ブヒッド文字

ブヒッド文字 (ブヒル文字) とは、フィリピンのミンドロ島に居住するブヒッド族が使用する文字。

概要

ブヒッド族の言語であるブヒッド語の他、タガログ語の表記でも使用する。UnicodeではU+1740-175Fの位置に収録されている。

フィリピンにはブラーフミー文字を先祖に持つ文字が古くから数種類存在し、それらの字形や表記体系は互いに類似している。子音文字が「子音+a」の音価を持ち、それらに記号を付けて他の母音の音節を表す点は他のブラーフミー系文字と同様であるが、母音文字が3種、子音文字が13～15種で、デーヴァナーガリーやタイ文字等と比べて種類が少ないという特徴がある。

ブヒッド文字の字形は縦画と横画で構成されている。母音iは子音文字の上、母音uは子音文字の下に横画の記号を付けて表記するが、文字によっては付ける位置が異なったり、文字ごと形が変化したりする。音節末の子音は表記しないため、読む時は文脈から子音の有無を判断する必要がある。

		k	g	ng	t	d	n	p	b	m	y	r	l	w	s	h
a
i
u

関連項目

• フィリピン
• ブラーフミー系文字
• 文字体系の一覧

外部リンク

• Revised proposal for encoding the Philippine scripts in the UCS (PDF文書) - 上掲の文字画像はこの文書の図版に基づいて作成。
• Buhid/Mangyan alphabet - Omniglot
• ブヒル文字 - 世界の文字