\バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!/
バーフバリとは、インド映画のタイトルであり、その映画の主人公の名であり、王の中の王のことである。2015年に「バーフバリ 伝説誕生」が、2017年にはその続編にあたる「バーフバリ 王の凱旋」が公開された。「王の凱旋」については、配信/ソフト版にて原題同様にナンバリングが追加されている。
2022年12月14日現在 プレミアム限定動画としてニコニコ動画でも視聴可能となった。
バーフバリ 伝説誕生/王の凱旋 |
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基本情報 | |
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監督/脚本 | S・S・ラージャマウリ |
原案/脚本 | K・V・ヴィジャエーンドラ・プラサード |
音楽 | M・M・キーラヴァーニ |
製作 | ショーブ・ヤーララガッダ |
配給 | アルカ・メディアワークス(テルグ語) ツイン(日本) |
公開 | 伝説誕生: 2015年7月10日(印) 2017年4月8日(日) 王の凱旋: 2017年4月28日(印) 2017年12月29日(日) |
上映時間 | 伝説誕生: 158分(オリジナル版) 138分(インター版) 王の凱旋: 167分(オリジナル版) 141分(インター版) |
映画テンプレート |
配給はアルカ・メディアワークス(テルグ語)、監督は「マガディーラ 勇者転生」「あなたがいてこそ」などを手掛けたS・S・ラージャマウリ。日本国内ではツインが配給を担当している。当時のインド国内で最高額の予算で製作され、同国の歴代興行収入最高額を記録。それにとどまらず国内外多数の映画賞を受賞し、インド映画の歴史を塗り替えたと言っても過言ではない作品となっている。
言うまでもなくインド国内での熱狂ぶりは凄まじいもので、「王の凱旋」の予告映像がインドの映画館で流れた際は、観客全員が絶叫して狂喜乱舞したほどである。まああの気になりすぎるラストから数年待たされたらそうなるよね……。
親子2代(厳密には3代)に渡る叙事詩であり、子の物語が中心に描かれるが、途中で父の物語が回想という形で挟み込まれる。
それぞれを3分割にした場合、
伝説誕生:子、子、父 王の凱旋:父、父、子
というような感じである。
スターウォーズで例えると、「伝説誕生」がep4,5,1で「王の凱旋」がep2,3,6と言った流れだろうか。
そのため両方を見終えてからもう1度見直すことで「過去のあのシーンには現在において実はこういう意味があった」と改めて気づいたり、「過去のこの人物は現在ではこうなっていた」といった新たな発見もあるかもしれない。
日本では地上波・BS放送がまだであることやインド映画ということも災いしてか、知名度は決して高いとは言えないものの熱狂的なファンも存在する。時折スターチャンネルやWOWOWなどの有料放送で放送される事があるのでチェックしておこう。
勧善懲悪・ツッコミどころ満載なスタイリッシュアクション・無双主人公・カッコよすぎるイケオジ剣士・筋肉モリモリマッチョマン同士の激突といった皆大好きな要素がふんだんに取り入れられている娯楽作品のため、好きな人にはとことんツボにハマる形になるだろう。
また、インド映画といえばダンスシーンが定番となっているが、本作も確かにそういうシーンはあるものの、控えめであると同時に物語を繋ぐため効果的に扱われており、インド映画に慣れていない人でもとっつきやすいと思われる。
もしも地上波で放送されたとしたら、時間枠の都合上カットされるのが怖いが(どちらも約140分、完全版ならさらに長くなる)SNSをはじめとしてどれだけ盛り上がるのだろうか、マヒシュマティの民はどれだけ増えるのだろうかと少し期待したくなってしまうものである。
雲の上までも届くような巨大な滝。その下にある村の近くの川で、水からかばうように女性に掲げ上げられた1人の赤ん坊が発見された。女性の方はそのまま力尽きて流されていってしまったが、赤ん坊だけは助けることに成功する。その赤ん坊は付近の村の長の妻に自分の子供として引き取られ、シヴドゥと名付けて育てられた。
シヴドゥは成長と共に滝の上に何があるのか興味を示すようになり、滝を登ろうとすることをやめようとしなかった。ある日、滝の上から流れてきた女性のものと思われる仮面を手にしたシヴドゥは、その仮面の持ち主の幻影に導かれるように滝を登り、ついに滝を登り切ることに成功した。
そこでシヴドゥは仮面の持ち主であるクンタラ王国の女戦士アヴァンティカと出会う。少々エキセントリックなアプローチを続けたシヴドゥはすぐにアヴァンティカと恋仲となり、「マヒシュマティ王国に囚われたままのデーヴァセーナ王妃を救い出す」という彼女の使命を代わりに遂げることとなった。
かつては栄えていたマヒシュマティ王国であったが、今は国王のバラーラデーヴァの独裁により民は苦しんでいた。バラーラデーヴァの祝典に合わせてダイナミック潜入でマヒシュマティ王国に忍び込んだシヴドゥはデーヴァセーナを救い出すものの、追撃してきた部隊と戦闘になる。
やがて駆けつけた王国最強の奴隷剣士カッタッパとの戦いとなるが、雷鳴に映し出されたシヴドゥの顔を目にしたカッタッパは武器を落として跪き、歓喜と驚愕の表情で叫んだのだった。
バーフバリ!
