ファイトフィーバーとは、1994年に韓国のゲームソフトメーカーであるビッコムが制作・販売を手掛けた、アーケード用対戦型格闘クソゲームのことである。
概要
本作の登場キャラクターは(一部を除き)全員テコンドーの使い手という設定があるが、日本人の知っているテコンドーとはかけ離れた奇抜な動きをする技やセリフが多いため、本場韓国のテコンドーの真髄を見たプレイヤーや動画視聴者を驚かせている。なお、ネオジオの100メガショックの一つだが、実際には100メガビットの容量は無い。(98Mb)
作品そのものがあまり知られていないため、登場キャラクターたちは一括してケンジ勢と呼ばれることが多いが、そのケンジ(空手健児)は本作の最終ボスであり、主人公はハン・ベダルという韓国人のテコンドー使いである…らしいが後述の説明どおり設定と動きが合っていない。
また、空耳がやたら面白いという評判であるほか、なぜか勝利のセリフが片言ばっかしである点も笑える箇所となっている。
ちなみに、ビッコムとSNKは提携しており、SEやドット等の素材が提供されている。詳しくは下記参考。
登場キャラクター
- ハン・ベダル (韓国)
- 本作の主人公。『スト2』におけるリュウの位置づけ。主人公らしく正統派な韓国テコンダーに見えるが色々どこかで見たことがあるような技を使う(具体的には『龍虎の拳』とか)。勝ち台詞が「ヘタクソー!」「ハナクソー!」と聞こえると評判。ちなみに別に本職格闘家とかそういうわけでなく普通にサラリーマンやっているのがEDの一枚絵で分かる。
- キム・フーン(メキシコ)
- 本作の準主役格。所謂金髪の美形で同じくケンの位置づけ。なんか空中で背筋をピーンとしながら高速回転して突っ込んでくる技がある。忍法風輪華斬?ケン的ポジションというからにはさぞハンとライバル的な見せ方しているかと思えば、スタート画面はハンが二人蹴りで交差していたり、操作説明画面ではハンとロッペンハイマーだったりと「ライ…バル…?」と首を傾げたくなる。
- ミユキ (日本)
- 本作の紅一点…のはずなのだが、作中随一の奇怪な技やセリフの持ち主である(例:「あひゃひゃひゃひゃ」と叫びながら相手にしがみついて引っかく)。唯一の日本人キャラクターでもあるが、前述の有様なので色々我々としては複雑な心境である。ホームステージは何処かの在来線の駅であると思われるが何故か五両編成の100系新幹線が通過する。おそらく、21世紀初期の山陽新幹線の駅(末期の0系、100系は実際に4両に減車されて「こだま」号で運行されていた)なのだろうと思われるが…何処だよ。
- ロッペン・ハイマー (ドイツ)
- 頭にバンダナを巻いた中年ファイター。ちなみにバンダナの下はハゲ。正座で合掌したりなんだか礼儀正しい。「テコンドーをヨーロッパに広めるまで負けるわけるわけにはいかん!」という誤植を勝ち台詞でやらかしている。ドイツ国旗柄の道着がなんか微妙。
- ゴルリオ (ブラジル)
- 南米原住民風の格好をした太った男。何気に波動昇龍突進と一通り技が揃っており使いやすいキャラクター。「亀腹脚」という腹ばいにスピンしながらステージを跳ね回る技だの色々おかしいこのゲームでもケンジ先生並に奇抜。勝ち台詞は「ガハハ…まったく勝負たならんわ!」。
- チンタオ (中国)
- 偉人「黄飛鴻」をモチーフにしたと思われるキャラクターで、超必勝技にその影響が見受けられる…んだが、やっぱりなんかおかしい。無影脚をイメージしたっぽい空中百烈キックとか「やだやだやだー!」と駄々捏ねる子供にしか見えない。なんか勝ち台詞で師匠に感謝している辺りそういう門下生みたいだが、EDではアクション俳優になっている。
- マジック・ダンカー (アメリカ)
- バスケ選手の格好をした黒人男性。どう見ても本名じゃないが、ケンジ先生がいるわけだしもしかしたら実名かもしれない。現実のテコンドーは体当たり禁止なのだが、思いっきり体当たりな技があったりする。まあバスケットボールとか飛び道具にしてる位だし最早何も言うまい…。
- ニック・コマンドー (アメリカ)
- 白いホッケーマスクと緑の軍服を着た白人アーミー。ジェイソンに似ている。素顔を隠しているとは余程重要な任務があるのかと思いきや、負けるとあっさり仮面を外す。ちょっと前項姿勢でドタドタ突っ込んでくる技が滑稽。爆発しない手榴弾を投げてきたりする。
- マスター・タエクック(?)
- 本作の中ボスのおじいさん。VSモードでのみ使用可能。名前がマスター・タエクックとなっているが、これは ハングルのアルファベット表記を日本語読みしてしまったために起きた誤表記である。実際の発音は「マスター・テクゥ」に近い。意味としては「テコン王」、まあ「テコンドーマスター」みたいな感じである。なんか腕とか足とか伸ばして攻撃する。どこのヨガだよ。オープニングの崖の上でなんか風を受けてる。仙人っぽいけどEDでは遊園地のジェットコースターに凄く楽しそうに乗っている。
- 空手健児 (日本)
- 本作の最終ボス。マスター・タエクックを倒してテコンドーの世界王者となったプレイヤーキャラの前に挑戦状を送り付ける格闘家。日本空手界の頂点に君臨する男。サーキットモードとVSモードでともに使用が不可能なコンピューター専用キャラクター。名前から空手家?と思わせるがなんか「ウルトラバックドロップ」と言いながらネックハンキングツリーからの後方投げ捨て、その格好は緑の素肌サスペンダー袴といったなんかアレな格好で触りからしてもう色々ひどい。いや名前が「空手」ってだけで空手使いじゃないかもしんないけど。
とまあ、御覧の様にハジけ過ぎててニコニコではMUGEN動画等でそこそこ人気を博している面々である。でもね、多分、きっと、韓国の会社が作ったテコンドーのゲームなんだから多分これが正しいテコンドーなんじゃないかな?
関連動画
続編(The Eye of Typhoon 極超豪拳)
本作は続編として『ファイトフィーバー2』が開発されており、実際に韓国でロケテストまで行われるところまで行っていたが、結局MVS向けとしてはお蔵入りとなり、韓国国内でのみ3DOとPC向けに『The Eye of Typhoon 極超豪拳』というタイトルで発売された。
近年ビッコムが復活し、30周年を記念して3DO・PC向けに「極超豪拳」の復刻がなされるとのことである[1]。
関連項目
関連リンク
脚注
- *https://twitter.com/Bat/status/1475438882292473858
