ユーラシアエクスプレス殺人事件とは (ユーラシアエクスプレスサツジンジケンとは) [単語記事]

ユーラシアエクスプレス殺人事件とはエニックスが発売したプレイステーション用ゲームソフトである。ジャンルはシネマアクティブ。

概要

エニックスの「シネマアクティブ」シリーズの第1作目。その当時人気があったアイドルを起用した「アイドルゲーム」であるが、「ほぼ全編実写」「フルボイス」「CD4枚組み」などミステリーアドベンチャーゲームとして見ると非常に意欲的な作品である。

ゲーム内容

ある決められたエリアの中を移動してストーリーを進めていくミステリーゲームである。アイドルと会話を楽しみながら、ストーリーを進める。特筆すべきはエリアを移動する際の描写で、静止画と動画を組み合わせることで実写を使いながら滑らかな描写が可能となっている。また、ゲーム内では時間が計測されており、リアルタイムで2時間が経過するとゲームオーバーとなる。

ストーリー

修学旅行で、上海からロンドンまでを結ぶ列車「ユーラシアエクスプレス号」に乗り込んだ黎明女学園の教員と生徒たち。私立探偵であるあなたは、その列車内で生徒たちと共に殺人事件に遭遇する。助手の片岡つばさと共に事件を捜査し、列車が次の駅に到着するまでの2時間で犯人を無事捕まえることができるのか。

