マスカレードボール(Masquerade Ball)とは、2022年生まれの日本の競走馬である。黒鹿毛の牡馬。
主な勝ち鞍
2024年: アイビーステークス(L)
2025年: 天皇賞(秋)(GⅠ)、共同通信杯(GⅢ)
生産者は社台ファーム、所有者は社台レースホース、管理調教師は手塚貴久(美浦)。
父ドゥラメンテ、母マスクオフ、母父ディープインパクトという血統。
父はキングカメハメハとアドマイヤグルーヴの間に生まれた二冠馬。種牡馬としては僅か5世代を残して早世してしまったが、遺された産駒からタイトルホルダーやスターズオンアースなど多くのGⅠ馬が誕生した。本馬はラストクロップ世代の1頭である。
母は5戦1勝。その母は重賞3勝を含む10勝を挙げたビハインドザマスクである。半姉にGⅡ2勝のマスクトディーヴァがいる。母父の説明は割愛。サンデーサイレンス3×3という強めのクロスがかかっている。
馬名の由来は「仮面舞踏会」。祖母から続く仮面の系譜を受け継いだ。
デビューは2歳8月の新潟芝1600m。単勝1.6倍の断然人気に推される。戸崎圭太を迎えたこのレースは出遅れて後方からの競馬になったが、直線大外から力強く伸び、ゴール前できっちり半馬身とらえて初勝利を飾る。
2戦目は2歳限定のリステッド競走アイビーステークス。クロノジェネシスやドウデュースが制した出世レースである。前走の勝ち時計が平凡だったこともあり3番人気にとどまった。今度はゲートを決めて離れた3番手につけると、直線で内から上がり33秒4の末脚で鋭く進出。外から追いすがる評判馬ピコチャンブラックを悠々と振り切り快勝。2連勝でOPクラスに昇級する。
勢いに乗ってGⅠホープフルステークスに出走。単勝9.9倍の4番人気という支持を受けたが、後方から直線でも全く手応えのないままゴールまで流れ込むだけの11着。鞍上の戸崎は「掘れた馬場に脚をとられ反応がなくなった」と中山最終週の荒れた馬場状態を敗因に挙げた。
担当の花本昇調教助手が後に語ったところによると、実はこのとき仕上げにウッドチップコースで行った3週連続強め追い切りに心身共に耐えられず、調子を崩してしまっていたという。この反省から、以後陣営は彼に身体強化よりもメンタル調整に重点を置いたトレーニングを施す方針とし、調整も坂路中心の緩めのものへ切り替えることとなった。そしてこの方針転換が翌年功を奏すことになる。[1]
3歳初戦はトライアル競走ではなくGⅢ共同通信杯を選択。OP勝利の実績は上位であり、得意の左回りもあって3.8倍ながら1番人気に支持される。
坂井瑠星に乗り替わったこのレースは好スタートから単独の2,3番手につけて追走。直線は馬場の真ん中に持ち出して息の長い末脚を繰り出し、内を突っ込んできた戸崎騎乗のカラマティアノスとの叩き合いも制して1馬身差の勝利。重賞タイトルを手にする。
これでクラシック参戦に不安はなくなり、陣営はGⅠ皐月賞へ直行。クロワデュノールとそれ以外という情勢の中、重賞勝利こそあるがホープフルSの大敗で中山適性が不安視された本馬は単勝13.7倍の4番人気という評価に落ち着いた。
坂井は自厩舎のジュタに騎乗のため横山武史に乗り替わり。例によって二の脚がつかず、横山が促して中団に押し上げる。そのまま馬群の後ろで脚を溜める形になったが、ファウストラーゼンの早捲りに各馬が釣られたことで後半にハイラップが連発する異常なペースになり、後方待機勢には願ってもないチャンスが到来していた。
直線で上がり2位の33秒9というスパートをかけ、馬群の間を一直線に突き抜けて次々と順位を上げていく。しかし完璧な立ち回りで突き抜けたミュージアムマイルはおろか、先行策から地獄のペースに付き合わされたはずのクロワデュノールすら捕まえられず3着まで。モレイラの神騎乗と2歳王者の底力に跳ね返される結果となった。しかし得意ではない荒れた中山を耐えての3着で本馬の評価は高まった。
