パラレルワールド 単語

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パラレルワールド

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パラレルワールドとは、現在住んでいる世界とは違う、もう1つの世界である。
「並行世界」「並行宇宙」「平行世界」「並行時」と呼ばれる事もある。

概要

簡単に説明すれば、現在世界(時)と並行して存在する世界の事を言う。
または、そういった世界があるという考え方。「多世界解釈」とも呼ばれ、創作作品においてはSFのみならず幅広く浸透している題材となっている。

フィクション作品におけるパラレルワールドでは所謂「歴史if」とでも言うか、史実とは違う架空戦記を取り扱った作品が有名と思われる。日本史を例にしてみても、「もしも本能寺の変織田信長が生き残っていたら?」「もしも19世紀、賀湾にが来なかったら?」「もしもミッドウェー海戦で別の戦術が取れたら?」と考えるだけでも、現在のこの世界がまったく違うものとなっていたであろう事は想像に難くないはず。そして、そのような世界が並行して存在しているとすれはそれこそが、々の住むこの世界とは違う「パラレルワールド」なのであり、逆にその世界からすれば々が存在しているこの世界こそがパラレルワールドとなる。

いはパラレルワールドについてもっと身近なもので説明するなら、ギャルゲエロゲにて選択肢が存在する中、その中の1つを選択した事で「現在の自分(主人公)」が存在している。だが、選んだ選択肢シナリオがもし別のものだったら?その主人公は同じ作品の中の、違う物語の人物となっている事だろう。
その「違う選択肢を選んだ主人公の存在する場所」こそがパラレルワールドなのである。
(近年ではこの、他の分岐ルートシナリオ自体を「パラレルワールド(並行世界)」として扱っている作品もある。)

また、アニメゲームにおいて複数の作品が一同に介する様も、パラレルワールドと呼ばれる事がある。特に、作者メーカーが同一の場合はそれぞれの作品がパラレルワールドとして扱われ、作品によってはタイトルクロスオーバー的な展開を迎えるというケースも。
(例:「NAMCO X CAPCOM」、「DRAGON BALL」と「アラレちゃん」等)

他にも、本来存在していた世界から何らかの拍子で、自分の知っている所とは違う世界へ迷い込んでしまうという作品も存在する。

タイムパラドックスとパラレルワールド

先述の架空戦記とは少々違うが、タイムトラベルを扱った作品でもしばしばパラレルワールドの概念が登場するようだ。多くはタイムパラドックスを解決するための手段としてパラレルワールドという設定が用いられる。
大まかに説明すると、「過去世界タイムトラベルを実行した事により過去未来因果関係が消滅し、その結果現在世界とは違うパラレルワールドへ行き着く」というもの。この場合、タイムトラベルで着いた世界は本来自分のいた世界とは似て異なる並行世界なので、歴史を変える事件を発生したとしても元いた世界にはしない、というわけ。

もっとも、パラレルワールドの到着先で歴史を変える事件を起こした事により、世界がまたさらに分岐するというケースもあるのだが、それはまた別のお話。

現代物理とパラレルワールド

パラレルワールドは今のところ人々の「願望」にすぎずフィクションでしかおにかかることはないが、現代科学でもその理論的可性がられる場合がある。

量子力学の「エヴェレット解釈」

量子力学においては、現実を状態の重ね合わせとして扱う「コペンハーゲン解釈」とヒュー・エヴェレットによる「エヴェレット解釈」があり、一般的には前者(状態は重ね合わせになっていて、観測することで収束する)が流とされている。

一方で観測者サイドも量子的に不確定であるとしてしまうのがエヴェレット解釈の特徴になる。たとえば「シュレーディンガーの猫」を例にとると、エヴェレット解釈では「が死んでる世界」と「が生きている世界」があり、双方は干渉も何もない。それぞれの世界には観測者はいるものの、彼らもを開けるまでの生死を知ることは出来ない。これを俗に「多世界解釈」という。

