フリオーソとは、元競走馬・種牡馬である。馬名はイタリア語で「激しく」「熱狂的に」などの意味を持つ。
過去にイギリスやインドにも同名の競走馬がいたらしいが、今回取り上げるのは公営船橋競馬に所属した2004年生まれのフリオーソである。交流GI(JpnI)6勝と南関東のエースとして活躍した。影のシルバーコレクターでもある。
主な勝ち鞍
2006年:全日本2歳優駿(GI)
2007年:ジャパンダートダービー(JpnI)
2008年:帝王賞(JpnI)、ダイオライト記念(JpnII)
2009年:ダイオライト記念(JpnII)
2010年:帝王賞(JpnI)、日本テレビ盃(JpnII)
2011年:川崎記念(JpnI)、かしわ記念(JpnI)
この記事では実在の競走馬について記述しています。 この馬を元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するキャラクターについては 「フリオーソ(ウマ娘)」を参照してください。 |
父は大種牡馬ブライアンズタイム、母ファーザ、母父ミスタープロスペクター。牝系は代々フランスの重賞ホースで4代母はGI馬。近親にはかの「鉄の女」トリプティク、英愛ダービー馬ジェネラスがいるほか、日本馬だとオースミタイクーンやクロカミもファミリーという相当な良血馬。なんで地方競馬に行ったんだろう?というレベルである。
船橋の名門川島正行厩舎に所属したフリオーソは、石崎隆之を背に2歳7月にデビュー。危なげなく2連勝するが、3戦目の南関東GIII平和賞でハナ差2着に敗れる。しかし強気に交流GI(JpnI)全日本2歳優駿に出走すると、中央馬を退け2馬身差で優勝。一気にGI(JpnI)馬まで駆け上がる。
川島正行調教師の意向もあり、中央の芝レースに挑戦するが共同通信杯で7着、スプリングSで最下位11着と惨敗。南関東クラシックに目標を切り替えるが、こちらでも羽田盃3着、東京ダービー2着と勝ちきれないレースが続く。しかしジャパンダートダービーでは今野忠成を背に完勝。中央勢が1番人気ロングプライドというしょっぱいメンツだったとはいえ、東京ダービー馬アンパサンドと地方馬ワンツーを飾る。
秋はJBCクラシック@大井競馬場に参戦するがヴァーミリアンにぶっちぎられ2着。ジャパンカップダートで10着に惨敗すると、東京大賞典もヴァーミリアンにぶっちぎられ2着。秋シーズンはヴァーミリアンの前に手も足も出ずに3歳シーズンを終える。
明けて4歳は川崎記念から始動。ヴァーミリアンがいないここはチャンスだったはずが、フィールドルージュにちぎられまたも2着。しかしダイオライト記念で終生のパートナーとなる戸崎圭太と初コンビを組むと、アジュディミツオーやボンネビルレコードを5馬身ちぎり捨て圧勝。続く帝王賞は逃げ切って完勝し、念願の交流GI(JpnI)3勝目を挙げる。
夏の休養明けの日本テレビ盃では圧倒的1番人気に推されるが春は抑えてたはずのボンネビルレコードに差され2着。これでケチがついたか、初めて関東を飛び出したJBCクラシック@園田競馬場ではヴァーミリアンどころかメイショウトウコンにもかわされ4着。ジャパンカップダートは復活したカネヒキリの前に7着。東京大賞典もメンバーが揃ったとはいえ5着と不完全燃焼に終わる。
初戦の川崎記念も逃げるがカネヒキリに捉えられ惜しい2着。しかし相手が一気に軽くなったダイオライト記念は楽々逃げ切り久々の勝利を挙げる。しかしこの後、かしわ記念は新星エスポワールシチーの前に5着。帝王賞はヴァーミリアンにまたも突き放され2着。ブリーダーズゴールドカップは当時まだ交流GIII&GII大将だったスマートファルコン相手に4着。脚部不安でしばらく休養し、ぶっつけで東京大賞典に挑むがサクセスブロッケン!!!!!!らにあっさりかわされ7着。前年以上に煮え切らないまま1年を終え、2年連続で受賞していたNAR年度代表馬の座も逃してしまう。ちなみにこの年のNAR年度代表馬は全日本2歳優駿を制した笠松の2歳牝馬ラブミーチャンだった。こちらが勝ってない交流GI(JpnI)勝たれちゃ仕方ない。
3年連続で川崎記念に出走。ミルコ・デムーロを鞍上に迎えたこのレースでは前年に続いて逃げの手に出るが、後ろに張り付いていたヴァーミリアンにかわされクビ差2着。ダイオライト記念はやはり逃げるが5着に沈み3連覇を逃す。かしわ記念はエスポワールシチーに差されて2着とどうにもこうにも勝ちきれないレースが続いた。しかし帝王賞、先行2番手から直線ではカネヒキリ以下を完璧に封じ込め、2馬身半の差をつけ完勝。丸2年ぶりのGI(JpnI)勝利を飾る。