日本ダービーは成績のいい東京とあって、クロワデュノール・ミュージアムマイルに次ぐ単勝6.8倍の3番人気に押し上げられた。坂井に手が戻ったこのレースは、8枠17番からまずまずの発馬ですぐ内に切れ込み、中団の7~8番手という絶好位を獲得。前に1頭置きつついつでも動ける形にして仕掛けどころを待つ。
直線で外から仕掛けられてグイグイと脚を伸ばし先行馬を抜き去っていく。残り100mで2番手まで上がり、早め先頭のクロワデュノールにも猛然と迫ったが、3/4馬身まで詰めたところでゴール板が来てしまった。
僅かコンマ1秒差の惜敗となったが、鞍上の坂井は「この枠から考えられるレースは出来た。相手が強かった」と冷静にコメントした。
3歳秋は適性も考慮して菊花賞には向かわず天皇賞(秋)へ直行。同期からはミュージアムマイルも同路線に進んだほか、古馬戦線からは宝塚記念逃げ切りのメイショウタバル、香港GⅠ勝利以来のタスティエーラなどがやってきたが、左回りでの安定感に加え新たな鞍上が絶好調のクリストフ・ルメールとあって単勝2.7倍の1番人気に支持された。
ゲート入りを嫌がる素振りも見せたがスタートは五分に出て、すぐに馬群のちょうど真ん中に陣取る。前はメイショウタバルが1000m62秒0という超スローに落とし、淡々と進んでいく。
4コーナーから追い出され、直線で前のタスティエーラが動いたことで進路が開け、一気に進出を開始。息の長い末脚で先行馬を呑み込んでいく。勢いそのままに粘るメイショウタバルをかわして先頭に立ち、後方からの追撃も余裕を持って退けゴール板を通過。前年秋天のドウデュースを超えてGⅠ勝利馬では史上最速の上がり3ハロン32秒3という凄まじい記録を残し、仮面一族悲願のGⅠ初制覇を果たした。
3歳馬の天皇賞(秋)制覇は2022年イクイノックス以来3年ぶり5頭目。そのイクイノックスとは「ダービー2着から直行、7番枠からルメール鞍上で秋天勝利」と偶然の一致がみられた。なお2着に皐月賞馬ミュージアムマイルが入り、秋天史上初の3歳馬ワンツーで決着した。
鞍上のC.ルメールは過去8年で秋天6勝目という驚異の成績。3週連続のGⅠ制覇ともなったが、そちらはルメールに関してはもう驚くことでもなくなった感がある。そのルメールは「イクイノックスと同じ感じだった。これから先もGⅠを勝てると思う」と何度もくしゃみしながら才能に太鼓判を押した。父ドゥラメンテは前週の菊花賞を制したエネルジコに続き2週連続の産駒GⅠ勝利となった。
なおマスカレードボールは美浦の厩舎に帰り迎えた翌朝、自身の勇姿が報じられた新聞を読んでいた
。
次走はルメールと共にジャパンカップへ向かうことに決定。凱旋門賞から帰国したクロワデュノールとの再戦が実現し、古馬戦線からは前年のダービー馬ダノンデサイルと2年前のダービー馬タスティエーラらが集結。さらに欧州からカルティエ賞年度代表馬カランダガンも来日する豪華メンバーとなった。その中でも、前走見せた強さが支持され単勝2.5倍の1番人気に推された。
先入れからまずまずのスタートを切り、中団の外目につける。レースはスタート早々にアドマイヤテラが落馬し、前はセイウンハーデスが57秒6でぶっ飛ばす波乱の展開。マスカレードボールはそのまま外目を回り、4角で動き出そうとしたところに外からカランダガンが並びかけ、そのまま2頭並んでスパートをかける。後続を突き放し、残り100mで先頭に立ってからも脚色も全く互角。100m以上デッドヒートを繰り広げ、2頭並んだままゴール板を通過。しかし最後の最後でアタマ差だけカランダガンが前に出ており、タイム差なしの僅差でGⅠ連勝を逃した。時計は2分20秒3のレコード決着。3着ダノンデサイルは2馬身半突き放していたが、世界王者の底力に屈する結果となった。このレースでのJRAレーティングでは129を獲得し、後日発表されるロンジンワールドベストレースホースランキングのレーティング発表次第で2025年の日本馬最高値となる見込み。