シヴドゥは王家の血を引くマヘンドラ・バーフバリだったのだ。
カッタッパはそのことを告げ、マヘンドラの父であるアマレンドラ・バーフバリの伝説と、マヒシュマティ王国に何が起こったのかを語る。己の出自、果たすべき宿命、そして倒すべき敵を知ったシヴドゥは、マヘンドラ・バーフバリとして立ち上がるのだった。
シヴドゥ/マヘンドラ・バーフバリ(演:プラバース/小山力也)
本編の主人公のひとり。筋骨隆々の逞しい青年で、常人離れした身体能力を持つ。というか、この映画の王族は基本的に王族補正で強い。が、それを差し引いても恐ろしいほど脳筋。
仮面の持ち主の女性を妄想して滝を登り、その女性を見つけると一目惚れし、相手が気づかないうちに勝手に体にボディペイントを描いて求愛するというトンデモ主人公。
十分すぎるほどのインパクトを放つ主人公のはずなのだが……。
もうひとりの主人公。通称「パパバーフ」、「パーパバリ」。シヴドゥのインパクトを薄れさせてしまっている張本人。先代国王と王妃の子であるが、先代国王が死去後に誕生し、出産の際王妃も亡くなってしまっている。
歩けば祝福の風が舞い上がり、剣を振るえば襲いくるもの全てを切り払い、言葉を発せば人の心を揺さぶり動かす、まさに王の中の王。
そのカリスマ性は絶大で、戦場で戦意喪失していた者に対して言葉だけで再び武器を握らせて戦況を立て直してしまったり、暴れていたゾウでさえあっさり手懐けられてしまったり、民衆からは神とまで呼ばれるほどである。
人間芝刈り機に乗り込むマヒシュマティ王国の現国王。
シヴァガミの実の息子であり、人徳こそ大きく劣るが文武ともにバーフバリに並ぶ才を持つ。
常に民に愛されるバーフバリにはコンプレックスを抱いており、様々な策を弄して王位を狙うも最終的に実母シヴァガミまでもが自分を差し置いてバーフバリを王に選んだことで王位簒奪を企てる。
シヴァガミを陥れてバーフバリを追放のちに謀殺、マヒシュマティ王国の王座を奪い以後圧政を敷く。
暴君なのは問題だとしても、有能な人物であることは間違いないと思われる。が、さすがにパパバーフは相手が悪すぎた。
同役を演じたダッグバーディーは他にも「アベンジャーズ」などでサノスのインド語圏吹き替えを担当。インド映画界で超有名なヴィラン役としてその名を馳せている。
マヒシュマティ王族に仕える奴隷剣士。
王族ではないが非常に強く、アマレンドラをして「お前がいるなら私が死ぬことはない」とまで言わしめるほど。生まれた時に既に父のいなかったアマレンドラにとっては身分を超えて強い絆で繋がった父代わりの存在であり、武術の師でもある。
主君に対して強い忠誠心を持つ姿は、日本で言うならさながらサムライである。劇中で見せる美しすぎるスライディング土下座は必見。
時系列が現代か過去かを判別出来なくなった時は、カッタッパの髭の色を見よう!
