるらしいが、彼女に「武藤双六がアーサー・ホプキンスから青眼の白龍を奪い取った」などとよからぬ嘘を吹き込み、一騒動を起こす原因となった。キースが何故そのような嘘をついたのかは謎である。
デュエリスト・キングダム編で命を落としたキースであったが、ペガサスの養子の一人、天馬夜行によるペガサス蘇生の為の計画、R・A計画(Rebirth of Avatar)の実験体に選ばれ、復活を遂げる。彼から邪神のカードを託され、カード・プロフェッサーとして全国から同業者を招集し、彼の計画を影ながら支え暗躍する。だが、彼の真の目的は城之内への復讐にあり、それを実行に移す為に天馬を利用していたに過ぎない。ペガサスの死の原因が遊戯にあると嘘を吹き込み、一連の事件を引き起こすきっかけともなった。
本来はペガサスへの復讐を目論んでいたが、既に死亡していた為に断念。彼との決着は遂に叶う事はなかった。
原作の主要な敵キャラクターであった為、DMを舞台としたゲーム作品にはほぼ全て登場している。
GB1、2(闇界決闘記)、PSソフト「封印されし記憶」では一般デュエリストとして登場。
GB4(最強決闘者戦記)、GBA6(エキスパート2)では隠しキャラ扱いとなっており、特定の手順を踏まないと戦えない。
GBA7(決闘都市伝説)ではグールズとして登場。マリクに洗脳されており、彼を「ペガサス以上に恐ろしい人物」と崇拝している。イベントでは、インセクター羽蛾とデュエルを行い勝利。「元全日本チャンプなど、赤子の手をひねるようなもの」と言い捨てる。
GBA8(破滅の大邪神)では、バトルシティ終結後のグールズを乗っ取り、ネオ・グールズとして旗揚げし、世界を股にかける組織の首領となる。このゲームでは特にグールズとしての一面が強調されているが、これはおそらく、全盛期に盗賊とあだ名されたキースが、実際に盗賊行為を行っているグールズとなった事が妙にマッチしていたからだろう。千年ロッドを利用しなければろくに部下も集まらず、利用する事もできないマリクとは違って、かつてのグールズメンバーが集っている点は、彼のカリスマ性を感じさせる。
DSソフト「ナイトメア トラバドール」ではペガサスの部下として登場。ペガサスの力に畏怖し、敬語で接するなど情けない姿を見せてくれる。しかも、このゲームではデュエリスト大会(ビギナーズカップ)の商品を盗んでいくという形で初登場する。かつての賞金王が商品泥棒をしでかすとは皮肉な話である。(一連の不可解な描写にはきちんとした理由はあるのだが、それは後々明らかとなる。)終盤では闇のデュエリストとして夜のマップを徘徊。遭遇すると闇のゲーム(負けるとゲームオーバ)を仕掛けてくる。
PS2「継承されし記憶」では白薔薇派の一員として登場。外国人キャラクターであった為か、名前の改変は行われていない。白薔薇派だけに白い衣装を身にまとっている。
GB3(三聖戦神降臨)、GBA5(エキスパート1)には未登場。PSPソフト「タッグフォース スペシャル」ではイベント限定の登場となり、デュエルする事はできない。(実質未登場。なお細やかなグラフィックだけはなぜか用意されていた。)
使用する機械モンスターは耐魔法装甲を備えたフルメタル仕様となっており、魔法攻撃を一切受け付けない。
高火力モンスターによって場を制圧する、典型的な「ビートダウン」を用いる。また、戦況に応じて「メタル化・魔法反射装甲」や「時の機械 -タイム・マシーン」「スフィアボム -球体時限爆弾」等のトリッキーなカードを用いるなど、攻守に優れた戦術を見せる。その反面、高火力モンスターに依存した猪突猛進な傾向も見られ、城之内とのデュエルでは「落とし穴」や「鎖付きブーメラン」によって形成逆転を許してしまっている。
劇中のセリフによれば機械族の他、竜族・騎士族なども用いるようだ。アンデット族にも造詣が深く、下っ端のゴースト骨塚のゴーストデッキを改良、アドバイスによって「リビングデッドの呼び声」コンボを完成させ、城之内を苦戦させている。
遊戯王初の機械族デッキの使い手。そして機械族というジャンルを誕生・定着させた功労者でもある。それまでは神話・伝承を基にしたモンスターが主流であったが、「振り子刃の拷問機械」や「TM-1ランチャースパイダー」の登場によって流れは一変。以降、長きに渡って機械族は登場し、多くのデュエリストの間で愛用される事となる。OCG界においては彼の使用するカード「リボルバー・ドラゴン」や「スフィア・ボム 球体時限爆弾」は特に人気・評価が高く、愛用するデュエリストも少なくない。最近ではリボルバー・ドラゴンの派生型モンスター三種(ツインバレル、ブローバック、ガトリング・ドラゴン)が登場しており、いかに高い評価を受けているかが分かる。なお、DUEL TERMINALではキースがこれらを使用(ガトリング・ドラゴンを除く)。更には専用ボイスつきと異例の好待遇となっている。
ニコニコ動画では「トムに負けた人」、YouTube等では「IN AMERICA」と呼ばれ、ネタキャラとして定着している。前者においては全米チャンプの実力がありながら、あまりにもあっけなくトムに負けた事、そのトムがニコニコ動画においてネタキャラ・ある種のカテゴリーとして確立している事が考えられる。後者はLittleKuriboh製作の遊戯王要約シリーズにおける彼の口癖(IN AMERICA)から、この作品における彼は、やたらとアメリカ人である事をアピールする似非アメリカ人として描かれている。
2022年に配信開始された『遊戯王マスターデュエル』では、彼本人は本作に登場しないもののSNS上で初心者・復帰勢にゲームの解説を行うキースのコラ画像が注目を集めている。懇切丁寧なレクチャーに加え自らも決闘者としてゲームを純粋に楽しむ様子はどこか微笑ましい。卑劣漢として描かれた原作と相反する姿は笑いを誘う一方、元の原作でもゴースト骨塚たちのデッキ構築を手伝うシーンが存在したこともあり違和感をそれほど感じさせない塩梅となっている。
掲示板
208 ななしのよっしん
2024/10/26(土) 15:27:04 ID: ab8zVRMl2V
209 ななしのよっしん
2024/12/27(金) 08:51:33 ID: ab8zVRMl2V
トムに負けたときキースも機転利かせて「いや〜トム君強いね。参った参った。」とか言ってれば落ちぶれることはなかった
210 ななしのよっしん
2025/03/20(木) 12:43:32 ID: n0t1IkgO8v
業界のレジェンド直々に、自分を本気で侮辱するようなプロモーションにして、
その踏み台にされれば相当傷つくだろうなー、とは感じる
自分が真剣にやってきた分野なら特に
「あなたの今までやってきたことは所詮その程度デース、今始めたばかりの児童にも勝てまセーン!」
これを言われて、やられたに等しいかも
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最終更新:2025/03/26(水) 18:00
最終更新:2025/03/26(水) 18:00
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