ブロステップ(brostep)とは、ダブステップの一種である。強くリバーブのかかったドラム、攻撃的なワブルベースやグリッチ音を特徴とする2ステップである。
「brostep」という呼称について蔑称的なニュアンスがあると考える人も少なくなく、使用に関して注意が必要な言葉でもある。
ダブステップから発展したRuskoによる曲「Woo-Boost」が、最初のブロステップと言われている。従来のUKガラージやダブステップと同じようなアタックが強く胴鳴りが削られたスネアドラムを使うが、重低音のベースを使うダブステップと比べ中低音のベースを使い攻撃的な雰囲気があるため、Ruskoの作るようなスタイルのブロステップは、「怒れるダブステップ」とも呼ばれる。
Skrillex (スクリレックス)がRuskoとは別のアプローチで作った、エレクトロ・ハウスなどのベースにダブステップのベースを揺らすというアイデアを取り入れた曲も、同様にブロステップと呼ばれる。この手法は、エレクトロ・ハウスなどに由来するイントロからビルドアップ、そしてドロップおよびブレイクという流行していたエレクトロ・ハウス、プログレッシブ・ハウスの展開を用い、イントロとビルドアップもエレクトロ・ハウス、プログレッシブ・ハウスからドラムパターンだけ変えた形が多用される。このことからEDMのファン達にもブロステップが聴かれるようになり、登場初期からEDMのメジャーなスタイルとしてヨーロッパやアメリカなどで若者を中心に大流行した。ドラムパターンはダブステップをより単純化したもので、1拍目にキック、3拍目にスネアが基本となる。胴鳴りの強調された音色のスネアが多く用いられる。それ以外にもレーザーシンセという音が使われることも多々ある。テンポはbpm130~150が基本で特にbpm140が多い。
ラガマフィンなどダンスホールレゲエの手法を用いた曲もあり、ワブルベースもエレクトロ・ハウスなどのベースが元になっていることが多く、様々な種類のものが存在する。
日本では従来ロック、スカ、ジャズ、歌謡曲など音色や雰囲気でジャンル分けする生音系の音楽が流行していたため音楽を音色や雰囲気で区別しがちだが、DJが曲と曲を繋ぐクラブミュージックではきれいに繋ぐためにドラムパターンやBPMが重視されていてジャンル分けもその考え方を基礎においている。上記に記述してある通りブロステップでは1拍目にキック、3拍目にスネアがベースとなるためInternet_FriendsやRock N' Roll (Will Take You To The Mountain)などは(ワブルベースを多用した)エレクトロ・ハウスという扱いになる。
Internet FriendsとRock N' Roll (Will Take You To The Mountain)はbpm128でブロステップはbpm140が多いがドラムパターンの性質上、前者がノリやすく、後者が重量感を感じることができるようになっている。
またグリッチホップという音楽ジャンルにも少し似ているが、ブロステップはbpm130~150でドラムパターンも上記通りでワブルベースを使うがグリッチホップはbpm100~120でドラムパターンは1,3拍目にキック、2,4拍目にスネアでグリッチという音が使われる。グリッチとワブルベースの区別がつかない人でもbpmとドラムパターンで区別がつくようになっている。
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最終更新:2024/04/23(火) 17:00
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