ファン・マルティン・デルポトロとは (ファンマルティンデルポトロとは) [単語記事]

ファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro)は、アルゼンチンの男子テニス選手である。表記上は「デル・ポトロ」とされる場合も多い。

概要

基本情報
Juan Martin Del Potro
国籍	アルゼンチン
出身地	アルゼンチン：タンディル
生年月日	1988年 9月23日
身長体重	198 cm 97 kg
選手情報
利き手	右
ﾊﾞｯｸﾊﾝﾄﾞ	両手打ち
ﾃﾞﾋﾞｭｰ年	2003年
テニス選手テンプレート

1988年生まれのテニス選手で錦織圭の1歳上に当たる。長身から打ち下ろすサーブとミサイルのように強烈なフォアハンドが武器。そのスタイルからハードコートの選手と思われがちだが、つい最近まで南米選手らしくクレーの方が勝率は高かった。日本ではヤンコ・ティプサレビッチと並んで錦織がまだ勝てていない相手として知られていたが、2016年にようやくリストから消えた。ジャパンオープンにも6回出場しており、2013年にはミロス・ラオニッチを破って優勝している。

2006年終盤にはTOP 100に入ってきていたが、2008年夏に4大会連続優勝を挙げたことで次世代のNo1候補として注目を集める。この年のジャパンオープンで決勝に進出しており(このときはトマーシュ・ベルディヒに敗れて準優勝)、松岡修造から「こいつは近いうちに絶対来る！」と太鼓判を押されていた。

翌2009年はロジャー・フェデラーに挑戦する1年となった。全豪オープンの準々決勝では3-6、0-6、0-6と全く歯が立たなかったが、全仏オープン準決勝では逆転負けしたもののフルセットまで競り合う。自身初の四大大会決勝となった全米オープン決勝ではセットカウント1-2から逆転して対フェデラー初勝利とともに四大大会での初優勝を飾った。この大会では準決勝でラファエル・ナダルにも勝っているが、四大大会でフェデラーとナダルを2人とも下した選手は他には2011年全米オープンのノバク・ジョコビッチしかいない。

2009年はツアー最終戦でも準優勝を挙げており今後への期待が高まっていたが、その後手首の故障で戦線離脱。2011年には11位までランキングを戻してカムバック賞を受賞したが、その後は徐々に上昇しつつも期待からするとやや停滞気味。2012年のロンドン五輪、2013年のウィンブルドンでは準決勝でそれぞれフェデラー、ジョコビッチと大激戦を繰り広げながら敗戦、かつ対戦相手はどちらも疲労のせいか決勝でアンディ・マレーにストレート負けしており、さながらドロー反対側選手のアシスト役になってしまった。2013年終盤から調子を上げつつあったように見えたが、2014年序盤でまたも手首を故障、手術のためその後は欠場。2015年序盤で復帰したものの、かなりの強行復帰だったようで痛みが再発。結局、再手術となって1年を棒に振った。

2016年 2月のデルレイビーチで復帰、さっそく準決勝まで進んでいる。復帰緒戦としては上々の出来だったようだ。その後もときに上位選手を食う迷惑ノーシードとして恐れられてきたが、リオデジャネイロ五輪では完全に爆発。初戦でジョコビッチを下すと準決勝でナダルも下して決勝進出。決勝ではマレーに敗れBIG4三枚抜きはならず、銀メダルに終わったが、BIG4にも対抗しうる存在であることを強烈に印象付けた。リオ五輪はATPのポイントが付かず、全米オープンも迷惑ノーシードのままだったが、見事ベスト8進出でランキングもジャンプアップ。最終的に38位までランキングを戻して自身二度目のカムバック賞を受賞した。また、この年はデビスカップでも活躍しており、決勝ではマリン・チリッチとのエース対決を制して優勝に大きく貢献した。

2017年も開幕時はノーシードのポジションだったが全米オープンでフェデラーを下す活躍もあり、終盤猛チャージを見せ、11位でシーズンを終えた。2018年にはインディアンウェルズで初のMS タイトルを獲得し、夏場にはランキングも自身初の3位をマーク。全米オープンでは準優勝に終わったものの、実に9年ぶりの決勝進出を果たすなど、ようやく本来いるべきポジションに戻ってきた感がある。既にアラサーだが残りのキャリアでこれまでの鬱憤を晴らす爆発を期待したい。