フリードリヒ4世とは、
CVは阪脩(石黒監督版)、稲葉実(Die Neue These)。
先帝オトフリート5世の次男で、兄弟は兄のリヒャルトと弟クレメンツ。
放蕩者で享楽に溺れる生活をしていたが、オトフリート5世が倹約家であったこともあって勘当寸前であり、即位前は帝位継承はないだろうと周囲には思われていた。しかし次期皇帝の座をリヒャルトとクレメンツが争い、二人とも死亡してしまったので、オトフリート5世の息子で唯一生き残ったフリードリヒ4世が即位することとなった。
皇帝には即位したものの国政に関しては以前と変わらずに関心がなく、実質的には国務尚書のリヒテンラーデ侯クラウスに任されている。趣味は観劇や薔薇の世話、美少女を愛でること。
皇后や寵姫との間に13人の子(他に流産・死産15人)をもうけたが、ほとんどが夭折。皇太子ルードヴィヒも早逝し、皇孫エルウィン・ヨーゼフが第37代皇帝エルウィン・ヨーゼフ2世となった。その他、皇女としてブラウンシュヴァイク公オットーに嫁いだアマーリエ、リッテンハイム侯ウィルヘルム3世に嫁いだクリスティーネがいる。
先述のように国政には興味はないので、凡庸な人間だというのが定評。
しかし国の事情に対して全く見識がないかというと、そうは言い切れない所もある。
リヒテンラーデ公が、ラインハルトがその野望の高さからいずれ簒奪を企むであろうと皇帝に注意を促した時には、500年ちかく続いたゴールデンバウム朝が滅びるのは不思議ではないとの見解を示し、以後もラインハルトを排除・処罰しようとはしなかった。
ゴールデンバウム朝が長きに渡る支配において腐敗と構造不良を起こしている点については、ラインハルトなど「反ゴールデンバウム朝」側の人間はそれをよく認識し、また権力を奪取した後の改革でそれを一掃しようとしていた。
これと共通した認識を、体制の側でトップに立つフリードリヒ4世も持っていたのは間違いないと言える。
ただし彼はこのような認識を持ちながらも、社会変革を実施して腐敗を改めようとはしなかった。
国政をリヒテンラーデ公らに任せたまま自身は遊んで暮らしたので、いくら正しい認識を持っていたとしてもそれが活かされていないという点で、凡庸という評価は概ね正しい。
また仮に彼が改革を遂行しようとしたとしても、そのためには門閥貴族の特権や社会的影響力を一掃することは避けられず、門閥貴族の権門たるブラウンシュバイク公やリッテンハイム候の反発は必至であるが、 彼らを排除する政治力及び政治的構想力はフリードリヒ4世は持ち合わせていなかっただろう。
これらの点を考慮すると、社会の根幹にある問題を見抜く目はそれなりに持っていたものの、本人にはそれを是正する意欲も積極性も構想力も持ち合わせておらず、ただ成すがままに生きるしか知らない人間であると言える。
フリードリヒ4世は美少女が大好きであり、気に入った少女を寵姫として囲って楽しんだ。
最初に寵愛を受けたのはベーネミュンデ侯爵夫人シュザンナである。
シュザンナも皇帝を愛していたが、やがて皇帝の興味は貧乏下級貴族から寵姫として召し上げられたグリューネワルト伯爵夫人アンネローゼ、つまりラインハルトの姉に移る。この出来事がラインハルトを反皇帝・反ゴールデンバウム朝へと向かわせ、またシュザンナも嫉妬からアンネローゼとラインハルトの暗殺を企てるようになる。
やがてラインハルトは軍人となって武勲を上げて出世し、ついにはローエングラム朝銀河帝国の皇帝となり、劇的な社会改革や腐敗の粛清によって社会的不公正を是正していく。
一方シュザンナは妬みからアンネローゼ謀殺をたくらむも未遂に終わり、自裁に追い込まれた。
結果論ではあるが、フリードリヒ4世のロリコン趣味が歴史を動かしたという一面はある。 もしアンネローゼが寵姫として召し上げられることがなければ、キルヒアイスやラインハルトは野望を抱くこともなかっただろう。
そして恐らくは三人で仲良く友愛を深めながら生き、庶民的で暖かい生活をしていたに違いないのだ。
ちなみに、もしアンネローゼを連れて行ったのが商人だったら「銀河商人伝説」が始まったかもしれない、というのはインタビューにおける田中芳樹氏の言である。画家だったら「銀河画家伝説」らしい。
掲示板
180 ななしのよっしん
2023/06/09(金) 11:07:39 ID: Bdqz7UmpSk
アンネローゼは動機の一つに過ぎないのもな。残った門閥貴族達は簡単にやられて幼帝も行方不明のままいなくなってラインハルトからしてみれば呆気なさすぎる
181 ななしのよっしん
2023/06/27(火) 00:28:05 ID: CH7ZLHYYz9
>>178
キルヒアイス宜しくにどんな登場人物に美点を描写するフジリュー版だと「腐っても皇帝」とラインハルトが評してはいる
(一方で姉に会うのに皇帝の許可が要る等「上から目線」には気に食わないとも思ってる。)
182 ななしのよっしん
2023/11/10(金) 10:14:04 ID: Y7ABWsqoQB
ゴールデンバウム王朝が皇帝権力(中央政府って言っても良いのかな)が強いツァーリズム社会だって考えると、こんなんでも玉座に座ってるだけでもラインハルトなり門閥貴族たちなりの重しにはなってたんだろうなあ。
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最終更新:2024/04/20(土) 07:00
最終更新:2024/04/20(土) 07:00
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