ユーバーレーベン 単語

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ユーバーレーベン

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ユーバーレーベン

ユーバーレーベンとは、2018年生まれの日本競走馬青鹿毛

な勝ち
2021年:優駿牝馬(GI)

血統概要

ユーバーレーベン
Uberleben
生年 2018年1月27日
サラブレッド
性・毛色 青鹿毛
生産 日本JPN
生産者 ビッグレッドファームexit 
(北海道新冠町)
馬主 サラブレッドクラブ・ラフィアンexit
調教師 手塚久(美)
騎手 M.デムーロ
名意味 生き残る(ドイツ語)[1]
戦績 12戦2勝[2-1-3-6]
獲得賞 2億2862万5000円
+18万ドル(2070万5867円)
競走馬テンプレート

ゴールドシップイネテレジア*ロージズインメイという血統。

ゴールドシップは……当該記事を参照すれば分かって貰えると思うが、GⅠ6勝を挙げた日本競馬史にその名を残す暴れん坊。ユーバーレーベンが生まれたビッグレッドファームにて種牡馬入りし、ユーバーレーベンは2年産駒にあたる。

のマイネテレジアは現役時代1勝。ユーバーレーベンの重賞入着経験のあるまたしても何も知らないマイネルファンロンさんがおり[2]祖母イネヌーヴェルフラワーC勝ちでそのにはJ・GⅠマイネルネオスはじめ重賞3頭がいる、ビッグレッドファームの中では優秀なファミリーである[3]

の*ロージズインメイドバイWC勝利した米国引退後に来日・ビッグレッドファームで種牡馬入りし、JBCスプリントを勝ったドリームバレンチノをはじめダートで活躍するを多く輩出している。として大物は出ていなかったが、ラフィアンウインで勝ちを挙げるを出していた。

ニュージーランドから輸入された曾祖母*マイネプリテンダーに始まり、米国*ブライアンズタイム・*ロージズインメイ、そしてステイゴールドゴールドシップと、ビッグレッドファームと岡田繁幸総帥が長年をかけ育て上げた血統の結集である。

生き残る

2歳

2歳になりめに入厩したユーバーレーベンは6月東京1800mでデビュー上に戸崎圭太を迎えたレースでは、不良馬場を内から脚を伸ばして差し切りデビュー勝ちを収めた。
続く札幌2歳Sでは出遅れて残り800mからまくり上げるようにスパートを仕掛けたが、コーナーで外にもたれた事もあり、直線で先に抜け出したソダシをクビ差捉えきれず2着となった。ここで収得賞金を稼げた事が、後に繋がっていく。

次にラフィアン染みの柴田大知スイッチして東京マイルアルテミスSに出走するが、最後の直線で進路を取れず右往左往して9着に敗れた。続く阪神ジュベナイルフィリーズでは6番人気(但し単勝30倍)まで人気が落ちたが、ミルコ・デムーロに新たに乗り替わったこのレースでは、出負けして後方から進むも最後の直線で外に持ち出してジワジワ脚を伸ばし続け、ハナ+クビ差の3着に入った。

ここまではソダシサトノレイナスに続くとして見られており、年末の有馬記念後にグリーンチャンネルで行われた、ビッグレッドファーム総帥の岡田繁幸が来年の期待コーナーでは、先の2頭を差し置いて本を取り上げて奮気味にっていた。

3歳春

明けて3歳となりチューリップ賞から始動予定だったが、疝痛を起こして態勢が整わずフラワーCへ急遽変更。更に騎乗予定のデムーロ騎乗停止となりこちらも急遽丹内祐次に乗り替わった。
フラワーC前日の3月19日金曜日ビッグレッドファーム総帥の岡田繁幸が71歳の誕生日当日に死去。フラワーCは1番人気となり弔い合戦と行きたい所だったが、外から追い込むも2着ハナ差捉えきれず3着。賞を加算できず桜花賞は諦める事となった。
続くフローラSではデムーロに戻り、中団後方からジワジワ脚を使って伸びるものの、前で立ち回った2頭には届かず、2着にまたもハナ差で3着となった。またも賞加算・優先出走権取得に失敗したものの、札幌2歳Sの2着賞もあって幸いオークスには抽選なしで出られる事となった[4]
なお、もし札幌2歳Sで3着以下だった場合、オークスでは抽選に参加する権利もなく除外となっていたため、結果的にあの2着は大きな意味があったと言えよう[5]