登場人物

あなた/プレイヤー: フォーサム探偵社の私立探偵。黎明女学園の生徒、片岡つばさを助手に事件を捜査する。
片岡つばさ/東山麻美: 1981年 9月25日生まれ、O型・天秤座。身長159cm、体重45kg、B80・W58・H84。出身地は東京都武蔵野市。黎明女学園高等部2年A組の生徒。私立探偵であるあなたの助手。1995年に吉祥寺で聞き込み調査中にあなたと知り合う。その後、探偵社に出入りするようになる。1998年に父親の転勤のため、私立高岡学院女子部から黎明女学園高等部に転入。
田宮京子/榎本加奈子: 1981年 7月27日生まれ、A型・獅子座。身長157cm、体重40kg、B78・W56・H80。出身地は東京都世田谷区。黎明女学園高等部2年A組の生徒。祖父・田宮大造は株式会社田宮製造の会長、父・田宮京介は広報部長で、幼いころから箱入り娘として大事に育てられてきた。3歳からバイオリンを習い始め14歳の時には関東バイオリンコンクールで優勝する。学業では黎明女学園付属幼稚舎から初等部・中等部・高等部とエスカレーター式に上がる。現在ではバスケットボール部のキャプテンを務め、リーダーシップがあり努力家で、クラスの全員から信頼されている。
佐野はるか/馬渕英里何: 1981年 6月30日生まれ、B型・蟹座。身長 158 cm、体重42kg、B80・W58・H80。出身地は神奈川県川崎市。黎明女学園高等部2年A組の生徒。父・佐野陽三郎は株式会社佐野クリエイトの社長で、一代で会社を創り上げた父の苦労を知ってか、回りの同級生たちに対して劣等感を感じている。クラブ活動はバスケットボール部に所属し、キャプテンである田宮京子に憧れを抱いている。嘘をつくと髪をかきあげる癖がある。
本郷あみこ/佐藤仁美: 1981年 6月18日生まれ、AB型・双子座。身長 156m、体重42kg、B82・W59・H85。出身地は神奈川県横浜市。黎明女学園高等部2年A組の生徒。3歳から日本舞踊を習い始め、日本舞踊師範の資格を持つ。学業では黎明女学園付属幼稚舎から初等部・中等部・高等部とエスカレーター式に上がる。人見知りをしない明るい性格であるが、飽き性の一面を持ち趣味がすぐ変わる。現在の趣味は写真であるが、過去には同人誌作り・テディベア収集・作詞・フリーマーケットめぐりなどを趣味としていた。父は横浜市議会議員の本郷猛。
和田雪乃/新山千春: 1982年 3月19日生まれ、A型・魚座。身長 165m、体重46kg、B83・W55・H85。出身地は神奈川県横浜市。黎明女学園高等部2年A組の生徒。黎明女学園付属幼稚舎から初等部・中等部・高等部とエスカレーター式に上がる。クラブ活動は弓道部に所属し、1年生の2学期に軽音楽部から移ってきた。性格は非常に真面目で、一切問題を起こさず慎重である。しかし、慎重であるが故、我を出すことは無い。父・和田秋男は菱沼銀行横浜支店長。
土井原早苗/深田恭子: 1981年 8月19日生まれ、O型・獅子座。身長 163 cm、体重45kg、B83・W60・H85。出身地は東京都世田谷区。黎明女学園高等部2年A組の生徒。黎明女学園付属幼稚舎から初等部・中等部・高等部とエスカレーター式に上がる。中等部の時には、英語暗唱大会で優勝している。性格はとても真面目でおとなしいが、お嬢様育ちのため精神的に幼く、打たれ弱い。殺された宇佐美啓介の第1発見者。父・土井原伸介は大蔵省の官僚。
森沢千夏/加藤あい: 1981年 11月24日生まれ、B型・射手座。身長157cm、体重41kg、B78・W55・H80。出身地は愛知県名古屋市。黎明女学園高等部2年A組の生徒。性格は社交的だが自己中心的で、親友は少ない。得意科目は美術、クラブ活動は無所属。趣味はアクセサリー収集で、500以上のアクセサリーを持っている。母・森沢冬美は宝飾デザイン学校校長。
山路真由美/中島礼香: 1981年 5月25日生まれ、O型・双子座。身長154cm、体重43kg、B84・W56・H82。出身地は奈良県五條市。黎明女学園高等部2年A組の生徒。頭の回転が速く、高等部1年生の時には成績が常にベスト3に入っていた。クラブ活動は、文芸部に所属しており、両親の影響もあり茶道・華道を趣味にしている。父・山路真一は竹川賞作家、母・山路由香里は華道千川流家元。
古川真知子/大野幹代: 1972年 12月26日生まれ、A型・山羊座。身長167cm、体重48kg、B82・W58・H87。出身地は石川県金沢市。黎明女学園高等部2年A組の担任。演劇部の顧問。四井川大学文学部英文科時代にアメリカ留学の経験がある。1997年に都内私立男子高校を一身上の都合により辞任し、同年黎明女学園に英語教師として赴任する。
宇佐美啓介/芹沢礼多: 1970年 4月8日生まれ、AB型・牡羊座。身長172cm、体重62kg、B95・W73・H90。出身地は神奈川県藤沢市。黎明女学園高等部2年B組の担任。テニス部とスキー部の顧問。今回の殺人事件の被害者。性格は明るく話が面白くスポーツもできたため、生徒からは人気があった。ただし、修学旅行中も午前中から酒を飲むなど、いい加減なところもある。曾祖母・宇佐美イネが黎明女学園を創立し、伯父の宇佐美雄之助が校長を勤めているため、コネで学園に赴任してきたと思われる。
西倉孝一/田口浩正: 1967年 4月16日生まれ、B型・牡羊座。身長 180 cm、体重100kg、B117・W110・H115。出身地は長野県松本市。黎明女学園高等部2年C組の担任。書道部と囲碁将棋部の顧問。小さいころから太っていてスポーツは苦手。趣味は読書で、特に推理小説が大好き。1級ボイラー技師の資格を持つ。父・西倉剛次は長野県立東南高等学校校長で長野県教育委員会の理事長。演者は芸人・芋洗い坂係長の元相方。
伊吹かおる/斉藤陽子: 1967年 1月22日生まれ、AB型・水瓶座。身長 170 cm、体重52kg、B93・W60・H90。出身地は千葉県市原市。黎明医科大学を卒業し、黎明病院を経て黎明女学園に学校医として赴任する。以前は社交的で明るい性格だったが、現在はクールで物静かである。趣味は読書とクロスワードパズル。
馬渕亮平/高田純次: 1948年 10月29日生まれ、A型・蠍座。身長 175 cm、体重61kg、B94.5・W84・H95。出身地は静岡県静岡市。ユーラシアエクスプレス号乗務員で、後部車両の接客係。1971年に日本国有鉄道に入社し、1993年に退社。同年ユーラシア鉄道日本支社に入社し、1995年上海支店に転属となる。
小此木玲子/？？？: フォーサム探偵社に勤務する探偵秘書で、黄色いスーツに身を包む謎の美女。

