イクイノックス(Equinox)とは、ヨーヨージャムが販売していたヨーヨーの機種である。
2010年発売。John Narumのシグネイチャーモデル。
「ヨーヨージャム・スピンファクターX」に始まるミッドシップリム技術を、オフストリングヨーヨーに応用した機種。「ヨーヨージャム・スペシャルエージェント」以来のオフストリング金属リム機種である。
「スペシャルエージェント」はラバーウイング時代のヨーヨーだったため、本体の硬い部分にリムを配置し、高スリープ化を図ったものである。高スリープにはなったが、ウイングがはずれやすいという弱点や、ボディ内側に金属リムを配置するしかないため慣性モーメントのもう一稼ぎができない、という弱点があった。
一方、「ヨーヨージャム・ビッグヨー2」がオフストリングヨーヨーとして思わぬ活路を見いだしたため、「落とすからといって柔らかい素材で作らなくともよい」ということにプレイヤーは気づき始めていた。
しかも、ラバーリム機種は落とすとステージから転がり落ちてしまう(交換は減点3)が、プラスチック機種は垂直に跳ねるので回収しやすい(トリック失敗のクリッカー減点のみ)のである。
そして、「スピンファクターX」の開発により、ヨーヨージャムはボディ外側の中間部分にリムを配置することを思いつき、その技術を確立させた。
つまり、「最初からオフストリング用につくった巨大なフルプラスチック機種」と、「その中間外側にリムを配置する」を両立させれば、壊れにくくて扱いやすいオフストリングヨーヨーができると考えられた。
前者は「ヨーヨージャム・フィエスタ」が既にあったので、この要領でミッドシップリム機種をオフスト化したものが本機である。オフスト機はトラピーズ有効幅を稼ぎたいが、一緒にリムまで配置してしまうと動かしづらい上に外れやすくなってしまう。それが一気に解消できるというわけである。
軸周りは「スピンファクターX」と同じくソリッドスピンシステムで、サイズC薄型と通常のサイズCベアリングを使い分けることができる。ジャムのオフスト機は長らく「四つ穴スター[1]」であり、「フィエスタ」でもそれは変わらなかったのだが、「イクイノックス」からオンスト機と同じくシリコンOリングとなった。このため、引き戻しが非常に楽になった。
オフスト機として使う場合は薄型ベアリングのまま使うことになる。通常ベアリングではオフストリングプレイは難しくなるが、オンストリングプレイに一応対応する。
現在でこそオフストリング機の金リムは中間に配置するのが常識だが、ウイングとボディが一体化したヨーヨーを作り、ボディ部にリムを配置する、という設計思想は本機がその走りであり、「ヨーヨージャム・レクストリーム」で更に発展を遂げた。
現在のオフスト機は、中間内側にリムを配置することが多くなっているが、本機のように外周に配置したものとしては「C3ヨーヨーデザイン・IX」などが後継となる。
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最終更新:2025/12/07(日) 11:00
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