パンテーラとは、イタリアのデ・トマソ社が1970年代に発売した、GT40のイメージを踏襲した大量生産スポーツカーである。
デ・トマソ社のオーナーアレッサンドロは、当時のフォード社内での「GT40イメージのスポーツカープロジェクト」にフォード社副社長と個人的な仲が良かったため、招き入れられた。
この車の最大の特徴は徹底したコストダウンにより廉価なスポーツカーを販売することであった。そこで、ボディはモノコックを選択し、エンジンはフォードのものをそのままミッドシップに搭載した。トヨタ・MR2のように…
このエンジンがコストダウンの弊害となってしまった。一切のチューニングを施さないエンジンは少々重心が高かった。そのうえ、アメリカをメインマーケットとしたために車高も高めた。そのせいで、ライバルとした、フェラーリやランボルギーニよりも重心が高くなり、不安定な車に仕上がってしまった。
しかし、販売面ではこの戦略が功を奏し、目標には達しなかったものの、このクラスとしては売れに売れた。ところが、発売後のアレッサンドロの関心はマセラティに移ってしまい、パンテーラは走行性能は年々改良されていくも、デザインをほとんど変えず、また大きなモデルチェンジもなく、1990年代までひっそりと生産され続けた。
その後、アレッサンドロは病に侵され、2003年に他界。デ・トマソ社も遺族により解散された。が、2011年のジュネーブショーにてコンセプトカーとともにパンテーラは復活の兆しをみせた。
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最終更新:2024/04/24(水) 21:00
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