ビッジャラデーヴァの妻で「国母」と呼ばれる過去編マヒシュマティ王国の暫定指導者。目力がすごい。
為政者として優れ、武術も並の兵士が相手なら返り討ちにするほどの実力の持ち主。
血の繋がりのないバーフバリを先代国王の子ということで息子同然に育てる、自らは国王の椅子には座らずにバーフバリとバラーラデーヴァのどちらかを国王の座に就かせると宣言する等、王国を思う心は非常に強い。
「この宣誓を法と心得よ!」
アヴァンティカ(演:タマンナー/佐藤利奈(伝説誕生)/森なな子(王の凱旋))
シヴドゥと恋に落ちる、「伝説誕生」のヒロイン。
クンタラ王国生き残りの女戦士で、デーヴァセーナの救出という使命を帯びている。
男勝りの戦闘力を持っており、最初の頃は一目惚れのシヴドゥでさえ「なんて女だ」とドン引きしていた。
残念なことに「王の凱旋」では驚くほど出番が減ってしまっている。だいたいデーヴァセーナのせい。
デーヴァセーナ(演:アヌシュカ・シェッティ/今泉葉子(伝説誕生)/喜多村英梨(王の凱旋))
アマレンドラの妻でシヴドゥの本当の母親。クンタラ王国の王女。
「王の凱旋」では若かりし頃が描かれており、実質的なヒロイン。
王族の責務と正義を重んじ、シヴァガミにも怖じ気づくことなく意見する剛毅な女性で武芸にも秀でる。
25年もの間、バラーラデーヴァによって鎖に繋がれ幽閉されているが、息子であるマヘンドラがいつか来ると信じ、バラーラデーヴァを燃やすための小枝を集めている。
ちなみにキャストの名前がひとりしか無いことからわかるように、若かりし姿と幽閉後の姿、両方とも同じ女優さんがひとりで演じている。最初見た時はキャストふたりいるとマジで思った……。
バラーラデーヴァの実の父でシヴァガミの夫。
生まれつき病気を患っていて左腕が不自由になってしまっているが、それでも素手で石を砕くほどの力はある。
政治の才が無かったためにマヒシュマティ王国の初代国王に選ばれず、代わりに弟が選ばれる形となったが、それを腕のせいだと言い訳にしている。
バーフバリを何かと目の敵にし、バラーラデーヴァと共謀して息子を国王にするべく暗躍した劇中屈指の悪い奴。
バラーラデーヴァの息子で王子。
しかし王族のくせに弱く、やってることはその辺の映画の三流悪党レベル。
それでもバラーラデーヴァからすると一応思い入れはあったようだ。
デーヴァセーナの親戚。王族なのだが武芸はからっきしでそのくせ見栄っ張りなコメディリリーフ。
しかしクンタラ王国が襲われた際にアマレンドラに王族とは何かを説かれて覚醒、決死の覚悟で敵を倒し勇者として認められる。
アマレンドラとデーヴァセーナの結婚後、ふたりを祝って協力するためにマヒシュマティ王国を訪れるのだが……。
滝の下の村の長の妻で、シヴドゥの育ての親。
子供を授からなかったために「川の神が恵んでくださった」と自分の子としてシヴドゥを育てることを主張する。
しかし川を登るのをやめるよう言っても聞かないシヴドゥに手を焼いていた。
古代インドに栄えていたとされる大王国。50年前に王国を建国した初代国王ヴィクラマデーヴァが急死、次いで王妃も王子アマレンドラ・バーフバリを出産直後に亡くなり、玉座が空位となる。
その後、初代国王の兄ビッジャラデーヴァの妻であるシヴァガミが政治を代行し、バーフバリとバラーラデーヴァのどちらかを国王の座に就けることを宣言する。
「伝説誕生」の開始時点ではバラーラデーヴァが暴君として君臨している。
マヒシュマティの川下に位置する王国。マヒシュマティと比べれば国の規模は遥かに小さい。
デーヴァセーナが幽閉された後にバラーラデーヴァによって攻め滅ぼされ、アヴァンティカ等生き残りの戦士たちが身を潜めながらデーヴァセーナの救出を使命として戦っている。
カーラケーヤ
「伝説誕生」の終盤でマヒシュマティ王国に戦争を仕掛ける蛮族。
戦力となる兵の数はマヒシュマティ王国をしのぐほどで、破壊と略奪を目的としているために敗北後には何も残らないとまで言われている。
両軍が激突する大合戦の様子はまさに圧巻であり、間違いなく本作を代表するシーンのひとつで見どころである。
ピンダリ
「王の凱旋」で登場するクンタラ王国の周辺を根城にしている盗賊。アマレンドラがクンタラを漫遊している時に襲撃をしてくる。
カーラケーヤと比べれば戦闘のスケールこそ小さめかもしれないが、アマレンドラとデーヴァセーナの共闘シーンはやはり本作の見どころのひとつである。ただし矢筒から矢が減らないことにツッコんではいけない。
劇中最もよく耳にする神。インドの主立った宗教であるヒンドゥーの教の神で、最高位に位置する神のひとり。
日本では大黒天として有名。
なお読み方はシヴァ「しん」であり、シヴァガミとは関係がない。
バーフバリを見た人が興奮しながら口にする、叫ぶと元気が出る言葉その1。
「ジェイ」には称賛の意味があるようで、「マヒシュマティ万歳!」と訳されている。
ジャイホー!
バーフバリを見た人が興奮しながら口にする、叫ぶと元気が出る言葉その2。
やはり称賛する意味合いを持つようで、劇中では「バーフバリ!ジャイホー!」と人々が叫び、「バーフバリ万歳!」と訳されている。
ちなみに日本の絶叫上映では上映前に発声練習が行われたらしい。
バーフバリ!ジャイホー!
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最終更新:2023/03/30(木) 21:00
最終更新:2023/03/30(木) 21:00
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