ヤツメウナギとは、円口類のヤツメウナギ綱に属する脊椎動物である。
その見た目からウナギの仲間と誤解されこのような名前が付いたが、あちらは条鰭綱ウナギ目の別種である。
日本では基本的にカワヤツメを指し、食用にするのも同種。同じ円口類にヌタウナギ類がいる。
細長く、断面が楕円形であることから先述したようにウナギの仲間と誤解されがちだが、両者はいずれも脊椎動物ではあるものの分類的にかなり遠縁である。別種の生物が見た目や生態の面でよく似た進化をしていることを収斂進化という。円口類は無顎類の一グループで一般的な魚類より原始的な脊椎動物であり、その名の通り下顎が無く口吻が丸く吸盤状になっている。発生や形態が通常の脊椎動物と比べ特殊なため、どの系統に分類するべきか様々な説が混在している。そのためよく「ヤツメウナギは魚類ではない」と言われる。ただし分類学上「魚類」は単系統群を指す用語ではない。四肢動物を除く脊椎動物という観点でいえば魚類(広義の魚類)であると言えるし、顎口類の特徴を持つか否かという観点から言えば魚類(狭義の魚類)には含まれない。
側面に八つも目があるように見えるため八つ目の名前の由来にもなったが、それぞれ一番口に近い一対が本物の目で、それより後ろの7対はエラ穴。エラ穴が多いのは古いタイプの魚類に見られる特徴でもある。
口に表皮から変化したヤスリ状の歯があり、吸引力と歯を利用して大型の魚に食らいつき、肉を血とともに削り溶かして捕食するという。 この見た目が非常に不気味であるため、心臓の弱い方は画像検索をしない方が吉。
日本では日本海側では島根以北、太平洋側では茨城以北に分布する。川で幼年期を過ごして翌春海に下る。
日本では古くから夜盲症(夜に目が見えづらくなる)に効くと言われ、食用にされてきた。 実際にビタミンAを多く含むため目に良いのは確かだが、ビタミンの概念が無い時代からの云われであることを考えると先人の知恵には感心させられるものがある。硬い骨がほとんどなく、食べても喉に骨が刺さらない。
主に日本海側で多く獲れて、北海道江別市はヤツメウナギ産地として知られている。 現代でも蒲焼として調理される事が多いが、サプリメントの材料や漢方としても利用されている。
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最終更新:2024/03/29(金) 04:00
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