隠しキャストについて

このゲームの映像部分は、日活撮影所のスタジオでさながら映画を撮るように作られた。したがって、映像部分のスタッフは映像に携わってきた実績のある人たちが多数起用されているし、キャストも非常に豪華である。

例えば、本作の音楽を担当した梅林茂は、映画やテレビドラマで活躍する作曲家であるし、深田恭子や加藤あいは言わずもがなである。

そして、そういったスタッフのコネクションがいかんなく発揮されているのが隠しキャストである。隠しキャストは、友情出演のようなかたちで一瞬だけ登場することが多い。

学園長/日野日出志: ホラー漫画の巨匠。過去の回想シーンでタクシーに乗り込む一瞬だけ登場。
近町小夜/佐伯日菜子: 女優。過去の回想シーンで少し登場。
近町佳恵（近町小夜の母）/島本須美: 「風の谷のナウシカ」のナウシカや、「となりのトトロ」の母親で有名。過去の回想シーンで、子供時代の近町小夜と一緒に一瞬だけ登場。
旅行者/板野一郎: アニメーター。「伝説巨神イデオン」等のアニメで有名。冒頭の上海駅に一瞬だけ登場。
小此木玲子/雛形あきこ: 女優、タレント。ゲームの最後に出てくる秘書の一人。
小此木玲子/矢田亜希子: 女優。ゲームの最後に出てくる秘書の一人。
旅行者/吉岡基行: コナミの偉い人。コナミコンピュータエンタテインメントジャパンの代表取締役社長も務めた。冒頭の上海駅に一瞬だけ登場。
旅行者/小島秀夫: ゲームデザイナー。代表作は「メタルギアシリーズ」。冒頭の上海駅に一瞬だけ登場。
旅行者/森川幸人: ゲームデザイナー。代表作は「アストロノーカ」、「がんばれ森川君2号」。冒頭の上海駅に一瞬だけ登場。
旅行者/黒田愛実: ゲームプロデューサー。代表作は「キリーク・ザ・ブラッド」、「首都高バトル」、「クリムゾン・ティアーズ」。冒頭の上海駅に一瞬だけ登場。ちなみに男性である。
旅行者/飯野賢治: ゲームデザイナー。代表作は「Dの食卓」、「エネミー・ゼロ」。冒頭の上海駅に一瞬だけ登場。
マンションの受付/金子一馬: イラストレーター。悪魔絵師。代表作は「女神転生シリーズ」、「えりかとさとるの夢冒険」。過去の回想シーンで一瞬だけ登場。

「シネマアクティブ」シリーズについて

「シネマアクティブ」シリーズはエニックスから「ユーラシアエクスプレス殺人事件」「øSTORY」「the FEAR」の第3作目まで発売された。第4作目として発売される予定だった「LEVEL DIVE」は、2001年 7月11日に記者発表会が開かれ2001年の冬に発売が予定されていることが発表されたが、その後発売されることは無く、2002年の8月1日にタイトーより「コンバットクイーン」として発売された。おそらく3作目の「the FEAR」もしくはシリーズ作品全体の売り上げが悪く、打ち切りになったものと思われる。