ボンネットバスとは、バスの形態のひとつである。
エンジンを前輪上に置いて後輪を駆動するバスのうち、エンジンルームが客室から独立している形態のものを指す。古くから存在するバスの原型というべき姿である。アメリカではボンネット型自動車を好む傾向があるほか、ヨーロッパでは小型車両に限ってだが、現在も新型車の開発と生産が続けられている他、国外への輸出も行われている。
対して日本では、生産・販売が1960年代半ばにメーカー4社中3社で取りやめられ、いすゞ自動車のみが継続していた。これは車両感覚を運転手がつかみやすく、路肩の位置を把握しやすかった点が大きく、山間部の狭隘路線を持つ事業者には根強い需要があったためである。そのいすゞも1967年にバス専用形式の製造を取りやめ、ボンネットトラックの特注扱いとなり、1975年ごろまでには全面的に製造・販売が終了した。
1976年、東海自動車(現・東海バス)が地域活性化の一環としてボンネットバスを復刻、「伊豆の踊子号」と名付けて運行し好評を博した。これが発端となり、全国各地でボンネットバスを定期観光バスやイベント向け貸切バスとして運行する「ボンネットバスブーム」が生じた。もっとも廃車間近の車両を延命して使用しており、保守整備が大変で熟練運転士が必要であるなど制約も多く、ブームそのものは長続きしなかった。
2022年現在でもボンネットバスが残っているものの、動態保存は少なくなっている。西東京バスの「夕やけ小やけ号」のように運行を終え静態保存に転じた事例が少なくない。前述の経緯からその多くはいすゞ製である。
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最終更新:2025/07/19(土) 09:00
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