これをパラレルワールドが存在する!というに解釈することも「出来なくはない」(本来はそういう理論ではい)。ただし、そう解釈した方が都合のいい事と言うのもいくつか発見されている(なお、エヴェレット自身は「多世界解釈」という言葉を使っておらず、これは彼の研究について記述したデウィットの造語である)。

インフレーション宇宙論の「マルチバース」

インフレーション宇宙論によると宇宙の始まりに起きた急な膨インフレーションを引き起こしたエネルギービッグバンによりその大半が物質に変換されたが、量子ゆらぎによりエネルギーの幾つかは物質化されずに宇宙のあちこちに取り残されておりこれが更にインフレーションを引き起こすことで宇宙が多数の子宇宙創造、更に子宇宙がよりたくさんの孫宇宙創造して…を繰り返すことで宇宙が際限なく生まれ続ける様がマルチバースである。スティーブン・ホーキングの遺した最後の論文によると、宇宙の基本法則宇宙と子宇宙で変化しないので双方に生命の存在する可性がある。ただしこれらマルチバースの間で物質や情報を行き来させることが可かどうかはわかっていない。

もし宇宙の大きさが無限だったら

宇宙の大きさは有限かそれとも無限かどうかは科学者の間で今でも意見がわかれている。だがもし宇宙の大きが無限だとするのなら、例えば地球を構成するすべての素粒子の位置・速度・量子状態が全く同じもう一つの地球が存在しうる可性がある。それがどんなに小さな確率でもゼロでない限り体積が無限に存在することでその可性は100%になるのだから。ただしこれら2つの「地球」は光速より速いスピードで遠ざかっているので互いを観測することは不可能で、さらに量子力学確率的な作用により今は全く同じ状態の2つの「地球」も長期的には全く違う運命をたどることとなる。

超弦理論のもたらす「膜宇宙」

究極の物理理論補の一つである超弦理論M理論によれば々の宇宙は11次元宇宙り付いた三次元の「膜」(膜といっても必ずしも二次元であることを意味しない)であると説明する。そして々の宇宙以外にもおびただしい数の膜宇宙原子数個程の間隔をあけてで隣り合っている。ただし、これらの膜宇宙は必ずしも三次元である必要はなく、また基本法則も全く異なるため、々と同じようなタイプの生命体が存在する可性は極めて低い。

これら多数の膜宇宙重力によって互いを引き合っているが、そのバランスが崩れると互いに衝突しておびただしいエネルギー放出、これによりインフレーションが発生して新たな宇宙創造されるという。

これら膜宇宙の間は通常の素粒子は行き来することができない。なぜなら通常の素粒子は両端のある「開いたひも」であり、その両端は膜宇宙に束縛されているからだ。だが重力の量子である重力子だけは例外である。重力子はリング状の「閉じたひも」であり、膜宇宙に束縛されていないのでおびただしい量の重力子が宇宙に漏れだして隣の膜宇宙に流れ込んでいく。実際に隣の膜宇宙由来と思われる「見えない重力」が銀河団を引っっている様子が観測されており、これらは暗黒物質ダークマター)、暗黒エネルギーダークエネルギー)にならって暗黒流動(ダークフロー)と呼ばれている。もしかしたら遠い未来重力波を用いた望遠鏡開発されれば隣の膜宇宙の様子を観測できるかもしれない。

哲学・論理学のパラレルワールド

哲学論理学においてもパラレルワールドは論じられており、「可世界論」と呼ばれることが多い。スコラ哲学者のスコトゥス、「モナド論」で名高いライプニッツ、現代哲学者のクリプキなどが有名である。

パラレルワールドを題材とした作品(または、登場する作品)

無限の可能性を見出せる題材だけに、先述の通りSFファンタジーを問わず数多くの作品にて取り扱われる。
下記以外にもジャンル・媒体・及び大百科記事の有りしを問わず、お気軽にじゃんじゃん追加していってください。

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