マンダリンヒーロー 単語

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マンダリンヒーロー

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マンダリンヒーローMandarin Hero)とは、2020年生まれの日本競走馬青鹿毛

な勝ち
2022年ハイセイコー記念南関東SI)

獲得したタイトル
2022年:TCKホープ賞(2・3歳で、出走資格3歳以下の重賞競走で1着を得た、またはダートグレード競走で5着以内に入着した並びにこれに準ずる成績を得たから選定される。)
2023年:NARグランプリ特別表NARグランプリ特別賞(馬主新井浩明氏、藤田調教師木村和騎手堀田優志厩務員と共に受賞) TCK大賞特別賞

概要

*シャンハイボビー、ムラナデシコフジキセキという血統。
アメリカで、2012年BCジュベナイルの勝ちアメリカ種牡馬入りしたが北では立った産駒は出ず、2019年から日本に輸入された。マンダリンヒーローは輸入初年度の産駒
は3戦未勝利。半2011年北九州記念勝ちトウカミステリーがいる。
は*サンデーサイレンスの初年度産駒で、圧倒的な強さで4戦4勝を挙げながらクラシック前に故障で引退した「三冠馬」。種牡馬としても大成功を収めた。

2020年3月20日やそのトウカミステリーと同じ、新ひだか町の平野牧場で誕生。2021年北海道サマーセールにて、1000万円(税抜)で落札された。
オーナー新井浩明氏はもともとジェンティルドンナアルアインに出資していた一口馬主で、個人馬主としてはマンダリンヒーローが4頭の所有馬のようである。
ピンクメンコ印。

名意味は「中国語の官話+英雄名より連想」。

上海英雄

2歳

大井競馬場藤田信厩舎に入厩。2022年6月9日大井ダート1200mの新馬戦矢野貴之上にデビュー。以降も矢野騎手戦となる。スタートダッシュがつかず最後方からになったが押し上げていくと、直線で群を割って抜け出し9身差の圧勝デビューを飾った。藤田師は新井オーナーに「新馬戦逃げスピードだけで圧勝したは結構多くいるが、の間を割って伸びて圧勝するはあまりいないし、勝ち方がいいので今後が楽しみ」とったそうな。
中2週で挑んだ2戦1400m戦も内から直線で間を抜け出して3身半差で快勝する。

このあと放牧に出されて休養。その間、新井オーナー北海道サマーセールに参加した際、藤田師から「ハイセイコー記念に勝つとアメリカサンタアニタダービーに招待されるので、挑戦したい」という話があったそうで、この時点でもう営はアメリカ遠征を視野に入れていた。

そんな営の思惑はさておき、マンダリンヒーローは3ヶちょい休み、距離1600mに延ばした10月の3戦トップハンデ56kgをものともせず、直線抜け出すとあとは矢野騎手がほとんど追うこともなく押し切って3連勝を飾る。

11月標のハイセイコー記念南関東SI)重賞初挑戦。4連勝中のリベイクフルティオープンや準重賞で安定した成績を挙げていたポリゴンウェイヴに次ぐ4.6倍の3番人気だったが、向こう正面で外からめに仕掛けて上がっていくと、逃げポリゴンウェイヴをゴール前最後の一伸びで差し切って重賞初制覇を飾った。

差しということで直線の短い川崎は合わないだろうし、初めての川崎ナイターも戸惑うだろう、という営の判断で全日本2歳優駿には向かわず、2歳シーズンは4戦4勝で終えた。
なお、今年の成績が評価されて大井競馬場からTCK大賞の一つであるTCKホープ賞を受賞している。

3歳

明けて3歳は南関東三冠のステップレースである2月雲取賞(S)から始動。ここでは鎌倉記念を勝ち全日本2歳優駿でも地方最先着の4着に健闘した浦和ヒーローコールとの2強対決となり、1.5倍のヒーローコールに対して3.2倍の2番人気となった。
22番から好スタートを切って内の3~4番手につけ、逃げる5番人気ワシトラールとその外につけたヒーローコールを見ながら進める。直線でヒーローコールが抜け出し、それを後ろから猛然と追いかけたが届かず、振り切られて1身差の2着に敗れた。

羽田盃の優先出走権も獲得したが、なんと次走に選んだのはアメリカサンタアニタダービーG1ケンタッキーダービーの前戦のひとつだが、先にちらっと触れた通り、2019年から大井競馬場の所属にも出走が与えられ、レースで200ポイントを獲得すると選定条件を満たす。マンダリンヒーローはここまで270ポイントを獲得しており、出走条件を満たしていたのである。とはいえ、この制度を使ってのサンタアニタダービー挑戦は彼が初……というかそもそも、地方所属アメリカ遠征は史上初となった。
新井オーナーは当初「3歳に帯同もなしの海外遠征は辛すぎるのでは」と消極的だったようだが、最終的に藤田師の熱意に押されてのアメリカ遠征となったようである。遠征にあたっては海外遠征に定評のあるJRA矢作芳人調教師が協してくれたらしい。矢作最強

