プランF(英:Plan F)とは、俺たちのフェラーリを象徴する言葉のひとつである。
2019年のF1第8戦フランスGPの終盤、フェラーリのセバスチャン・ベッテルは5位を走行していた。
前を行くマックス・フェルスタッペンには約8秒の差をつけられ10周では追いつくことも難しく、一方6位のカルロス・サインツに対してはおよそ48秒の大差をつけており、タイヤ交換をしても順位を落とさずにコースに復帰できる状況であった。
そして43周目、チームからベッテルに対して出された無線がこちら。
We're lookin' into Plan F, Plan F, head down, keep pushing.
(訳:我々はプランF、プランFを採ろうと思う。集中してプッシュし続けてくれ)
通常チームとドライバーの間で作戦の変更を伝える際には、予め決めておいた符丁に従ってベストと思われる作戦をプランA、それとは別の選択肢をプランB…というように伝達するのだが、あまりにもストレートすぎて何も隠せていないこの無線で世界中のテレビ実況者・解説者や視聴者の失笑を買ってしまった。
実際、日本のテレビ中継においてもDAZNでは直後に以下のようなやり取りがあった。
おぐたん「プランF?プランF、で、集中して、で、あとちょっとって言ってるんですけど」
吉田アナ「なんでしょう」
おぐたん「なんでしょうね?プランF(すっとぼけ)」
田中健一氏「プランFのFはファステストラップのFのような気がするんですけど」
おぐたん「ねえ」
さらにフジテレビNEXTでは川井ちゃんが初めから「最速ラップを出しに行け」と最初からファステストラップ狙いであると伝えられた上で、「プランFってモロバレじゃん!もうちょっとさぁ」「日本語教えとこうか、『最速ラップ』、(我々以外)誰もわかんないw」と嘲笑される始末であった。
無線で指示があった通り、52周目にベッテルはピットイン。
新品のソフトタイヤに交換しファイナルラップである53周目に1分32秒740のファステストラップを記録し無事に「プランF」を遂行してみせた。
つまり結果だけ見れば成功しているので、これは俗に言う「俺たちのフェラーリ」案件ではないのではないかと言うこともできる。
しかし、直前にルイス・ハミルトンが29周も使用したハードタイヤで1分32秒764という驚異的なタイムを記録しており、それに対して新品のソフトタイヤを投入したにもかかわらず0.024秒という僅差で辛うじて上回ったものであったため、改めてメルセデスとフェラーリの実力差が浮き彫りになってしまった。
なにより国際映像にしばしば取り上げられるトップチームの無線でこのようなあからさまな、もうストレートに「ファステストラップの1ポイントを獲りに行こう」と言った方がマシではないかとすら思えるやり取りが故に、フェラーリのレースエンジニアの資質が疑われる事態を印象付けてしまったのである。
あまりにも衝撃的だったため、日本人のF1ファンの間では「プランF」と言えば「新しいタイヤに交換してファステストラップの1ポイントを獲りに行くこと」で通用するようになってしまった。
特にTwitterでは字数の節約になるので大変便利な言葉である。
掲示板
2 ななしのよっしん
2022/08/29(月) 00:51:25 ID: zTzQjXAjU7
まあ展開上どうしようもなく後ろに追いやられてしまったのでせめてファステストのポイントを取ろうというのは至極真っ当な作戦ではあるんだけども
フェラーリがやるとなぜかギャグっぽくなってしまう
3 ななしのよっしん
2023/10/23(月) 09:05:46 ID: z/sNC05VYC
4 ななしのよっしん
2023/10/23(月) 12:27:18 ID: 5Ywd1zYaMo
角田選手、10位入賞→8位に繰り上げ+ファステストラップで一気に5ポイント獲得です
急上昇ワード改
最終更新:2024/04/19(金) 02:00
最終更新:2024/04/19(金) 02:00
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