ブラウン・ベスとは、1722年にイギリス陸軍により正式採用された75口径フリントロック式のマスケット銃及び派生型の愛称である。採用後は大英帝国の繁栄の時代と共に歩み、最終的には19世紀頃まで使用されることになる。
本銃は大英帝国を創り上げた銃とも言われ、優れた英国内の家内工業により製造された。そのため部品間に互換性はなかったものの、高いレベルの職人芸により仕上げられたこの銃には不良品があまりなかった。長期間にわたり活躍をした結果、細かく外観などが変化し、代表的なものではロングランドパターン(62.5インチ)、ショートランドパターン(58インチ)、インディアパターン(55インチ)、ニューランドパターン(59インチ)があった(括弧内表記は全長)。
それぞれのタイプは左側から順に登場し、一度は銃身長を42インチにするとの統一化が図られたものの、七年戦争や独立戦争などが重なり、折からの財政難により守られることはなかった。さらにはフランス革命に端を発する戦争が勃発するに至り、小銃不足を補うために東インド会社が保有していた植民地モデルであるインディアパターンを逆輸入する始末であった。その後の19世紀初頭に、過去に経験したゲリラ戦などの戦訓により42インチの銃身を持つニューランドパターンが作られ、近衛歩兵などに配備された。さらには軽歩兵用の軽量モデル(39インチ)が作られ、こちらはハイランダーなどが使用した。こちらのモデルは、短銃身化により膝立ち姿勢での装填が可能になったことにより、軽量であることだけではなく利便性も含めて好評だった模様。
最終的には19世紀中頃に雷管(パーカッション)を使用した弾丸に対応する改良を施した。この際には新造に限らず、従来品の改造も含まれていたが、1841年の兵器庫があったロンドン塔が火災に見舞われてしまい、未改良の銃が大量に失われる事故もあった。
約100年にわたり、大英帝国の発展に寄与した本銃は、その後のライフル銃の登場によりその役目を終えた。
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最終更新:2025/03/29(土) 13:00
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