ユリウス・エルスハイマー(Julius Elsheimer)とは、『銀河英雄伝説』の登場人物である。CV.鈴木清信。
ローエングラム朝銀河帝国の技術官僚。OVAでは茶髪の壮年男性として描かれる。
内務省次官、民政省次官を短期間に歴任した後、新領土総督府の成立に際して新領土総督府民事長官に任じられる。テクノクラートとしての高い能力のみならず、私人としても勇気と正義を併せ持った優秀な人物で、王朝の重臣たるコルネリアス・ルッツ上級大将の妹を妻としていた。
新帝国暦2年、惑星ハイネセンに旧同盟領を統治する新領土総督府が置かれると、エルスハイマーは総督オスカー・フォン・ロイエンタール元帥の政治分野における補佐役としてハイネセンに派遣され、総督府民事長官の地位についた。これは皇帝ラインハルト直々の推挙によるものであった。
この時、旧同盟領の行政には通じていないエルスハイマーに助言するため、ヨブ・トリューニヒトが高等参事官として彼の部下についている。よって至極どうでもいいことながら、作中では唯一(委員長と議長という関係だったロイヤル・サンフォードを除く)のヨブ・トリューニヒトの直属の上司ということとなる。どうでもいいが。
以後、エルスハイマーはロイエンタールのもとで旧同盟領の施政にあたった。ロイエンタールによる旧同盟領の行政改革、市民サービスの改善なども、その実行はエルスハイマーによるものであったと思われる。同年9月1日の市民による自主的な合同慰霊祭の際には会場としてグエン・キム・ホア広場を指定するなど行政側の対応にあたったが、結果としてこの慰霊祭はグエン・キム・ホア広場事件を招くこととなる。
そして同年11月、ウルヴァシー事件をきっかけにロイエンタール元帥叛逆事件が発生する。叛逆を決意したロイエンタールによって総督への忠誠の宣誓を求められたエルスハイマーは、青ざめ声を震わせながらもしかし敢然とそれを拒否した。臣下として皇帝に対する叛逆には加担しえず、私人としてウルヴァシー事件で命を落とした妻の兄コルネリアス・ルッツの死の責任をロイエンタールに問わねばならなかったからである。
ロイエンタールは前者の理由は「陳腐で平凡」と評したが、後者の理由には理解と敬意を示し、宇宙艦隊司令長官ミッターマイヤー元帥宛に、エルスハイマーが叛乱に加担せず皇帝への忠誠に疑いがない旨の文書を与え、エルスハイマーにとって将来に禍根が残らぬように配慮した上で家族とともに官舎に軟禁するのみにとどめた。
第二次ランテマリオ会戦の末にロイエンタールが敗亡すると、彼は再び総督に呼び出されることとなった。死に瀕したロイエンタールによって、統治者たるの責任を果たすべく、総督府に入り政務と事務の全権を掌握することを求められたのである。彼はこの要請を受諾した。そして討伐軍を指揮するミッターマイヤーがハイネセンの宇宙港に降り立った時には査閲副総監リッチェル中将とともにこの総督の親友を出迎え、彼がもはや”帝国軍の一璧”となったことを伝えたのだった。
掲示板
8 ななしのよっしん
2018/09/22(土) 03:20:15 ID: nup5gDStX1
外伝のクロプシュトック侯討伐の話で60年前の人物として書かれた「討伐先の物品を差し押さえて将兵の略奪を邪魔したため一兵士として最前線に送られたが、生き延びて6年後妻子のもとに帰った財務省の官吏」と一、二を争う骨のある文官だと思う
>>7
ラッツェル大佐が諫めても聞かないレンネンを、部下の立場から説き伏せるのは無理でしょうな……そういえばフンメル(高等弁務官首席補佐官)は実質オーベルシュタインのスパイ枠っぽかったけど、ラインハルトが自分で民事長官推したのは、新領土総督まわりの人事についてオーベルシュタインに介入させないために思えるね
9 ななしのよっしん
2020/06/15(月) 12:29:51 ID: 0s9J+YeexC
「文官ながら胆力の据わった男」って評すき
10 ななしのよっしん
2022/11/15(火) 14:44:07 ID: QFdfNDSJCx
>>3
逆鱗に触れたのはロイエンタールの方だろw
そしてエルスハイマーの言い分は妻の兄の仇の琴線に触れた
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最終更新:2025/12/07(日) 14:00
最終更新:2025/12/07(日) 13:00
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