ファミリーフィッシングとは (ファミリーフィッシングとは) [単語記事]

ファミリーフィッシングとは家族で休日にアウトドアとして楽しめる釣りである。

概要

明確な基準はないが、概ね以下の条件を満たす場合、ファミリーフィッシングに適した場所であると言える。

足場が良く安全である。
トイレが近くにある。
車をすぐ近くに停められる。
子どもでも釣りやすい魚が釣れる。

主として港や釣り公園などで釣りを行う事になる。

サビキ釣り

これらの場所でできるファミリーフィッシングの代表的な釣り方といえば「サビキ釣り」である。

アジ、サバ、イワシ、コノシロなど地域差はあるものの、回遊していればサビキ釣りの仕掛けを海に落とすだけで、初めて釣りする小さい子供が激安竿を使っても簡単に釣り上げられる程難易度が低い。
サビキだと大抵何かしらの魚が魚信を送ってくれるので、もしサビキで釣れないとすれば、釣り方が悪いとかでなくその場にサビキ釣りに反応する魚がそもそもいないのだと考えてよいレベル。

また、ターゲットはサイズこそ小さいがどれも美味しい魚なので、持ち帰って食べるのにもよい他、サビキで釣ったアジやイワシ、ネンブツダイなどを餌として、泳がせ釣りを行なうこともできる。シーバスロッドなどを使った別のタックルが必要になるが、泳がせ釣りではスズキ、ヒラメ、キジハタなどの大物が狙えるため、対応できるならやってみるのも一興。
なお、あらかじめサビキ仕掛けを通常より太くしておき、サビキにアジなどが掛かったのをそのまま海底まで沈めてヒラメを狙う仕掛けも市販されている。水深のある場所ならば竿1本で高級魚を狙えるお得な釣り方である。

穴釣り

ブラクリと呼ばれる、オモリとハリが一体化した根魚釣りの仕掛けを用いる釣り。専用のブラクリでなくても、ハリの近くに中通しオモリや大きいガン玉を打ったり、ジグヘッドを用いたりしてもよい。

魚の切り身やイカ等の餌になるものを付けて、防波堤の際部分やテトラポットの隙間の穴に垂らす。メバルやカサゴやキジハタなど、根魚に属する魚がいる所に垂らせば、大抵即刻釣れる。
餌の代わりにソフトルアーを用いることもできる。さらにブラクリでなくジグヘッドにソフトルアーを付けた、いわゆるメバリングやアジングのタックルをそっくりそのまま流用しても同じ要領で釣ることができる。

居さえすればほぼ確実に食ってくるため、すぐにヒットするエキサイティング感がありながら、どんな魚か大きさかと宝くじ感を楽しめるので子どもにもウケやすい。

ただしテトラポッドに乗るのは当然ながら危険であり、足元に集中するあまり転落の可能性が絶えず付きまとう。十分に注意して釣ること。

ちょい投げ

投げ釣りの一種だが、100m、200mといった大遠投を行なう本格派ではなく、手軽な仕掛けでちょいっと投げて釣るやり方。

主な対象魚はキスやハゼ。カレイ、メゴチ、ニベなども狙える。底が砂地なら多少浅くてもこれらの魚がいることがあるので、アジなどの回遊が見込めず根魚もいないような場所でも釣りが成立する可能性が高い方法。

最大の欠点は、使用するのが虫餌であるということだろうか。苦手な人は画像検索するだけでMPが0になるレベルの彼らを、素手で掴んで噛みつかれながらも爪でちぎってハリに刺す。触るくらいなら死んだ方がマシだと言う人もいるほど。
だがそんな状況を憂えたのか、釣り具メーカーは虫餌に似せて匂いや味を付けたソフトルアーを開発してくれた。相変わらず見た目はキモいが、所詮おもちゃなので怖がる必要はない。ただし虫餌と違って自分で動いてくれないので、「放課後ていぼう日誌」で触れられていたようにそれ用のテクニックは必要になってくる。

川のウキ釣り

淡水ではのべ竿を用いて、ハヤ類やフナなどを狙う釣りがファミリー向けと言える。仕掛けは玉ウキやトウガラシウキを用いたものがセットで市販されているので準備もかんたん。餌は釣具屋で売られているサシ（ウジ虫）やクリ虫（栗の中にいるアイツ）を買ってもいいが、うどんやごはんつぶでも十分。
釣り方は、餌を付けたら適当にちょこんと放り込んで、ウキが引っ張られたらアワセるだけでよい。

川であればほとんどどこでも釣れるので、海が遠かったりしてなかなか行けない人はこちらを楽しむのがベター。オイカワ、ウグイ、アブラハヤ、カワムツ、タナゴ、フナ、ブルーギルなどが釣れる。小さいコイやブラックバス、ナマズなどに出会えることもあり、運が良ければヤマメやカマツカなどが釣れることもある。ギギやオヤニラミといった希少種が出ることもあるので、魚の勉強にもなる……かもしれない。

一応ハヤ類もから揚げや甘露煮で賞味することはできるが、よほど綺麗な水域で釣ったのでない限りまず食べる気は起こらないだろう。
カワムツなどは頑丈な魚なので、飼って楽しむという手はある。ただしブラックバスなどの特定外来生物を生きたまま輸送したり飼育したりするのは法律違反である。また、外来種でなくても別の水域に放ったりするのはやめよう。