ペイントとは (ペイントとは) [単語記事]

ペイントとは、以下のことを指す。

絵の具や塗料、あるいは色を塗る行為を意味する英単語(Paint)
Microsoft Paint - Windowsに標準で搭載されているペイントソフト　（本記事にて記述）

概要

Microsoft Windowsに最初から付属しているペイントソフトであり、「MSペイント」「Windows標準ペイント」などと呼ぶこともある。

レイヤー、アンチエイリアシング、ペンタブによる筆圧などの機能は無く、絵を描くのには必要最低限の機能しかない。ニコニコ大百科のお絵カキコ（グニャラペイント）に搭載されている機能も満足に再現できない。

役に立つのか？

とはいえ、腐ってもグラフィック専用ソフト。決して役に立たないソフトではない。
テキスト入力機能や直線描画ツール、曲線描画ツールも付いているので、簡単な図形や地図の作成には十分。プリントスクリーン画像の保存にも適している。

XP時代のフリーのペイントソフトの中には縮小が苦手なものがあったため、縮小のみ綺麗にできるペイントを使うということもあった。

何より起動が速い。画像編集用途では、ペイントで十分ということも非常に多く、なんだかんだで重宝する。他のペイントソフトの補助的に併用する人も結構いるようである。

もちろん、上手い人ならペイントだけでもかなりの絵が描ける。
機能がシンプルであることがプラスに働いているのか、ドット絵も割と描きやすいと評判（描くだけならの話で、保存には注意が必要だが…）

Windows7以降

Windows7になって大幅に仕様が変更。レイアウトが変更され、ブラシが追加された。

全体的には高性能化し、絵を描く目的での性能は高くなったように見えるが、主要なブラシにアンチエイリアスが強制でかかるのが仇になることも多く、一概に使いやすくなったとは言えないのが難点。レイヤー機能も相変わらず無い。

一部ブラシがペンタブの筆圧に対応し、線の太さが変化するが、全部のブラシが対応しているわけでもないらしい。

保存形式についての注意

ペイントは広く使われている画像形式のJPEG、GIF、PNGのすべてに対応しているが、実はそれぞれ問題を抱えている。（TIFF、BMPも対応しているが、あえて使う機会が少ないので割愛）

JPEGは画質を指定できない。しかもXPのペイントは異様に低画質になる仕様で、せっかく作った画像が目に見えて劣化するだろう。使用は控えたい。
Windows7以降は画質が高くなり、大きな問題はなくなったが、相変わらず画質指定は不可能となっている。逆に、容量を抑えたい場合に問題になることがあるかもしれない。

GIFはパレットを変更できないという致命的問題があるため、さっさと別のソフトの導入を勧める。普通にペイントで作った画像をGIFで保存すると、固有のパレットに強制変更され、パレットに無い色はディザだらけになり崩壊する。
XPのペイントでは、他のソフトで作ったGIFを読ませるなどで対応することができたが（そういうソフトがあるならペイントを使う必要もないと思うが）、7のペイントではそれすらできず、普通のGIFをペイントでただ上書きするだけで壊れる。使用は厳禁である。

PNGに関してはさすがに画質劣化などは起きないが、ペイントのPNG形式はフルカラー保存が基本設定となっており、たとえば色数の少ないドット絵だと無意味に容量が大きくなってしまう。XP版ではGIFに近い方法でひと手間かけて256色PNGを保存できなくもないが（やはりパレット変更できない）、7版では256色PNGは作成不可能の模様。