ビシージ

ビシージとはファイナルファンタジーXI（以下「FF11」）のコンテンツのひとつである。

本来の言葉の意味は「篭城戦」だが、FF11においては「市街戦」を含む「防衛戦」の総称となっている。また、単に「ビシージ」と言われる場合は、「市街戦」のみを指すことが多い。

このコンテンツを楽しむためには、通常のFF11のみではなく、拡張ディスク「アトルガンの秘宝」をインストールしている必要がある。

概要

FF11最大規模の大人数参加コンテンツである。
これまでのコンテンツは多くても数十人規模であったが、このビシージ（市街戦）はなんと最大約700人まで同時に参加できる。
それまでにない大規模な戦闘が行われるということもあって、実装当初からかなりの人気を誇っているコンテンツである。

また、個性的なNPC「五蛇将」と肩を並べて戦えるというのも人気の理由のひとつ。
それまでもNPCと共に戦える機会はあったが、そこに辿り着くまでの条件が厳しかったり、基本的に1回きりだけだったりで、あまり身近といえるものではなかった。それが数時間～数日おきに共に戦える機会が巡ってくるという敷居の低さが好評を得たのだと思われる。

設定

これはゲーム中の国家「アトルガン皇国」とその周辺地域の蛮族（獣人）軍による、「魔笛」の争奪戦である。

「魔笛」とは皇国の秘宝であり、そこから発せられる魔力は人々に多大な恩恵を与えるとされている。蛮族軍も、その恩恵を受けたいがために、魔笛を奪おうと侵攻してくるのである。

魔笛は皇国領土の市街地の一角に安置されているのだが、度重なる侵攻により防衛ラインはボロボロになっており、そのため蛮族軍の侵攻を途中で食い止めることは実質的に不可能となっている。
したがって、蛮族軍が攻めてくるたびに市街地で迎え撃つことになる。

また、魔笛には結界が施されている。
その結界は魔笛の防衛部隊である「五蛇将」によって施されているものであり、彼らが倒れることによってこの結界は解けてしまう。
つまり魔笛の防衛は、いかにして「敵を倒すか」「五蛇将を守るか」の2つが肝となる。

ゲームシステム

時間の経過により蛮族軍の戦力が蓄積され、それがある程度まで溜まると進撃を開始する。それから一定時間後に魔笛の安置されているところまで辿り着き、市街戦が開始される。そのときにそのエリアにいたプレイヤーたち、及び戦闘中にそのエリアに入場したプレイヤーたちは市街戦の参加者となる。

敵の戦力を一定以上削るか、もしくは市街戦開始から一定時間以上経過すると、防衛成功となる。
「五蛇将」が全員敗れると魔笛を守る結界が解け、さらに蛮族軍が一人でもその魔笛の場所に辿り着いてしまうと、防衛失敗となり魔笛が奪われてしまう。

魔笛が奪われてしまうと、「取得経験値の増加」「HP・MPが徐々に回復」などといった様々な恩恵が受けられなくなってしまう。プレイヤーの実益に直結するため、速やかに魔笛を奪還しに行くことが求められる。

逸話

試練鯖無敗神話

No.16サーバー「Siren（セイレーン、通称：試練鯖）」は2006年4月の本コンテンツの実装以来、現在まで防衛戦無敗を誇っている。
2009年5月には連続防衛2000回を記録し、公式でもその栄誉が称えられた。
さらに2010年12月には連続防衛3000回を記録した。

しかし2011年4月、ついに敗北。その記録は3166回をもって途絶えてしまった。

ボロ鯖13日戦争

2006年7月、いくつかのサーバー（全てではない）にてビシージに関連する不具合が発生した。その内容は、蛮族軍を追い返した直後に蛮族軍が進撃を開始するというもの。

丁度直前のバージョンアップにより蛮族軍の戦力が大幅に強化されたことと相俟って、この不具合の発生したサーバーのほとんどが魔笛を奪われる事態に陥った。
そんな中、最後まで魔笛を死守し続けたのがNo.13サーバー「Diabolos（ディアボロス、通称：ボロ鯖）」である。

不具合の発生したサーバーで次々と魔笛が奪われていったが、敗北した彼らもただでは済まさず、生き残っているサーバーへの情報提供や声援を続け、ボロ鯖の勝利に大きく貢献した。

そして不具合の発生からゲーム中の時間で13日（現実時間で12～13時間程度）、ようやく不具合修正のための緊急メンテナンスが開始される。
こうして長きに渡る魔笛の攻防戦は区切りを見せ、ボロ鯖のプレイヤーたちはその勇姿を多くのプレイヤーたちに称えられることになる。

関連マイリスト

関連商品

関連コミュニティ

関連項目

• ファイナルファンタジーXI
• 五蛇将
• カンパニエ