ヒラズゲンセイとは、コウチュウ目ツチハンミョウ科の昆虫である。
漢字では「平頭芫青」と書く。「芫青」が「ツチハンミョウ」という意味であるので、「平らな頭のツチハンミョウ」という意味になる。
成虫が出現するのは5~8月ごろ。昆虫に詳しくない人や子どもには成虫が赤いクワガタムシのように見えるとして知られているが、クワガタムシとは別種。なお、ツチハンミョウとは別にハンミョウという昆虫もいるのだが、ハンミョウとツチハンミョウも別種であるので、ヒラズゲンセイもハンミョウではなく、ツチハンミョウである。
子供がクワガタムシと勘違いして知らない間に触ってしまうこともある。しかし、ヒラズゲンセイを始めとするツチハンミョウ科の昆虫には毒があり、強く触ると毒液が分泌されかぶれてしまうので注意を要する。体液にはカンタリジンが含まれており、これが毒となっている。かぶれは植物のウルシを触ったときと同程度のものなので、過剰に反応する必要はないが、毒を持つ虫の扱いに慣れていない人はむやみに触らない方がよい。万が一毒液に触れた場合は皮膚科の受診をおすすめする。
1936年に高知県で発見された南方系の種であり、沖縄や九州、四国のような温暖な地域に生息していたが、情報が少なく、分布調査もあまりされてこなかった。発見された高知県と、徳島県、鹿児島県では準絶滅危惧種に指定されている。しかし、2000年代以降に京都府や滋賀県で確認されるなど、徐々に北に生息域を拡大しつつあると推測されており、先述した毒液の危険性もあって注目されている。
なお、外来種かどうかははっきりしていない。タイなどの東南アジアにも生息しており(参考)、外来種とすれば日本に来たのは1936年より前である。そもそも「外来種」という言葉が指す範囲自体が人によって異なるので、あまりにも日本にやってきた時期が古すぎる場合は外来種扱いされない場合もある。
先述したように一部地域では準絶滅危惧種に指定されており、希少な種であるとも考えられているので、当面は見つけたら殺さないで放置しておくのがよいと思われる。そのうえで、Twitterで「#ヒラズゲンセイ」のハッシュタグをつけて、都道府県市区町村などの場所の情報と写真をつけてツイートするとよい。研究者の貴重な情報源になる。ただし、兵庫県の阪神淡路や大阪府の大和川以南は現時点では情報提供は不要。時期によって必要な情報が変わるのでこちらで確認すること。
クマバチの巣に寄生することが判明しており、そこで産卵を行う。生まれた幼虫は一回クマバチの体にしがみついてどこかに出ていくが、なぜか再び巣に戻ってきてさなぎになり、成虫になるまで巣の中で冬を越す。
また、名前が米津玄師とか平賀源内みたいと言われることもあるが、当然全く違う。
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最終更新:2024/04/25(木) 10:00
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