当日は1頭出走取消で8頭立てとなり、上にはカナダを拠点に活動する日本人騎手木村和士を迎えたマンダリンヒーローは4番人気。オッズは8-1(日本式でいうと9.0倍)となかなかの評価を集める。
レースは中団から進め、3コーナーですっと内に切れ込み、前を行く1番人気のPractical Move後ろにつける。4コーナーで抜け出したPractical Moveを追い、直線ではインを突こうとしたが締められたため外に切り替え、外から追って来た3番人気Skinnerとの間に入って、3頭でのしい叩き合いに。そのまま3頭がもつれるようにゴール、結果は写真判定となったが、僅かにハナ差届かずPractical Move2着に敗れた。

敗れたとはいえ、地方所属海外ダートGI連対は史上初の快挙。藤田師はレース前から「2着以内に入ったらケンタッキーダービーに挑みたい」と表明しており、レース後にも「ケンタッキーダービー、ぜひ行きたいと思います」とコメント新井オーナーもすっかり乗り気となり、帰便をキャンセルしてアメリカ滞在を延長することとなった。

ただし出走ポイントはこの2着の40ポイントのみなので、ケンタッキーダービーにはポイント上位に何頭か回避が出ないと出走できない立場であった。一時は出走順位25位まで落ちたが、他の回避や故障などもあり出表発表段階では補欠2番手の22番に。その後、繰り上がり出走の切当日にPractical Move(熱発)とLord Miles(調教師の管理2頭の不自然突然死による管理の出走停止)が出走取消となり、事に出走がかなうことになった。
さらにその後、マンダリンヒーローのアメリカ遠征に協してくれた矢作厩舎のコンティノアールも状態が整わず念の出走取消となってしまい、補欠3番手のKing Russellまでが出走(さらに切後にSkinnerが熱発で、Forteが挫跖で回避となり18頭立てに)。スクラッチによる追加出走は補欠上位から順に外に入るため、マンダリンヒーローは番22番で大外から2番からの出走となった。

というわけで、UAEダービーを圧勝したデルマソトガケとともに、レース史上初の日本2頭出しで挑むこととなったケンタッキーダービーG1。引き続き上は木村和騎手となった。
スタートはきっちり決まったが後方での競馬に。その後もなかなか上がっていくことはできず、結局ほとんど見せ場のないまま、勝ちから20身以上離された12着に終わった(デルマソトガケは6着)。やはり世界ダートの頂きは高かったが、地方アメリカダートGⅠで連対を果たし、この舞台に挑戦したというだけでも、日本競馬史に大きな足跡を刻んだと言えるだろう。

この後はデルマソトガケ・コンティノアールとともに帰海外遠征の疲れが抜けずジャパンダートダービーは回避となり、復帰戦は8月大井1800mの黒潮盃(南関東S)となった。上は戦の矢野騎手骨折による長期欠場のため、短期騎乗で来日しているライアンクワトロ騎手に乗り換わり。サンタアニタトロフィー10着から中1週で巻き返しを図るヒーローコールとの再戦に加え、金沢からは地元で11連勝中の石川ダービーショウガタップリが参戦。この3頭の三強対決というオッズとなったが、2.2倍の1番人気に支持された。
レース的場文男ウインフレイバー逃げ、マンダリンヒーローは外のヒーローコールと並んで2番手で追走。しかし3コーナー前で手応えが悪く、ヒーローコールに置いて行かれてしまう。4コーナーから追い上げて、直線でウインフレイバーをかわしたヒーローコールに迫ったものの、最後は振り切られて1と3/4身差の2着。雲取賞に続いてヒーローコールの前に苦杯を喫した。

次走はコリアカップ希望していたが選出されず、川崎2100mの戸塚記念(南関東SI)へ。上は藤田厩舎の安藤洋一。またしてもヒーローコールとの対決となったが、今回は同斤量、前走の結果、こちらの距離上などの不安要素から、ヒーローコール1.4倍に対し、4.9倍の3番人気となった。
そしてレースは2番手で進めたヒーローコールに対しマンダリンヒーローは中団に構えたが、め先頭から突き放しにかかったヒーローコールを直線で2番手に抜け出して追いかけたものの、そのまま突き放されて6身差の2着。3着タイガーチャージは5身突き放したものの、これでヒーローコールとは3度対戦して3度とも2着、しかもだんだん着差が広がる結果に……。

