ブルーピーコック(Blue Peacook)とは、イギリスで開発されていた核地雷である。
1954年に「ビッグ・ベルタ」として開発を開始、すぐに「ブラウン・バニー」と改称され、1955年にブルー・ダニューブ(美しき青きドナウ)原子爆弾に使われていた起爆装置が搭載されると、「ブルー・バニー」と呼ばれるようになった。1957年になると、暗号名の漏洩の恐れが出てきたために「ブルー・ピーコック」に改称された。[1]
当時西ドイツと東ドイツは冷戦の最前線であり、英国始め西側の軍関係者は、ソ連軍がお得意の人海戦術で大挙西ドイツに押しかけるという危険を排除する策を練っていた。しかし東西ドイツの国境は長く、ベルリンのように壁を作るわけにもいかない。それにソ連軍はどうせじゃんじゃか兵士を送り込んでくるに決まっているのである。それをどう防ぐべきか。
というわけでとりあえず核兵器を使おうという安直な発想から生まれたのがこのブルーピーコック。この時代にありがちだが、「でかく爆発させておけば放射性降下物と爆発でとりあえず足止めできるだろう」という人道性完全無視のシロモノである。しかも西ドイツには極秘。ソ連軍が攻めてきたとき用に、東西ドイツの国境沿いにこっそり埋めておこうというのである。
発動条件は「ソ連軍の進撃情報を受け取る」「一週間司令部からの音信が途絶」のどちらかで、いずれにせよソ連軍が攻めてきたという条件で爆発する。
開発に当たっての課題の中心は、「地雷を設置した後に、何日間も、場合によっては何週間も、どうやって地雷の温度を一定に保つか」であった。冬季は温度が低すぎて電子システムが正常に機能しないので、これに対処するために、断熱材の使用といった当たり前の方法から「生きた鶏を餌と水とともに地雷の中に入れて鶏の体温により電気回路を保温する」という一風変わったものまで、様々な手段が検討された。[2]
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最終更新:2025/03/29(土) 16:00
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