ホワイトホール 単語

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ホワイトホール

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ホワイトホールとは、あらゆる物体を吸い込み逃さないブラックホールに対し、あらゆる物体を吐き出し続けるとされる、理論上考えられている体のことである。

曖昧さ回避
  1. 漫画キン肉マン」の人・ブラックホールが使った技に対抗するために、主人公キン肉マンが使った必殺技。簡単に言うと大規模な放屁
  2. ロンドンウェストミンスター地区にかつて存在した宮殿、またはその宮殿の場所まで続いている道路名前。また、その周辺の地域の通称。

概要

現在に至るまで、ホワイトホールだと思われる体は、その跡さえ一切発見されていない。
そのため、数式上は存在するが、現実には存在しない体だと考えられている。

数式上は存在するが現実には存在しない」とは、以下のように例えられる。
面積が25cm2である正方形ハンカチがあったとする。その一辺の長さは、方程式x2=25を解くと「+5cm」と「-5cm」の両方が考えられる。しかし、一辺が-5cmハンカチが実在すると考える人はいないだろう。

ホワイトホールは、このような「一辺がマイナス5cmハンカチ」のような存在なのである。

数式の上でのホワイトホール

相対性理論アインシュタイン方程式の解によってブラックホールの存在が示されたのと同様に、その解を反転させた存在であるホワイトホールの存在もまた示唆された。
アインシュタイン方程式ブラックホールの存在を示す解(シュヴァルツシルト解)において、時間を表す t を -t に、つまり時間を反転させても、同じ解が得られる。つまり、ブラックホールと逆の動きをする体の存在を示している。

ホワイトホールの存在は実際には一切観測されていないという点は先に書いたとおりだが、もしこの解が示唆するとおりの体が存在したとしたらどういう性質なのかを考えると、ブラックホールに物体が吸い込まれていく行く様子をビデオで撮し、逆再生したのと同じになる(時間反転)。
つまり、あらゆる物体を吐き出しまくる。

ここで気をつけなければならないのは、ホワイトホールは物を吐き出し続けるという妙な挙動を示すが、それ自身は「互いに引き合う」と言うごく普通重力(しかも、ブラックホールと同等の強さ)を持っているという点。つまりホワイトホールに普通に近づけば重力に引き寄せられるのである。
ある物体の運動について時間反転しても、それらに加えられているの向きは一切変わらない(時間反転の項参照)ため、ブラックホールに吸い込まれていく物体が「重力によってブラックホールに向かって引き寄せられている」ならば、時間反転したブラックホール=ホワイトホールから吐き出される物体もまた「重力によってホワイトホールに向かって引き寄せられている」のである。
つまり、ホワイトホールから吐き出される物体は、吐き出された間からホワイトホールの重力によってブレーキをかけられ続けるという事である。

ホワイトホール自身が普通重力を持っているという事は、吐き出される物体とは別にホワイトホールに落ちて行く物体もあるという事。(吐き出された物体が再び重力にキャッチされたり、全く別のところから迷い込んできたり)
しかし、ブラックホールで言う所の事の地面より内側は、吐き出されるが強くて如何なる物体も侵入できない。そのため、事の地面のあたりで吐き出されるとぶつかって降り積もり、外殻を形成したような形になる・・・と言うのが現在の所のホワイトホールの予想図である。

この場合、十分な時間がたてば外殻部分の物質がやがてブラックホール化する域にまで達するため、外から見ればただのブラックホールに見える、と考えられている。
もちろん、現状見つかっているブラックホールは、中心までブラックホールなのか、中にはホワイトホールが隠れているのかを確認する術はい。そもそもホワイトホールがブラックホールの「殻」をうという説自体が仮説である。

ブラックホールとの繋がり

ホワイトホールと言う概念が世に広まってから、ブラックホールとホワイトホールは繋がっているのではないかと言う考えが根強く論じられてきた。

簡単な例で行くと、「ブラックホールが吸い込んだものはどこへ行くのか?」「ホワイトホールが吐き出すものはどこから来るのか?」と言う疑問である。ブラックホールが吸い込んだものはホワイトホールに送られて吐き出される、とするとイメージ的に最も褄があわせやすい。
実際は、ブラックホールと言う名前イメージがあるがではなく体であるため、吸い込んだ物質はどこにも行かずにブラックホールの質量の一部になるだけである。ホワイトホールが吐き出す物質はどこから来るのかと言う問題は解決されないが、ホワイトホールはそもそも存在が確認されていない。

別のところでは、サイエンスフィクション小説映画などではしばしば、ワームホールによって繋がってトンネルのようになっており、次元への移動や、同次元内の別の場所への移動の手段として描かれてきた。ブラックホール・ホワイトホールそれぞれの性質から全な一方通行であるが、時間にいたを通る形になるため、いわゆるワープ航法を実現する、(イメージ的には)現実的な手段として都合が良い。

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