秋初戦の日本テレビ盃もトランセンド、スマートファルコンの強豪2頭を相手に回し2馬身半差で完勝。これで本格化かと思われたが、JBCクラシック@大井競馬場と東京大賞典はスマートファルコンの前に手も足も出ず2着完敗。それでも久々のGI(JpnI)勝ちもあり年度代表馬に返り咲く。
4年連続で川崎記念に出走。有力馬が次々と回避しまくった結果、当時主な勝ち鞍が1600万下だったボランタスとメイショウタメトモが2,3番人気というあまりにもしょぼいメンツになる。こうなれば歴戦のフリオーソの敵ではなく、単勝元返しの1番人気に応え逃げて5馬身差の楽勝。4度目の挑戦で念願の川崎記念制覇を果たす。中央はフェブラリーステークスに挑戦し、珍しく後方から上がり最速の末脚で迫るがトランセンドをかわすには至らず2着。この2着でGI(JpnI)通算10度目の2着となり、シーキングザダイヤを抜いて史上最多となった。
かしわ記念では3番手から進出すると、今度はエスポワールシチーを寄せ付けず優勝。アジュディミツオーを超えるGI6勝目を地元船橋でマークする。しかしその後は脚部不安などもあり長期休養に入った。
8歳になった2012年も現役を続行。5年連続で川崎記念に挑むが伸びを欠き、スマートファルコンから大きく離された3着に敗れ連覇を逃す。この後はダイオライト記念は5着、かしわ記念は再びエスポワールシチーの前に突き放され2着、引退レースの東京大賞典も逃げるが6着。南関東の先輩ボンネビルレコードと共に引退式を挙げ、惜しまれつつ引退した。
通算39戦11勝。2着が14回でうち11回はGI(JpnI)という詰めの甘いところもあったが、勝つときにはカネヒキリやエスポワールシチーも寄せ付けないほどの強さも見せた。獲得賞金8億4544万6000円はあのアブクマポーロを超え地方所属馬として史上最多。史上初めてNAR年度代表馬を4回も受賞した。さらに、GI(JpnI)での2着11回と17連対は日本記録である。バケモノぞろいのダート戦線にあって輝きを放ち続けたこの馬の実力と息の長さを物語っていると言ってもよかろう。
引退後は馬主の系列会社であるダーレー・ジャパン・スタリオン・コンプレックスで種牡馬入りした。地方馬だけに状況は厳しいが、ヴァーミリアンと同じ種付け料と比較的期待された。産駒は初年度から地方で活躍し、NARでファーストシーズンリーディング種牡馬を獲得。その後も順調に地方競馬で成績を伸ばしている。中央では厳しい戦いが続いているが、リステッド競走を勝ったテルペリオンが出るなど少しずつ実績を残す産駒も現れつつあり、大物の誕生が待たれる。2019年には地方サイヤーランキング5位にまで活躍した。
*ブライアンズタイム 1985 黒鹿毛 |
Roberto 1969 鹿毛 |
Hail to Reason | Turn-to |
Nothirdchance | |||
Bramalea | Nashua | ||
Rarelea | |||
Kelley's Day 1977 鹿毛 |
Graustark | Ribot | |
Flower Bowl | |||
Golden Trail | Hasty Road | ||
Sunny Vale | |||
*ファーザ 1995 栗毛 FNo.4-n |
Mr. Prospector 1970 鹿毛 |
Raise a Native | Native Dancer |
Raise You | |||
Gold Digger | Nashua | ||
Sequence | |||
Baya 1990 栗毛 |
Nureyev | Northern Dancer | |
Special | |||
Barger | Riverman | ||
Trillion |
クロス:Hail to Reason 3×5(15.63%)、Nashua 4×4(12.50%)
掲示板
19 ななしのよっしん
2024/03/08(金) 22:57:19 ID: NFHoAaF1ba
>>17
この記事良い内容なのにダーレーが馬主な事には殆ど触れてないのが惜しい
20 ななしのよっしん
2024/04/19(金) 19:28:19 ID: LI1LN/z0jd
>>13
アブクマポーロの頃は中央にG1級の馬いなかった上に、アブクマポーロもメイセイオペラもレート117取っちゃうクラスの馬だったから中央馬が勝てるわけない
二頭の馬の陣営も中央の馬は格下認識してただろうし
21 ななしのよっしん
2024/09/27(金) 22:14:40 ID: a2tcSBYs8z
急上昇ワード改
最終更新:2024/10/15(火) 08:00
最終更新:2024/10/15(火) 08:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。