バーイード(Baaeed)とは、2018年生まれのイギリスの競走馬である。
父Sea The Stars、母Aghareed、母父Kingmamboという血統。地元イギリス産馬である。父は2009年の欧州競馬を圧倒的なパフォーマンスで席捲した年度代表馬。欧州の血統地図を塗り替えた大種牡馬Galileoの半弟の立場に恥じず、種牡馬としてもほぼ毎年GⅠ馬を輩出しているが、本馬が登場するまで活躍馬の多くは中長距離路線に集まっていた。母Aghareedは5戦2勝。5代母まで遡ると名牝Highclereが出てくる。なおバーイードの全兄*フクムも後にGⅠ馬となっている。
生産及び馬主は故シェイク・ハムダン殿下が率いていたシャドウェルエステート。ニューマーケットを拠点とするウィリアム・ハガス調教師に預けられた。
デビューは非常に遅く3歳6月。初戦を勝利すると、2週間後の条件戦は61kg背負って7馬身半差、さらに約10日後のリステッド競走では4馬身差とデビューから僅か半月で3連勝を飾る。4戦目には初重賞となるGⅢサラブレッドSを選択。後方待機から軽く促されるだけであっという間に突き抜け、最後は流して余裕の6馬身半差で重賞初勝利を飾った。
次走はフランスに遠征し初GⅠとなるムーラン・ド・ロンシャン賞に出走。GⅠ馬3頭が出走してきたが本馬が1番人気となった。レースは6頭立ての中団を追走、最後の直線で外から差し切り、後続馬もかわして1馬身1/4差で勝利。5連勝でGⅠタイトルを手にした。
イギリスに戻り、「ブリティッシュチャンピオンズデー」のマイルGⅠクイーンエリザベス2世Sに出走。ここで引退レースとなる当代最強マイラーPalace Pierと最初で最後の対決が実現する。1番人気こそPalace Pierに譲ったが、レースは終始そのPalace Pierを徹底マークし、最後の直線でPalace Pierが先頭に立ったところを外から追い抜く。これまでのレースならそのまま突き抜けていたが、相手は9戦8勝のマイル王。内で食い下がって譲らない。激しい叩き合いの末、本馬がクビ差振り切って勝利。Palace Pierに引導を渡し、新マイル王へ成り上がった。
古馬になっても現役を続行。ゆっくり休養し、5月のGⅠロッキンジSで戦列に復帰する。いつも通り中団から抜け出すと、鞭一発入れただけで3馬身1/4差つける楽勝。
続くGⅠクイーンアンSはいつもより前目で追走。直線はやっぱり軽く仕掛けられるだけであっさりと先頭に立ち、そのままこともなげに後続を突き放し最後は早々に流しての勝利。ノーステッキで1馬身3/4差をつけ、実にあっさりと8連勝を決めた。もはやGⅠが弱いものいじめ状態である。
次走は7月のGⅠサセックスSとなった。戦後インターナショナルS→チャンピオンSと中距離に転戦して引退することが発表されていたこのレースでは、当年の2000ギニー馬Coroebusが回避したこともあり、前年の勝ち馬Alcohol Freeや2020年のBCマイル勝ち馬Order of Australia、当年のプール・デッセ・デ・プーランを勝ったModern Gamesを抑えて単勝1.17倍の圧倒的人気となった。そしてレースでは7頭立ての6番手から追走し、直線に入って馬群の外でゴーサインが出ると一気に加速。逃げる日本馬バスラットレオンをあっという間に交わし、迫るModern Gamesも寄せ付けずGI5連勝を達成。全く危なげなく9戦9勝とした。
「Frankel以来の王者」という声も聞こえ出し、引退が現実味を帯びて同馬が辿った中距離転戦へ挑もうとする本馬。連勝はどこまで伸びるか。
その期待を背負って挑戦したインターナショナルSは、自身初の10ハロン戦。前年のこのレースを6馬身差で圧勝したMishriff、アイリッシュ2000ギニーの勝ち馬でエクリプスSでも3着のNative Trailらを相手に、初の距離にも関わらず単勝1.4倍の圧倒的支持を受けた。レースでは6頭立ての5番手を進み、長い直線でゴーサインが出るとぐんぐん加速。先に抜け出したMishriffを楽な手応えで交わすと、そのまま突き放して6馬身半差で完勝した。これにより、通算10戦10勝・GI6連勝となった。
このレース直後は凱旋門賞に向かわずチャンピオンSへ向かうとされており、8月末になってハガス師が一旦「馬場が良ければ凱旋門賞への出走もあり得る。次走となる凱旋門賞またはチャンピオンSが引退レースとなる」としていたものの、結局9月14日に凱旋門賞には出走せずチャンピオンSへ出走すると発表された。
ラストランを飾って無敗でキャリアを締めくくれるか注目が集まったチャンピオンSは、同世代のダービー馬Adayarを抑え単勝1.25倍の圧倒的支持を集めた。レースではAdayarをマークするような形で中団内で進め、直線外に出すも前走のような爆発的な末脚は見られない。じわじわ差を詰めようとするも内から先頭に立ったBay Bridgeやそれを追うAdayarには追いつくことが出来ず、Bay Bridgeの4着となりラストランで初黒星を喫した。レース後、主戦を務めてきたジム・クロウリー騎手は敗因は馬場だろうとコメントした。
このレースを最後に、通算11戦10勝で種牡馬入り。ラストランこそ敗れたもののそれまでの戦績は燦然と輝いており、その走りを受け継ぐ産駒が現れるか注目したいところである。
Sea The Stars 2006 鹿毛 |
Cape Cross 1994 黒鹿毛 |
Green Desert | Danzig |
Foreign Courier | |||
Park Appeal | Ahonoora | ||
Balidaress | |||
Urban Sea 1989 栗毛 |
Miswaki | Mr. Prospector | |
Hopespringseternal | |||
Allegretta | Lombard | ||
Anatevka | |||
Aghareed 2009 鹿毛 FNo.2-f |
Kingmambo 1990 鹿毛 |
Mr. Prospector | Raise a Native |
Gold Digger | |||
Miesque | Nureyev | ||
Pasadoble | |||
Lahudood 2003 鹿毛 |
Singspiel | In the Wings | |
Glorious Song | |||
Rahayeb | *アラジ | ||
Bashayer |
クロス
Mr. Prospector 21.88% 4 x 3 x 5
Northern Dancer 6.25% 5 x 5
掲示板
248 ななしのよっしん
2023/10/17(火) 21:56:42 ID: 0FhYGE0grC
249 ななしのよっしん
2023/10/18(水) 07:23:16 ID: 0FhYGE0grC
兄のフクムが日本で種牡馬入りが決まりましたがバーイードの初年度交配のブリーダーズが発表されました。
吉田勝已さんはじめノースヒルズ、パカパカFなど。森田藤治さんなど日本のブリーダー名前も発表されました。
https://
250 ななしのよっしん
2023/11/23(木) 02:02:08 ID: IfCk7o6dGK
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最終更新:2024/04/24(水) 00:00
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