ブルーコンコルドとは (ブルーコンコルドとは) [単語記事]

ブルーコンコルド（Blue Concorde）とは、2000年生まれの日本の元競走馬である。鹿毛の牡馬。

主な勝ち鞍
 2002年：京王杯2歳ステークス（GⅡ）
2005年：JBCスプリント（GⅠ）、プロキオンステークス（GⅢ）、シリウスステークス（GⅢ）
2006年：マイルCS南部杯（GⅠ）、JBC マイル（GⅠ）、東京大賞典（GⅠ）、黒船賞（GⅢ）
2007年：かしわ記念（JpnⅠ）、マイルCS南部杯（JpnⅠ）
2008年：マイルCS南部杯（JpnⅠ）

概要

父は「和製ラムタラ」フサイチコンコルド、母は小岩井牧場系血統のエビスファミリー、母父はブライアンズタイム。

2歳から3歳の秋までは芝で走り、京王杯2歳Sに勝つなどしたが、朝日杯や春のクラシックを軽い怪我で棒に振る。3歳の夏に復帰するが、重賞どころかOPでも大敗続き。このまま終わればただの早熟馬の烙印を押されるところだったが、3歳冬の霜月Sに出走すると初ダートで水を得たのか快勝。約一年ぶりの勝利をレコードのおまけ付きで飾った。

しかしここから後が続かない。ダート短距離に狙いを定めるが、重賞で好走するものの勝てない。そうこうしている間にまたもや一年が経った4歳の冬に、2回目の転機が訪れた。OP特別のギャラクシーSで鞍上にみwikiさん幸英明騎手を迎えると、ここで久々の勝利。以後引退まで鞍上は幸騎手に固定される。

5歳になると前年の不振が嘘のように勝ちまくる。初戦こそ2着に敗れたものの、OPの栗東Sを勝利。夏にはプロキオンSを勝ち久々の重賞勝利を飾る。その後、シリウスSを勝利して勢いに乗り、返す刀でJBCスプリントに挑み、これに快勝してGI 馬の仲間入りを果たす。そして翌年は距離の壁を打破し、マイルCS南部杯、JBC マイル(この年JBCを開催した川崎競馬場には1200mの競走をの設定がなかったため、代替競走として1600mで開催)、東京大賞典と交流GⅠを3勝してこの年のNARグランプリ特別賞（中央馬だからNAR 年度代表馬にはなれなかった。仕方ないね）を受賞した。

7歳になるとヴァーミリアンの覚醒や年齢からくる衰えからか、昨年ほどの成績は残せなかったが、マイルCS南部杯連覇を含むGⅠ2勝を挙げる。そして8歳、3連覇を目指してマイルCS南部杯に出走する。レースは同期のメイショウバトラー姐さんとのワンツーフィニッシュとなり、同一GI三連覇を達成したと同時に、当時の記録のＧI7勝のタイ記録も達成した。しかし、この勝利で力をすべて使い果たしたのか、翌年も現役を続行したが、先頭でゴール板を駆け抜けることはなかった。

引退後はGI7勝の実績を引っ提げ種牡馬入り……かと思われたが、オファーがなく乗馬になった。確かに同時期に活躍したヴァーミリアンには勝利したこともなく、カネヒキリに至っては先着したこともない。さらに、その二頭と違い中央のGIを勝ったことがない。とはいえ、GIを7勝した彼が童貞を卒業子供を残せないのは悲しい限りである。バランスオブゲームの失敗もあり、フサイチコンコルドのサイアーラインはここで途切れてしまうようである。

その後は現役時代から休養で訪れていた新冠のハントバレートレーニングファームで乗馬として余生を過ごした。晩年には蹄葉炎に苦しみ馬房で過ごすことが多くなっていたという。2016年の4月末に立ちあがれなくなり、5月2日の朝、眠るように静かに世を去った。16歳だった。引退後、現役時代の厩務員が牧場にやってくるたびに嬉しそうに嘶いて体を寄せてきたといい、撫でられた時の仕草がよかったというネットの書き込みも見られる。細江純子は現役時代のこの馬を「闘牛のよう」と評したが、一方でとても人懐っこく手のかからない馬だったようだ。

マイル GⅠで5勝2着4回だったが、南部杯を勝つまで1600m以上の勝ち鞍がなく、6歳秋には常に距離不安がささやかれたように、本領は短距離にあったような感じがする。中央にもダート短距離 GIがあればと思うと残念でならない。今頃天国でフジノウェーブとかと愚痴ってるかもしれない。

血統表

フサイチコンコルド 1993 鹿毛	Caerleon 1980 鹿毛	Nijinsky	Northern Dancer
			Fla ming Page
		Foreseer	Round Table
			Regal Gleam
	*バレークイーン 1988 鹿毛	Sadler's Wells	Northern Dancer
			Fairy Bridge
		Sun Princess	*イングリッシュプリンス
			Sunny Valley
エビスファミリー 1992 青鹿毛 FNo.7-c	*ブライアンズタイム 1985 黒鹿毛	Roberto	Hail to Reason
			Bramalea
		Kelley's Day	Graustark
			Golden Trail
	エビスベローチエ 1976 黒鹿毛	*ヴェンチア	Relic
			Rose O'Lynn
		ヤマユリ	*ネヴァービート
			エベレスト