ボカロ曲 単語

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ボカロキョク

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ボカロ曲とは、VOCALOID等の音声合成ソフトウェアを用いた楽曲である。

「ボカロ」曲について

ボカロ曲は「ボカロ」を用いた楽曲のことであるが、「ボカロ」のす意味内容は時代とともに変節しており、かつては「VOCALOID」の略称として「ボカロ」を使用していたことや、他の合成音声ソフトウェアを用いた楽曲とは区別されることが多かったため、「VOCALOID (いわゆる狭義の「ボカロ)」を用いた楽曲がボカロ曲と呼称されていた。

しかしCeVIOSynthesizerVNEUTRINO等の合成音声ソフトウェアボカロリスナーと呼ばれる層に広く定着してからは、「合成音声ソフトウェア」を使用した楽曲の総称に落ち着いている。2024年現在はかつて「ボカロとは別物」とされることが多かったUTAUや、本質が歌唱合成ではないVOICEROID・AI VOICE・VOICEVOXなどの読み上げソフトウェア (いわゆる「ソフトウェアトーク」) などを使用した楽曲も含めて「ボカロ曲」と呼称されており、本記事でも以下はそのような定義付け (いわゆる広義の「ボカロ) で解説するものとする。

なお、ヤマハとしては自社商標について、誤認や混同を招くような表示を避けるようめている (参考exit) 。

概要

ボカロ曲は「ボカロ」を用いた楽曲のことであり、一般的にはボーカルとして用いられることが多いが、作によっては「楽器」として使用されていることもある (VOCALOIDインスト曲) 。ボカロを用いていれば「ボカロ曲」であり、その他に満たしている必要のある条件はない。そのため曲調、ポップス、ロックバラード演歌テクノオペラなど幅広く、既存ジャンルでは言い表し得ないタイプの曲調を有していることもある。

また、オリジナル楽曲 (ボカロオリジナル曲) だけでなく、カバー楽曲 (ボカロカバー曲) をボカロ曲に含めることもあり、中でも『Ievan Polkka (Eino Kettunen, 1937)』のLoitumaによるカバー(1995) のOtomaniaによる初音ミクでの再カバー曲 (2007) は『ロイツマ・ガールミーム初音ミクパロディというえて、『初音ミクの楽曲』として強い認知を誇っている。

VOCALOID2 初音ミク (クリプトン・フューチャー・メディア, 2007)』が発売されてから、暫くの間は初音ミクキャラクターを重視した楽曲が多かった。しかし『メルト (ryo, 2007)』のから「キャラクターとしての『初音ミク』」ではなく、「ひとり歌手としての『初音ミク』」に眼が置かれるようになっていき、萌えカルチャーの延長ではない「音楽ジャンル」としてのボカロ曲の芽となった。現在でもさまざまなクリエイターによって多種多様な音楽表現が試みられており、それらが総称して「ボカロ曲」というジャンルとして認識されている。

UGCとしての「ボカロ曲」

多種多様な、時として相反する表現を内包しながらも、総体としてひとつのジャンルを形成した「ボカロ曲」は、UGC (ユーザー生成コンテンツ) 盛の先駆けであるとする説もある。ユーザーが受け手だけでなく作り手としても楽曲制作にとどまらず、イラスト動画 (PVMMD等)・演奏・歌唱 (歌い手) ・舞踏 (踊り手) ・考察の披露などさまざまな点で参加でき、互いにしあい、更に化学反応を起こす「ボカロシーン」はUGC芽であると同時に、いい意味で完成形」とはならず、常に進化し続けている。こうした文化特定の権威が解説し切ることは不可能であり、同じUGCであるUGC百科事典サイトや専門Wiki群による集合知が総体の把握められているといえる (例:当大百科ピクシブ百科事典、『初音ミク Wikiexit』) 。

一方で、2004年に発売されたMEIKOは商業的に限定的ながら成功をおさめたものの、KAITOは発売当初の2006年は商業的に失敗しており (後に初音ミクの大ヒットにより重な男声VOCALOIDとして売上を伸長させる) 、この背景UGCコンテンツ共有サイトの不在を摘するもある (Youtube2005年ニコニコ動画2006年に開設されており、かつニコニコ動画YouTube引用せず自前の動画投稿サービスとして開始したのが2007年) 。初音ミクの大ヒット背景には、舞台が整ったからというのもあるのかもしれない。あるいは――舞台歌姫を呼んだのか。

イメージとしての「ボカロ曲」

上述のように「ボカロを使っていればボカロ曲」で定義付けはできるのだが、実際の所「ボカロ曲っぽい」曲調というものも往々にして議論される。これらはボカロ曲としてヒットしたの大きい楽曲が、その後フォロワーを産むことによることが要因であろうかと思われる。

2015年頃には既に書かれている京都精華大学教授・末次智の『ボーカロイド歌考――現代におけるうたの発生をめぐって――』において、学生たちが好むボカロ曲の特徴として、「一般的なJ-POPべてい口調で言葉を繰り出す」というものがある (2020年代になるとボカロPアーティストとして自身による歌唱、あるいは他者に楽曲提供するようになるため、この辺の事情がまた変わってくる) 。

他の研究者もだいたい同じ結論に行き着いており、かつテンポ速さ、音域の広さが特徴的であると述べられている。

このBPMの速い曲が若年層に一般的にウケているという点はYUKIAimer等に楽曲プロデュースを行うagehasprings代表・玉井健二も摘している。当然彼らは次世代のクリエイターとなるわけであるから、このを強く受けてよりそれを進化・発展させていくこととなる。

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最終更新:2024/09/12(木) 18:00

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