ママコチャ(Mama Cocha)とは、2019年生まれの日本の競走馬。鹿毛の牝馬。
「白毛の女王」ソダシの1歳下の全妹。短距離戦線で頭角を表し、姉妹GI制覇を達成した。
主な勝ち鞍
2023年:スプリンターズステークス(GⅠ)、安土城ステークス(L)
まるでダルメシアンのようなブチ模様で人気を博した、ブチ壊しのブチコことブチコの第2仔。ひとつ上の全姉・ソダシは祖母シラユキヒメと同様のほぼ全身真っ白の毛色で生まれたが、この「ブチコの2019」は一転してごく一般的な鹿毛で生まれた。額から鼻先まで通る大きめの白斑に、ピンクの鼻先を持つ可愛らしい顔つきの牝馬である。ブチコはキングカメハメハ(鹿毛)×シラユキヒメ(白毛)から白毛と鹿毛の遺伝子を受け継いでおり(実際、ブチ模様の部分には鹿毛が出ている)、鹿毛の仔を産むのは不自然ではない。そして、父クロフネ(芦毛)から鹿毛より顕性の芦毛遺伝子を受け継ぐこともなかったので、鹿毛で生まれたというわけである。
父は芝ダート双方でGⅠを制した米国生まれの怪物。競走馬としては特にダートでの強さが語られるが種牡馬としては芝短距離~マイルを中心に多くの活躍馬を輩出した。2018年を最後に種付けから退き2021年に亡くなったため、本馬はクロフネのラストクロップ世代の一頭でもある(ニコニコ的に言えば、クールフォルテと同世代)。母父の説明はもはや不要だろう。
もちろん父・母・母父・母母・姉同様、金子真人ホールディングスの所有馬である。馬名はインカ神話の母神で、全ての人類の母かつ、船乗りや漁師を守護する海神でもある女神「ママ・コチャ」から。
栗東の名門・池江泰寿厩舎に入厩し、2021年6月26日阪神5R・芝1400mで福永祐一を鞍上にデビューを迎えたが、2番人気8着。ちなみに同じレースでのデビュー馬には2着ドンフランキー(プロキオンS)・3着アグリ(阪急杯)がいる。3戦目の未勝利戦(10月24日阪神芝1400m)にて、松山弘平の騎乗で2着ジャングロに2馬身半差をつけ勝ち上がりを決めた。
続いて11月6日のファンタジーステークス(GIII)に向かったが、1着ウォーターナビレラ・2着ナムラクレアに屈し3着に留まる。姉が制した阪神ジュベナイルフィリーズには登録せず、4戦1勝で2歳を終えた。
明け3歳初戦は2月5日のエルフィンステークス(L・中京芝1600m)。勝てば桜花賞行きがほぼ決まる1戦だったが2着止まり。ここで牝馬クラシック路線を断念し、夏に向けて休養に入った。
6月に復帰したママコチャは一気に本格化。未勝利戦勝ち上がり時に騎乗した松山弘平とのコンビで、6~9月にかけ条件戦で3連勝。一気にオープン入りを決めた。
収得賞金上は秋華賞にも出走可能な状況だったが距離適性などを鑑み、前年の秋華賞で敗れた姉ソダシのリベンジに挑むことはせず。オープン入り初戦はハンデGIIIということで12月17日のターコイズステークスを選択した。3連勝の勢いに加えて最軽斤タイの53kg、緩いコーナーの区間が長く内枠有利な中山1600mにて1枠2番を引き当てるなどの要素が重なり、単勝3.2倍の1番人気に推された。しかし、道中こそ内目好位を進む絶好の形だったがやや力みがあり(松山談)、直線伸びず5着に敗れた。
4月の阪神牝馬ステークス(GII)から始動。序盤中団やや後ろからコーナーでまくり上げたものの直線で沈み、新馬戦以来の掲示板外となる9着大敗。ここで松山弘平は鞍上交代となった。
マイル戦ではどうも折り合いを欠いたため、ここで陣営は距離短縮に舵を切る。新たな鞍上に鮫島克駿を迎えた5月の安土城ステークス(L・京都芝1400mハンデ)は、芝1400mJRAレコードタイの1分19秒0を叩き出して快勝、オープン入り後の初勝利。さらに距離を1200mに詰めて初重賞を狙った北九州記念(GIII)は、逃げたジャスパークローネに半馬身差届かず2着。だが、この2着で得た収得賞金のひと押しが効いてスプリンターズステークスの出走枠を確保。自身初のGIレースへ向かうことになった。