続いては盛岡に遠征しダービーグランプリ岩手競馬M1)。ヒーローコールこそ回避したが、ここではついにそのヒーローコール羽田盃東京ダービーした南関三冠馬ミックファイアとの突となった。上に金沢最強ジョッキー吉原寛人を迎えたものの、初対決なのにヒーローコールを介して勝負付け済みと見られてしまったか、7頭立てでミックファイア1.1倍の圧倒的人気に対し、マンダリンヒーローは三冠馬ベルピット(4.9倍)も下回って10.2倍の3番人気に留まる。
レースの浮く不良馬場の中、大外のミックファイアハナし、その隣のマンダリンヒーローは2番手でそれを追走。ミックファイアを半身差でマークして潰しにかかった。そのまま4コーナーミックファイアに並びかけ、ぴたりと体を合わせて直線。このままミックファイアが沈むのかと観客からは悲鳴もあがり、マンダリンヒーローは最強の南関三冠馬を全で倒しに行く。――だが、残り200m、必死の追いべ制して相手を突き放したのは、ミックファイアだった。振り切られたマンダリンヒーローは悔しい1身半差の2着。
で勝ちに行った上での地の差を見せつけられるような敗戦に、藤田師は「最高の形。あれでも勝てないのか」とを仰ぎ、吉原騎手は「勝ちに行く競馬。首ぐらい出たんだけど…悔しい」と肩を落とした。

この後は武蔵野ステークスGⅢから翌年のフェブラリーステークスGⅠ)、選出次第ではドバイゴドルフィンマイル(G2)す方針だったが回避し、今年は終了。
今年は未勝利に終わってしまったが、サンタアニタダービーへの果敢な挑戦やそこで僅差の2着と好走した事が評価され、NARグランプリ特別表に選出され、馬主新井浩明氏、藤田調教師木村和騎手堀田優志厩務員の4人と共にNARグランプリ特別賞を受賞した。
また、上記と同じ理由でTCK大賞の特別賞も受賞した。

4歳

年を経て古になったマンダリンヒーローが最初にレース佐賀記念(Jpn)
ここではダートグレード3連続2着のグランブリッジや2年前のJDD勝ちノットゥルノ、昨年のJDD2着のキリンジなどがいたがマンダリンヒーローはここで中央のケイアイパープルを抑えた5番人気に支持される。
しかしレースでは中央の速いペースにしっかり追走こそすれど2周の向こう正面でズルズルと下がり初めて最低着順となる10着に惨敗してしまう。

2戦は地元大井マイルOPに出走。適正距離かつホーム舞台に戻った事もあってかファンはマンダリンヒーローを見捨てずに1番人気に支持。レースでは今までとは違い中団後方につけ、4コーナーから進出して上がり最速の脚を出すがゴダイリキを捉えられず2着惜敗。

それでも営はめげずに3戦重賞ブリリアントカップ(S)に定める。
ここは6頭が重賞で他も(ショウナンバルディ除く)近走でA級〜重賞で好走しているというハイレベルメンバーとなっており中には勝王冠で後に川崎記念を勝つライトウォーリアを下したサヨノネイチヤに宿敵ヒーローコール、前年覇者にして重賞5勝を上げているランリョウオー、トライアル勝ちで昨年の東京ダービー3着のナンセイホワイトなどがいた。
レースではマンダリンヒーローは好スタートを切って先行体制に入るも中団に下がってしまい、中前を塞がれを浴び続ける。それでも直線で外から必死に追い込むも3着ナンセイホワイトに3身差以上離された4着。とうとう地元でも連対を外してしまった。

ハイセイコー記念以来勝ちが遠ざかってしまっているが2歳、3歳で見せた彼の実は確か。安定性はあるので復活を期待したい所だ。

血統表

*シャンハイボビー
2010 黒鹿毛
Harlan's Holiday
1999 鹿毛
Harlan Storm Cat
Country Romance
Christmas in Aiken Affirmed
Dowager
Steelin'
2004 黒鹿毛
Orientate Mt. Livermore
Dream Team
Steel Band Carson City
*ウェディンバンド
ムラナデシコ
2009 鹿毛
FNo.2-d
フジキセキ
1992 青鹿毛
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
*ミルレーサー Le Fabuleux
Marston's Mill
*タイキミステリー
1993 黒鹿毛
Green Forest Shecky Greene
Tell Meno Lies
Certain Secret Known Fact
*フリーズシークレット
競走馬の4代血統表

クロスHalo 5×4(9.38%)、In Reality 5×5(6.25%)

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