そしてオークス。この年は例年より梅雨入りとなったが関東ではまだ梅雨入りしておらず上は当然ミルコ・デムーロ。1番人気敗の桜花賞である白毛ソダシ、続く2番人気クイーンC勝ちディープ×アパパネの良血アカイトリノムスメソダシに対し勝てずも迫った事や距離が伸びても良い血統等が評価されたのか、3番人気は本であった。先述の疝痛以降、食が細くなったようで出走の度に体重が減っていたが、オークス当日はプラス体重で迎える事が出来た。
レースではスタートを決めると、前ポジションを取ろうとするが多くおり、本はさっと中団の後方に付ける事に成功。中は中団後方から進め、向こう正面では群から外に離れて追走。3コーナー辺りから徐々にポジションを上げて直線入口では前に遮る物もい、長く脚を使うのにお誂え向きの位置を取り、坂を登ってからスパートを仕掛けてジワジワ脚を伸ばし、残り200mで先頭に立ってアカイトリノムスメ、ハギノピリナらの追撃を振り切ってゴール。2勝は樫の王冠GⅠタイトルとなった。1勝によりオークス制覇は、1995年(26年前)のダンスパートナー以来となる。決して2着ではない。いいね?

ゴールドシップ産駒GⅠ初制覇、ラフィアンビッグレッドファームはクラシック初制覇となり、近年不調が続くミルコ・デムーロは「人生いろいろある。く厄年 [6] 終わって欲しい」とりながら、生まれたばかりの長男と、亡くなった岡田繁幸総帥にげる勝利エスコートしきった。

この勝利を記念してアクリルスタンドが販売されることになったが何故か2019年オークスラヴズオンリーユーが刷られていた。あちらは鹿毛な上に思いっきり「ラヴズオンリーユー」の文字が見えるのだが…

3歳秋

オークス後は屈腱周囲炎のような症状が出たためを療養に充て、ぶっつけで秋華賞へ挑戦。ここでは前走札幌記念で古相手に勝利を収めたソダシが1番人気で、ファインルージュアンドヴァラナウトアカイトリノムスメなど重賞が続き、ユーバーレーベンは5番人気9月に帰厩後調教が進められるも手塚師のトーンが低く、叩き良化でありそうなユーバーレーベンは人気を落とした。
レースでは11番からのっそりとゲートを出て最後方を追走。向こう正面でも3, 4コーナーでも動く素振りく、直線でも上のデムーロが全く追わずアカイトリノムスメの13着で入線した。

病みけからの直行だった秋華賞を終えたが、レース後に外傷性の出血が発覚。しかしあくまで外傷性であり状態には問題なく、秋華賞間もなくしてジャパンカップへの出走を表明。流星メンコからはみ出ないよ!相手には無敗の三冠馬引退レースとなったコントレイル、同い年のダービーシャフリヤール府中巧者のオーソリティ人気を集め、本秋華賞での大敗と状態面への不安があるも、53kgの軽斤量もあって5番人気となる。
レースでは714番からいつも以上に好発を決め、丁度中団にいたコントレイルの前につけるが、2コーナー付近でコントレイルの直後につける位置取りに。アリストテレス逃げ、向こう正面でキセキ一気にまくり上げたがペースは上がらずスローとなる。最後の直線までコントレイルを見る位置に付いていたが、直線に入ってBroomeGrand Gloryに外から被され、咄嗟に内へ進路をめ脚を伸ばすが、外からのが伸びたこともあり6着に入線。上がり3F342は2位タイであった。

この後は香港遠征の計画もあったが、これには向かわず年内は終了となった。

4歳時

4歳シーズンドバイシーマクラシックに登録し、初戦として京都記念(2/13(木)・東京2200m)に出走した。1番人気に支持されたこのレースではスタートから先行していったが、プレッシャーを掛けられたことで消耗し直線伸びきれず、逃げアフリカンゴールドを捉えあぐねている内に後方から差してきたサンレイポケットとジェラルディーナにも差され、アフリカンゴールドの5着に終わった。

この結果を受けてドバイ遠征も危ぶまれ、招待されない場合日経賞参戦のプランもあったが事追加招待されたことで、ドバイシーマクラシックへと歩を進めた。上には豪州の若き名手ダミアン・レーン。同レースには同期シャフリヤールステラヴェローチェ、さらにはオーソリティグローリーヴェイズも参戦する中、紅一点として参加する事に。迎えたレース本番では内から好スタートを切れたものの、外からのプレッシャーもあり下げた位置取りで進行、それでも中手応えよく直線でも伸びたが、最後及ばずシャフリヤールの5着で掲示板確保まで。とはいえ調教師によれば「輸送ですこし体重が減ったのを立て直して」という状況を乗り越えての掲示板入り、しかも1頭だけので有に喰いついての5着だった為、営は手応えを感じていたようだ。

