ブローニング自動小銃とは、アメリカ人銃器技師ジョン・ブローニングが開発した軽機関銃(分隊支援火器)である。
採用年からM1918とも呼ばれ、各単語の頭文字からBARと略される。
なお、銃の名前にライフルを冠してはいるが、当時の分類の考え方の問題によるもので物としては機関銃である。
本銃が開発された第一次世界大戦当時、アメリカ軍は実戦には耐えられないと判断したショーシャ軽機関銃(ゴミ)や、分隊に付随しての行動には重くかさばり、大人の事情で使用できなかったルイス軽機関銃に代わる新たな機関銃を必要としていた。
そこで、特に膠着しきった塹壕での睨み合いを打破する為の「突撃を仕掛ける分隊(数人~十数人)に一人フルオートでばら撒きながら突っ込む奴がいれば敵がひるんでいい感じになるんじゃね?」という作戦の遂行に的を絞り、ジョン・ブローニングが開発したのが本銃である。
小銃の拡大的な機関銃として考案された本銃は、機関銃としては装弾数が少ない、銃身の交換機能が無いなどの欠点はあったが、堅実な造りで快調に動き、反動も抑え易くそれなりに取り回せる事から高い評価を受け、後の第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争を戦い抜いた。
特に、本銃が確立した「各分隊にくっついて回る」機関銃、分隊支援火器のコンセプトは後のRPKやM27IAR(HK416機関銃型)、L86(SA80機関銃型)等多くの銃器に影響を与えた。
運用国はアメリカの他、アメリカ製兵器のご多分に漏れず第二次世界大戦後には援助物資として供給され、日本自衛隊でも使用された他、後進国では今だ現役の物もあるとされている。
M1903ボルトアクションライフルや後のM1919機関銃、M1ガーランド等と共通の30-06弾を20発装填の箱型弾倉により給弾し、ガスオペレーション、オープンボルトで動作する。
総重量は約9kg、連射速度は初期には約600発/分固定だったが、1940年に改良されたA2では300~450発/分の低速動作を選択できるセレクターが追加された。
小銃を拡大したような機関銃、というコンセプトは実は上述のショーシャ機関銃の方が先なのだが、違いとして、まず生産工程に於いてプレスではなく削りだしを基本としている事が挙げられる。
現在ではそれなりに精密な部品の生産にも使われ、金属製銃器の主な製造法であるプレスだが、1900年代初頭ではまともに銃を作れるほどの精度は無かったのである。
この為にショーシャと比べるとかなり割高になったようだが、高い信頼性を得る事ができた。
また、動作機構を単純なオープンボルトとする事で機構的信頼性も向上し、更に、ショーシャではバナナ型でかさばる上、構造材が薄く貧弱であった弾倉を、堅牢コンパクトな箱型で、十分な厚さを持つ材料で生産した為給弾の安定性も高くなっている。
開発当時は上述の通り撃ちながらの突撃、草刈機のように腰に抱えて突っ込むような運用を考えられていたが、従来の機関銃のように据え置いての火力支援にも十分な性能を持ち、更にその機動性を生かして分隊の進撃に、敵の攻撃に合わせて位置を変える事で高い効果を得られる事が判ると、二脚やキャリングハンドルも追加されより機関銃として高い性能を発揮するようになった。
掲示板
24 ななしのよっしん
2019/11/09(土) 23:56:47 ID: /YKbj/YNzt
A2とか割と重いんだろうけどバイポ外して立射してる写真とか多くて意外と軽いのでは?と錯覚してしまう
バイポつけたままやってるのもいるし
一応A2でも当時のLMGよりかは軽量な部類ではあるが
25 ななしのよっしん
2020/02/08(土) 10:43:29 ID: UTNjBw5LFo
A2ではZB26系軽量型より重いし、そうでないものとは大差ないといえばない。
MG34、MG42、ZB26系は銃身のクイックチェンジ(三脚架での運用を考慮してのことだが)ができるから二脚運用でもハードな使い方しても対応できるが、BARは交換できない。
チャールズ・ケリーはBARの銃身過熱したら銃ごと交換していたけど。
26 ななしのよっしん
2020/07/28(火) 19:17:02 ID: SYDrW4O0qp
コイツもマドセンと同じく、元はライフルの自動化を目的に開発してたという説を小耳に挟んだ。前任のショーシャとは全く別のコンセプトながら代打にちょうどよかったのでマシンガンとして採用されたとか。まあ戦闘機の機銃として作られたヴィラール・ペロサがSMGに転用されるような時代だったしあり得そう
マドセンもそうだが、現代戦の武器と比べて重量が凄まじいな。ARの中で重いとされるAK-47やL85さえ4キロ切ってるのに、9キロ抱えて腰だめズダダとは
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最終更新:2024/04/25(木) 22:00
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