どうして誰も
追い抜いていかないの?
先頭で走ることは
こんなにも楽しいのに目いっぱいに
手足を伸ばして
風を切っていくことは
こんなにも清々しいのにとても不思議だった
そして愉快だった
ヤマカツスズランとは、1997年生まれの日本の競走馬である。栗毛の牝馬。
綺麗な栗毛と赤いシャドーロールがトレードマークのとにかくかわいい馬であった。
主な勝ち鞍
1999年:阪神3歳牝馬ステークス(GI)
2001年:クイーンステークス(GIII)
2002年:マーメイドステークス(GIII)、全日本サラブレッドカップ(GIII)
父ジェイドロバリー、母フジノタカコマチ、母の父コリムスキーという血統で、スピードとパワーは相当なものがありそうだが、いかにも気性が荒そうでもある。
だが、ヤマカツスズランはとても大人しく、人懐こい馬だった。母フジノタカコマチも大人しくて面倒見のいい馬らしいので、おそらく母親に似たのだろう。
うまい具合にスピードとパワーは受け継いだヤマカツスズランは2歳で日高のトレーニングセールに出され、そこで池添兼雄調教師に気に入られて入厩した。池添師もあまりのかわいさにやられたのかもしれない。
8月に小倉の新馬戦でデビュー。ここは3着に敗れたものの、1週間後に再び新馬戦に出走すると、これを6馬身差で圧勝。続くききょうSからは池添氏の息子である池添謙一騎手に乗り替わり、3馬身差でこれまた圧勝した。
次走阪神3歳牝馬Sは弱冠20歳の池添騎手には荷が重かったか、日本馬に乗ると勝てないアイルランドのマイケル・キネーン騎手が騎乗した。例年以上に粒がそろい、混戦模様となった同レースだったが、ヤマカツスズランは重賞未勝利ながら1番人気に推された。
自慢の快足を飛ばして逃げに出たヤマカツスズランは、牽制しあう後続をしり目に2馬身離して逃げ切り勝ち。G1ホースとなった。
さて、競馬好きならご存じだろうが、阪神3歳牝馬Sを勝った馬はその後悲惨な馬生を送る馬が多い。ヤマカツスズランも例外ではなく、桜花賞の最有力候補と目されながら1月に骨折。春のシーズンを丸ごと棒に振り、足にはボルトが埋め込まれた。
秋にようやく復帰し、池添騎手を背にローズSから始動したが、14着と大敗。ヤマカツスズランも阪神3歳S一発屋の系譜を引き継ぐかに思われた。
しかし、次走秋華賞でヤマカツスズランは果敢に逃げ、ティコティコタックの2着と好走。続くマイルCSは14着と大敗したが、続く阪神牝馬特別は4着とまずまずの走りを見せ、ともあれ一発屋ではないというところを見せた。
4歳となって初戦は3月。なんと高知競馬場で黒船賞に挑戦した。初のダートでいきなり高知遠征とは、思い切ったことをしたものである。
3番人気に推されたヤマカツスズランであったが(筆者も3千円買った)、さすがに荷が重かったか10着に終わり、その後も2ケタ順位の惨敗を繰り返した。
しかし、7月にマーメイドSで2着に入ると、続くクイーンSで見事な逃げ切り勝ちを見せて重賞2勝目。約2年ぶり、10戦ぶりの勝利であった。
その後府中牝馬S、エリザベス女王杯は惨敗したものの、期待を持たせて4歳シーズンを終えた。
明けて5歳になってからは牡馬に交じって古馬ダート路線に主戦場を移して戦うことになった。
5月に名古屋競馬場のかきつばた記念で始動したが、これは10着。しかし、続くプロキオンSで2着に入り、次走マーメイドSを3馬身差で圧勝。
11月には笠松競馬場で全日本サラブレッドカップを制し、重賞4勝目を達成。同レースで記録した1分24秒3は2014年2月に行われたオッズパークグランプリ2014で高知のエプソムアーロンに破られるまで、11年あまり笠松1400メートルのコースレコードとなっていた。
続いて園田競馬場で兵庫ゴールドトロフィーに出走し3着。その後6歳になって根岸Sに出走し、現役を引退した。
通算26戦6勝、獲得賞金2億9766万3千円。セリでの値段が1050万円だったことを考えると本当に素晴らしい成績である。
引退後は繁殖牝馬となり、なかなかいい種牡馬と交配させられ、それなりにいい産駒を出していた。
人懐こい性格で牧場を訪れる観光客の人気を集めていたが、2010年に小腸疾患を発症し、懸命の治療の甲斐なく7月2日に13歳の若さで世を去った。
もう限界かと思ったら好走する。出走したら思わず馬券を買ってしまう。そんな意外性の馬だった。
*ジェイドロバリー Jade Robbery 1987 黒鹿毛 |
Mr. Prospector 1970 鹿毛 |
Raise a Native | Native Dancer |
Raise You | |||
Gold Digger | Nashua | ||
Sequence | |||
Number 1979 鹿毛 |
Nijinsky II | Northern Dancer | |
Flaming Page | |||
Special | Forli | ||
Thong | |||
フジノタカコマチ 1985 鹿毛 FNo.1-b |
*コリムスキー 1975 栗毛 |
Northern Dancer | Nearctic |
Natalma | |||
Libro D Oro | Francis S. | ||
Exclusive | |||
コビナタヒメ 1974 鹿毛 |
*タマナー | Sunny Boy | |
Tresa | |||
タイムマンナ | *ゲイタイム | ||
ニューマンナ | |||
競走馬の4代血統表 |
クロス:Northern Dancer 4×3(18.75%)、Native Dancer 4×5(9.38%)
掲示板
5 ななしのよっしん
2021/04/29(木) 14:10:01 ID: guBvwAqdT5
ウマ娘化はしないのだろうか?
6 ななしのよっしん
2021/12/31(金) 20:54:44 ID: cnb+j3ChfK
チーム池添の良心
綺麗な顔立ちにプリンとしたお尻、綺麗な栗毛、人懐こい性格、そらみんなから惚れられるわな
7 ななしのよっしん
2023/09/26(火) 01:13:21 ID: /Tlf232ISZ
>>2
大変遅レスですが、あってます(ソースは本人)
https://
池添パパの馬でG1は結局勝てなかったからね・・・
(プライドキム?それはまぁそれとして)
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最終更新:2024/04/25(木) 20:00
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