宝塚記念ファン投票は11位・5175(6万足りない?気にするな!)だったがそちらは出走せず、日本に戻っての次走は8月札幌記念から。体重498kgと京都記念から32kgも増加しており上手く絞れていなかったようで、レースハヤヤッコを吸収してユーバーレーベハヤヤッコンと化しと共に最後方からの展開となった。彼と共に後ろから上がり2位タイ速さで追い込むが(最速はそのハヤヤッコ)、前残りのレース展開ではどうしようもなく11着に沈んだ。

天皇賞(秋)を経てジャパンカップを大標に。天皇賞(秋)では後方2番手から進め、上がり4位で追い込むも8着まで。そもそも前がパンサラッサ以外止まらないのだからどうにもならなかったし、上がり最速のイクイノックス(1着)と2位ダノンベルーガ(3着)が前にいる段階でどうしようもなかった。パンサラッサ(2着)がいくら失速したとはいえ上がり最速で追い込んだイクイノックスがどうにか届いたレベルであり、ダノンベルーガはそれより少し後ろから追い込んで届いていないという状況であった。ジャパンカップは始終最後方にいたリッジマンを除けば一番後ろ。3コーナーから譲りのまくりにかかるも、直線で何頭かに抜き去られ10着に終わった。

なぜかチャンピオンズカップツイートに、クラウンプライドと間違われるというハプニングもあった。

5歳時

5歳AJCCから始動。過去混合GIを制しておらず、かつここ1年間にGIを制しているわけでもない彼女負担重量は55kgと加増がないものとなった。中後方から残り1000m地点で譲りのまくりを見せるも、勝ったノースブリッジに1身半届かない3着に終わった。

その後は金鯱賞に向かう予定だったが、2月28日に3歳時の屈腱周囲炎と同様の箇所に触診で反応が見られたため、最終的に検を行ったところ屈腱炎が発覚。3月2日付で引退が発表された。通算15戦2勝ながらそのうち1勝がオークスというキャリアであった。

血統表

ゴールドシップ
2009 芦毛
ステイゴールド
1994 黒鹿毛
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ゴールデンサッシュ *ディクタス
ダイナサッシュ
ポイントフラッグ
1998 芦毛
メジロマックイーン メジロティターン
メジロオーロラ
パストラリズム *プルラリズム
トクエイティー
イネテレジア
2007 青毛
FNo.6-b
*ロージズインメイ
2000 青鹿毛
Devil His Due Devil's Bag
Plenty O'Toole
Tell a Secret Speak John
Secret Retreat
イネヌーヴェル
2000 黒鹿毛
*ブライアンズタイム Roberto
Kelley's Day
*マイネプリテンダー Zabeel
Giladah

5代クロス:Halo 4×5(9.38%)、Hail to Reason 5×5(6.25%)

祖母*マイネプリテンダーはニュージーランドからの輸入。不出走だった2番イネルヌーヴォー以外の産駒が全て重賞勝ちを挙げるという優秀な成績を残したが、5番イネチャールズが産まれた2005年11月に10歳で世した。
祖母イネヌーヴェルフラワーカップの勝ちで、そのマイネルネオス(中山GJ)、マイネルアワグラス(シリウスS)、マイネチャールズ(弥生賞京成杯)がいる。*マイネプリテンダーが残した5頭ののうちはマイネヌーヴェルのみである。

ゴールドシップ*ロージズインメイは共に岡田繁幸がビッグレッドファームに導入した種牡馬であり、ステイゴールド岡田繁幸が種牡馬入りに際し尽した。これぞ総帥血統と言えよう。

関連動画

関連リンク

関連項目

脚注

  1. *ラテン文字で表記すると"überleben"。「ウムラウトを使えないときは○eで代用する」というドイツ語ルールに基づき、本当は名前の英字表記はUeberlebenとなるのだが、JRAへはウムラウトだけを抜いたりで登録されている。
  2. *ユーバーレーベンデビュー当時の話。その後2021年9月5日新潟記念(GIII)で念願の重賞制覇を果たしている。
  3. *さらにユーバーレーベン引退後にでユーバーレーベンの同同期マイネルグロン障害競争で本格化し、東京ハイジャンプ(J・GⅡ)中山大障害(J・GⅠ)を連勝している。
  4. *収得賞金1000万円は全登録中13位。
  5. *新馬戦の1着収得賞金は400万円で、札幌2歳Sの2着収得賞金600万円。この年のオークスでは収得賞金900万円の5頭が抽選参加(うち4頭出走可)だった。
  6. *ミルコ・デムーロ1979年生まれの42歳で、2021年は後厄にあたる
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