プリモディーネとは (プリモディーネとは) [単語記事]

プリモディーネとは、1996年生まれの日本の元競走馬である。

主な勝ち鞍
 1998年:ファンタジーステークス(GIII)
1999年:桜花賞(GI)

概要

父はカナダ生まれで米 GIを制した馬。種牡馬としても日米それぞれでGI 馬を輩出している。
母は8戦1勝といまいちな成績だったが、4代母ソーダストリームの牝系からは快速馬アローエクスプレス、皐月賞馬ファンタストなどが出ている。そもそもソーダストリームはプリモディーネの馬主である伊達秀和が自ら輸入した牝馬で、その子孫も多くが伊達の所有馬であった。

説明しなくていい気がするが、母父は8戦8勝、「スーパーカー」と呼ばれたバケモノ。種牡馬としても成功したが、母父としても当時既にライスシャワー、ウイニングチケット、スペシャルウィークなどを出し絶好調であった。

旧3歳10月にダートでデビューし新馬戦を軽く勝利。2戦目に芝へ移ってGIII ファンタジーSに出走し、6番人気を跳ね除ける上がり最速の末脚で差し切り勝ち。阪神3歳牝馬Sは軽いフレグモーネを発症したため回避したが、クラシック候補の1頭に名乗りを上げる。

旧4歳初戦のチューリップ賞はエイシンルーデンスに逃げ切られ4着。やや評価を落として桜花賞に挑む。

この年の桜花賞は3歳女王スティンガー、重賞連勝中のフサイチエアデール、前々走のエルフィンSで8馬身差の圧勝劇を演じたゴッドインチーフの3頭の人気が伯仲。プリモディーネは離れた4番人気だった。
鞍上は2戦目から手綱を取っていたデビュー4年目の福永祐一。「天才」と称された福永洋一の息子とあってデビュー前からかなりの期待を集め、新人賞を受賞するなど一定の成果も出してはいたが、GIではこの時点で24回も騎乗しながら未勝利。前年にはキングヘイローで皐月賞2着となったが、そのキングヘイローを(距離不適だったとはいえ)ダービーでは「頭が真っ白になって」暴走させ轟沈してしまうなどイマイチな面も目立っていた。

改修前の阪神では不利な外枠14番からスタートしたプリモディーネ。祐一は出たなりで控え、人気のフサイチエアデール、スティンガーを見るようなポジションに陣取る。前はエイシンルーデンスが快調に逃げ、他の人気馬は後方に固まる展開。
3角で後方にいたゴッドインチーフが早めに仕掛け、プリモディーネの外に被さる。結果、前をフサイチエアデール、外をゴッドインチーフに囲まれ、動くに動けない状況に追い込まれてしまう。仕方ないので前についていき、そのまま4角を過ぎたところ、前のフサイチエアデールが伸び始めスペースが空いた。祐一がそれについていくように仕掛けたところ、動くに動けず待っていた結果ものすごく脚が溜まっており、そのフサイチを大きく上回る末脚で外目から一気に先頭に躍り出る。最後は1馬身半差をつける快勝で、祐一は25回目の騎乗で初GI制覇を果たした。父の洋一もインターグロリアで桜花賞を勝っていたので親子制覇である。
祐一は「たまたま上手くいったレース」と振り返っている。

オークスは祐一が落馬で重傷を負っていたため藤田伸二に乗り替わり。再び後方から末脚を伸ばしたがウメノファイバーとトゥザヴィクトリーの接戦にクビ差届かず3着と敗れる。その後蟻洞(蹄にハチの巣のような穴が開く故障)で長期休養を余儀なくされ、1年半を経て復帰するが5戦未勝利に終わり、蟻洞を再発したため引退した。通算10戦3勝。

繁殖牝馬としてはアメリカに渡り8頭の産駒を産んだが現在まで活躍馬は出せていない。2015年には生まれ故郷のサンシャイン牧場に戻っている。

血統表

*アフリート Afleet 1984 栗毛	Mr. Prospector 1970 鹿毛	Raise a Native	Native Dancer
			Raise You
		Gold Dig ger	Nash ua
			Seq ue nce
	Pol ite Lady 1977 鹿毛	Venetian Jester	Tom Fool
			Veni ce
		Friendly Ways	Green Ticket
			Ways to Learn
モンパリ 1988 鹿毛 FNo.3-e	マルゼンスキー 1974 鹿毛	Nijinsky II	Northern Dancer
			Fla ming Page
		*シル	Buckpasser
			Quill
	イザベラ 1980 栗毛	*イエローゴッド	Red God
			Sally Deans
		モンナバンナ	*モンタヴァル
			*ソーダストリーム
競走馬の4代血統表