なおレース後に本馬とダノンデサイルが接触、鞍上にいたルメールと戸崎が落馬。レース後もアクシデントが発生する、波乱だらけのJCとなった。マスカレードボール側は人馬とも無事で、そのルメールは「3コーナーで内にもたれて反応が遅かった。3歳でまだ甘いところがある」と敗因を分析しつつ「坂を登ってからはよく頑張ってくれた。能力はある」と期待を寄せた。
年内はJCで終了し、4歳春は賞金が増える大阪杯を目指す予定。その後は英国へ遠征、キングジョージVI世&クイーンエリザベスステークスへ遠征するプランが立ち上がっているようだ。同期のミュージアムマイルが有馬記念を制し、クロワデュノールらと共に結果を残しているが、2026年はどの馬が古馬で結果を残すだろうか。
| ドゥラメンテ 2012 鹿毛 |
キングカメハメハ 2001 鹿毛 |
Kingmambo | Mr. Prospector |
| Miesque | |||
| *マンファス | *ラストタイクーン | ||
| Pilot Bird | |||
| アドマイヤグルーヴ 2000 鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo | |
| Wishing Well | |||
| エアグルーヴ | *トニービン | ||
| ダイナカール | |||
| マスクオフ 2009 青鹿毛 FNo.4-r |
ディープインパクト 2002 鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
| Wishing Well | |||
| *ウインドインハーヘア | Alzao | ||
| Burghclere | |||
| ビハインドザマスク 1996 鹿毛 |
*ホワイトマズル | *ダンシングブレーヴ | |
| Fair of the Furze | |||
| *ヴアインゴールド | Mr. Prospector | ||
| Chancy Dance |
サンデーサイレンス 3x3(25.00%)、Mr. Prospector 4x4(12.50%)、Lyphard 5x5(6.25%)
掲示板
155 ななしのよっしん
2025/12/30(火) 17:20:31 ID: Kz7pHfUg3i
キングジョージが春の大目標というのは驚いたな。賞金で言えばドバイはおろか大阪杯や宝塚の半分程度だろ?
格が高いとはいえ凱旋門の前哨戦でもない欧州レースに国内中距離トップクラスの一頭が挑戦するとは…
もしアスコットこなせるならロンシャンは余裕だろうから結果見て凱旋門に舵を切るのもありうるのかな
156 ななしのよっしん
2026/01/05(月) 22:35:57 ID: TQMGQsQ7gv
年度代表馬はフォーエバーヤング、最優秀3歳牡馬はミュージアムマイルになる見込みか⋯
来年こそは文句無しに年度代表馬になれるよう、全てを捻じ伏せような活躍しようぜ⋯!
157 ななしのよっしん
2026/01/06(火) 15:07:48 ID: gsICx8v3mF
キングジョージ目標なのは多分照哉が橋口師(父の方)と見た夢を追いかけてなんだよな
ダンスインザダークは屈腱炎で遠征前に断念、ハーツクライは全盛期で臨んだが帯同馬がおらず寂しがって仕上げきれず3着
マスカレードはどうなるかな?
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最終更新:2026/01/18(日) 19:00
最終更新:2026/01/18(日) 19:00
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