パントレセレブル(Peintre Célèbre)とは、1994年生まれのフランスの競走馬・種牡馬である。
数々の名馬にまたがったオリビエ・ペリエ騎手が「ベストホース」と呼び、ヨーロッパで1990年代最強の一頭に数えられる馬である。馬名の意味は「有名画家」。
【競走成績】
7戦5勝 [5-1-1-0]
【主な勝鞍】
1997年: ジョッケクルブ賞(G1)、パリ大賞(G1)、凱旋門賞(G1)、グレフュール賞(G2)
【受賞】
1997年: カルティエ賞年度代表馬、最優秀3歳牡馬
父Nureyev、母Peinture Bleue、母の父Alydarという血統。
父ヌレイエフと母父アリダーは当該記事に譲るが、母パンテュルブルーも重賞馬であり、英仏オークスとキングジョージを勝ったフランスの名牝ポーニーズが母の伯母にいるという分かりやすい良血馬である。
陣営も、馬主はポーニーズをはじめとして数々の名馬を生産所有したダニエル・ウィルデンシュタイン、調教師は皆さんご存知アンドレ・ファーブルという超豪華なものであった。
デビュー戦を2馬身差で快勝したが、重賞初挑戦となったシェーヌ賞(GIII)では3着と敗退。ところが休み明けのグレフュール賞(GII)を快勝した後、ジョッケクルブ賞(GI)、パリ大賞典(GI)と3連勝。ちなみに、いずれのレースでも付けた差は2馬身であった。
なお、ジョッケクルブ賞はフランスのダービーに当たるレースだが、馬主のウィルデンシュタイン、管理したファーブル師、鞍上のペリエ騎手のいずれも今まで勝ちがなく、三者とも本馬の勝利が初制覇となった。
その後は約3ヶ月休んで、凱旋門賞の前哨戦・ニエル賞(GII)へ出走。ニエル賞は5頭立てと少頭数になったものの、がっちりと周囲を包囲されて勝負所で動けず2着に敗れてしまう。しかし1着の馬とは僅かクビ差であったし、上がり4F44.4秒という豪脚を使っていたことから、叩き台としては上々の結果であった。
この年の凱旋門賞は前年の覇者*エリシオ、愛チャンピオンSを勝って去年取れなかったタイトルを! と意気込む*ピルサドスキーなど、結構なメンツがそろっていた。ペリエ騎手は*エリシオの主戦でもあったが、迷わずパントレセレブルを選択した。
このレースでパントレセレブルは90年代ヨーロッパの最強馬と呼ばれるようになるのである。
レースでは*ピルサドスキーと同じような位置からレースを運び、最後の直線で一気に末脚を爆発させると、2着の*ピルサドスキーに5馬身もの差をつけて圧勝。この5馬身というのはリボー、シーバードとされている2大巨頭の6馬身差に次ぐ記録であり、タイムは従来のレコードをなんと1.7秒も縮めるものであった。フランスで3大競走とされるジョッケクルブ賞(G1)、パリ大賞(G1)、凱旋門賞(G1)を同年に全て優勝したのは1941年のルパシャ以来56年ぶり2頭目の快挙。レースの映像を見ていただけるとわかるが、抜け出す時の脚がもう他の馬とは段違いであることが一目で見てとれる。これなら90年代最強の一角といわれるのも納得できる気がする。ちなみにこのレースで彼は1990年代では91年のジェネラスと並ぶ最高タイの137というレーティングを叩き出した。
彼はこの後も現役を続行する予定であったが、年が明けて始動戦の予定だったガネー賞の直前に屈腱炎により引退。
ちなみに、ペリエは後に本馬について「鞍上の指示に従っていれば、そのスピードをフルに発揮できることを理解している賢い馬で、彼に跨っている時は最高級のワインを飲んでいるような気分だった」と評している。
引退後は種牡馬となり、日本にも2001年に1年だけリースで導入された。GI3勝を挙げ2006年の凱旋門賞では2着に入ったプライドなど、それなりに活躍馬を送り出したが、父系は2003年のドイチェスダービーを勝ったダイジンくらいしか残っておらず、あまり発展していない。
2014年に種牡馬を引退して功労馬となり、2021年に死亡した。
Nureyev 1977 鹿毛 |
Northern Dancer 1961 鹿毛 |
Nearctic | Nearco |
Lady Angela | |||
Natalma | Native Dancer | ||
Almahmoud | |||
Special 1969 鹿毛 |
Forli | Aristophanes | |
Trevisa | |||
Thong | Nasrullah | ||
Rough Shod | |||
Peinture Bleue 1987 栗毛 FNo.9 |
Alydar 1975 栗毛 |
Raise a Native | Native Dancer |
Raise You | |||
Sweet Tooth | On-and-On | ||
Plum Cake | |||
Petroleuse 1978 鹿毛 |
Habitat | Sir Gaylord | |
Little Hut | |||
Plencia | Le Haar | ||
Petite Saguenay | |||
競走馬の4代血統表 |
クロス:Native Dancer 4×4(12.5%)、Hyperion 5×5(6.25%)、Nasrullah 5×5(6.25%)
掲示板
7 ななしのよっしん
2022/01/23(日) 00:25:22 ID: Rc1GOdTl3a
この記事なんでパントレとサガミックスが比較されてんのよ……
どう考えてもパントレの一択だろうが
8 ななしのよっしん
2022/05/07(土) 10:39:42 ID: XI/Z4H7euB
まぁ空想の話に突っ込むのも野暮だけど、翌年パントレが極度の不振に陥ってたとか、サガミクス陣営がペリエと独占契約結んでたとかじゃなければパントレ一択だろうね
9 ななしのよっしん
2023/11/04(土) 23:36:21 ID: M+i17NnZGU
サクラローレルとの関連が削除されるぐらいなら確かにサガミックスの記述の方が遙かに要らないわなあ
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最終更新:2024/04/26(金) 05:00
最終更新:2024/04/26(金) 05:00
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