本番のスプリンターズステークスは前年王者ジャンダルム、春の王者ファストフォースが既に引退して不在。悲願のGⅠ制覇を狙う牝馬メイケイエール・ナムラクレアを筆頭に、前走セントウルSを逃げ切り波乱を起こした若手騎手重賞初勝利請負馬のテイエムスパーダ、サマースプリント王者ジャスパークローネや前哨戦2着の素質馬アグリなど昇り調子の重賞馬、故障からの復活を期す一昨年の勝ち馬ピクシーナイト、ロケットスタートのモズメイメイなど、多彩な馬が揃う混戦模様を呈していた。そんな中で重賞勝利なし、GI初出走、鞍上も川田将雅がテン乗りという形になった本馬だが、近走の強さが支持され、ナムラクレアに続きアグリと分け合う形の3番人気(4.9倍)に支持される。
3枠6番から発進し、入り乱れる逃げ馬を見るような位置で構える。やや早めに動いて直線では早くも先頭に立ち、逃げたジャスパークローネ以下を振り切る。入れ替わるように外からやってきたナムラクレアは封じ込めたが、インから一気に伸びてきたマッドクール(ママコチャと同じく、これが初GI挑戦だった)の強襲を受けまったく並んでゴールイン。しかし首の上げ下げでママコチャに軍配が上がり、姉ソダシとの姉妹GI制覇を遂げた。
直線で抜け出し差し馬の追撃をハナ差だろうが抜かせない、というレース運びに、姉ソダシの阪神JFや桜花賞を思い出した競馬ファンも多かったことだろう(もっとも、ソダシの最終レースにも乗っている川田騎手によれば、「ソダシと似ているところはほとんどない。全くタイプの違う馬」だそうだが)。管理する池江泰寿は前年のジャンダルムに続く同競走連覇。そして父クロフネはこれで産駒が19年連続重賞勝利という記録を打ち立てた。
そしてこのレースの制覇を受け全姉ソダシが現役引退、繁殖入りを発表。ソダシは妹のGI制覇を見届け、白毛一族の未来はスプリントという新たな舞台で輝きを放った。
この後は選出された香港スプリントには行かず、1400mの阪神カップへ。翌年の高松宮記念も見据えたレースとなるため、得意の距離を制した上で5歳を迎えたい所。
*クロフネ 芦毛 1998 |
*フレンチデピュティ 栗毛 1992 |
Deputy Minister | Vice Regent |
Mint Copy | |||
Mitterand | Hold Your Peace | ||
Laredo Lass | |||
*ブルーアヴェニュー 芦毛 1990 |
Classic Go Go | Pago Pago | |
Classic Perfection | |||
Eliza Blue | Icecapade | ||
*コレラ | |||
ブチコ 白毛 2012 FNo.2-w |
キングカメハメハ 鹿毛 2001 |
Kingmambo | Mr. Prospector |
Miesque | |||
*マンファス | *ラストタイクーン | ||
Pilot Bird | |||
シラユキヒメ 白毛 1996 |
*サンデーサイレンス | Halo | |
Wishing Well | |||
*ウェイブウインド | Topsider | ||
Storm and Sunshine |
クロス:Northern Dancer 5×5(6.25%)
母ブチコはダート戦線でオープンまで進んだ。全姉ソダシは阪神ジュベナイルフィリーズ・桜花賞・ヴィクトリアマイルのGI3勝。その他、母系の近縁馬はシラユキヒメの項目を参照。
掲示板
36 ななしのよっしん
2023/11/01(水) 11:14:30 ID: fMIMag+e3g
選出されていた香港スプリントを辞退し阪神カップへ。なお来年春は高松宮記念が目標。
スプリンターズS覇者ママコチャ、香港スプリントを辞退して阪神カップへ 来春は高松宮記念目標
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37 ななしのよっしん
2023/11/01(水) 12:50:52 ID: APG+3giMFd
気性が難しくて空輸だと厳しい、か
38 ななしのよっしん
2023/11/23(木) 15:43:39 ID: IIYGvRWJqd
香港に出す気あったんだな
最近オーナーが海外遠征をしないから、てっきり登録だけかと思ってたが
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最終更新:2023/11/29(水) 11:00
最終更新:2023/11/29(水) 11:00
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