マツダ・ルーチェとは、マツダが1966年~1995年に生産をしていた乗用車である。マツダのかつてのフラッグシップカーでもあった。
ルーチェの車名の由来はイタリア語で「光」や「輝き」から。歴代共通なのは、マツダのフラッグシップカーで、FR駆動方式であることであるが、初代のみに存在した2ドアモデルのみはFF駆動であった。二代目以後はタクシー仕様や教習車仕様も用意されていた。シリーズ通算五代29年に渡る歴史を持っていた。海外仕様名はマツダ・929となる。
1966年に登場。イタリアの工業デザイナー・ジョルジェット・ジウジアーロがデザインを担当し、1960年代当時の同じ1500ccクラスのライバルと比較して美しいデザインが特徴的であった。またボディサイズも大柄で、前3人後ろ3人の6人乗りも特徴的であった。
1968年に1800ccエンジン搭載車を追加したが、当時のマツダの販売網の貧弱さと投入のタイミングを逃したために販売は苦戦したが、海外では好評であった。
1969年に最初で最後のFF駆動方式を採用した「ルーチェ・ロータリークーペ」が発売される。1972年に生産終了をするまで、976台しか生産されていない。
1972年に登場。デザインテイストが初代とは違い押し出しが強いデザインとなり、ボディサイズも拡大された。ライバルもトヨタ・マークⅡや日産・ローレルを意識をしたものとなった。当初はロータリーエンジンのみであったが、登場をして半年後の1973年には4気筒の1800ccエンジンもバリエーションで追加される。また、デビュー当初から当時社会問題となっていた公害対策をしたモデルも存在した。ボディバリエーションは4ドアセダン、2ドア、5ドアライトバンであった。
1975年にマイナーチェンジをし、不評だった燃費性能を改善。1978年に三代目モデルと併売していたが、車名を「ルーチェ」に統一されることに伴い生産終了となる。
1977年にルーチェの上級版として「ルーチェ・レガート」を発売する。エンジンはロータリーエンジンと4気筒・2000ccエンジンを搭載した。ボディバリエーションは4ドアセダンと4ドアハードトップの2種類であった。上級版ということもあり、トヨタ・クラウンや日産・セドリックとほぼ同等のサイズとなっていたが、個性的な縦目4灯のフロントマスクと当時マツダには6気筒エンジンが無くロータリーエンジンがメインだったために、販売もイマイチであった。
1978年に運輸省(現・国土交通省)に形式認定申請を「ルーチェ」でしていて、レガートの名称が無許可使用と見なされ使用不能となったことから、二代目モデルの販売は終了し、車名も「ルーチェ」へ戻り三代目・ルーチェとなった。ほぼ同時期にタクシー仕様の2000cc・LPG仕様も追加される。
1979年2月にバン仕様がモデルチェンジをされ、同年10月にはフロントマスクを大幅に変更をするマイナーチェンジを行う。個性的な縦目4灯からオーソドックスな2灯となる。
1980年にセダンに2200ccのディーゼル車も登場する。1981年にセダンとハードトップは四代目となるが、バン仕様は小変更をしながら1988年まで継続生産となった。
イメージキャラクターには作曲家・黛敏郎を起用し、モデル末期までイメージキャラクターを務めた。なお、ルーチェレガート時代のCM曲として歌手・越路吹雪の歌が流れていた。
1981年にモデルチェンジ。ボディをコスモと共通化。ルーチェは4ドアセダンの4ドアハードトップとなる。また先代と比較するとかなり未来的なデザインとなり、エンジンも当初は4気筒の2000ccと1800ccのみであったが、すぐにロータリーエンジンと2200ccのディーゼルエンジンの搭載車も登場する。
1982年にはタクシー仕様もモデルチェンジ。エンジンは2000ccのLPG仕様のみとなる。
1983年にマイナーチェンジをし、未来的だった内外装をオーソドックスなものとするが、エンジンに世界初のロータリーターボエンジン搭載車を追加。1800ccは廃止となった。またグレードに関係なくAT仕様も選択できるようになった。
1986年にモデルチェンジとなったが、姉妹車・コスモは1990年まで生産。1989年に小型タクシー仕様としてカスタムキャブの名称で再登場をし、1995年まで生産される。
1983年からイメージキャラクターにプロゴルファー・青木功を起用し、キャッチコピーも”熟してストロング”となる。
1986年にモデルチェンジ。サイズも大型化されクラウンやセドリックと同様のクラスとなった。ボディサイズは4ドアセダンと4ドアハードトップのみとなる。エンジンは4気筒2000ccとロータリーターボエンジンに加え、初のV型6気筒・マルチシリンダーエンジンを搭載しシリーズの中心となった。当初はV型6気筒の2000ccのNAエンジンとターボ仕様のみであったが。1987年にはV型6気筒の3000ccを搭載した。シャーシ・サスペンション共に新開発となり、輸入車にも負けない走りが特徴的でもあった。
1990年にマイナーチェンジ。3000ccシリーズに走りのグランツーリスモシリーズが登場する。
1991年に自家用モデルの生産は終了。後継はセンティアとなる。セダン・4気筒2000ccのLPG仕様のタクシー仕様&教習車仕様は1995年まで生産がされ、マツダがタクシー事業を撤退を期に生産は終了した。
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最終更新:2024/09/20(金) 00:00
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