ラモン・ビクトリーノとは、キャプテン翼の登場人物である。
ウルグアイ代表のフォワードで、100mを10秒台で走る俊足を持ち、「南米の黒豹」の異名を取る。
足が速い、シュートが入らない、顔が似てる、など実際は南米の新田瞬。
初登場は劇場版「世界大決戦!!Jr.ワールドカップ」で、アルゼンチンのディアス、ブラジルのサンターナらと南米選抜チームに選ばれる。ヨーロッパ選抜との試合ではサンターナ抜きで戦い、シュナイダー、ピエール、ディアス、ビクトリーノがそれぞれ得点を挙げ2-2の点差から、ディアスのオーバーヘッドパスからのシュートを決めて勝利した。この試合は漫画本編に直接繋がるわけではないがビクトリーノがシュナイダーに勝った試合が存在するのだ。ディアスとビクトリーノが同じチームでコンビを組んだ事もこれ以降は無く、非常に貴重な場面である。
シュナイダー、ヘルナンデス、ディアス、ピエール、ナポレオンと次々に現れる世界のライバルたちの中に、突如ハットトリックを決めて新たな一翼として名乗りを上げる。
大会の準決勝で強豪西ドイツと激突、先制点を奪う活躍を見せるが、西ドイツ幻のゴールキーパーデューター・ミューラーが現れると彼のシュートは通じず、意気消沈してしまい、その後は精彩を欠きチームは大敗する。チームが好調で勢いに乗っている時はますます動きが良くなると言う描写があったが、逆に勢いを止められてしまうと脆かった。
結局日本とは戦わずに完結してしまい、海外ライバル達の中に入るのか入らないのか微妙な立場になってしまう。
ジュニアユースでの大敗や、後述するテクモ版での扱いなどから、ウルグアイは日本・ドイツ・ブラジルなど最強クラスの国からは一段落ちる存在というイメージで捉えられるようになっていた。そこでチームのテコ入れとして、日向小次郎のライバルとして登場した強豪FW火野竜馬(日系ウルグアイ人)をチームの主軸に据え、ビクトリーノはスピードを活かして相手を切り崩す役割を担う。なんだか新キャラにチームを丸ごと乗っ取られたような形になってしまったが、この漫画は相手GKを吹き飛ばしてゴールを奪える大砲がいないと勝てないので、勝つためには理に適ったチーム変革と言える。あまり見せ場は無かったがモブ選手たちも以前のザコ達は過酷な特訓で全滅し、それに耐え抜いた新たな強豪選手揃いという設定になった。
チーム改革の甲斐あって、ヘルナンデス、ジェンティーレらを擁する強豪イタリアを相手に勝利。火野がヘルナンデスを負傷させたため、日本対イタリア戦はイタリアが全力を出し切れない残念な試合になってしまった。
……と言うわけで、いよいよ強豪になって生まれ変わったウルグアイと日本の初対決を楽しむことよりも、以前から期待されていたイタリア戦をぶち壊したマイナス面の方が強くなってしまった。これは明らかに作品プロットに問題がある。「これから日本と対決する新キャラを強く見せるため、かつての人気キャラを踏み台にする」という悪癖はWY編以降の物語を語る時にたびたび指摘される問題点である。これはウルグアイと言うより火野を目立たせるためにやった事で、ビクトリーノは巻き込まれたようなものだった。
日本との試合でもメインは火野竜馬との戦いであり、ビクトリーノは脇役に回った。だがチームの二番手FWとしては良い働きを見せており、「火野に注意していたらビクトリーノが、ビクトリーノに注意していたら火野が襲ってくる」という連携は上手く出来ていた。この漫画で不遇をかこつ「二番手FW」としてはほぼ最高の活躍を見せている。(たとえばシュナイダーに対するマーガス、日向に対する新田、ディアスに対するパスカル、などと比較してみると、火野に対するビクトリーノは相当上手くやっているコンビだと言える)
プロ入り後はドイツに渡り、ブレーメンに所属。シェスター、マーガスと同僚となり三人で若林に挑むが、中堅どころを大勢揃えたところで若林には通用しない。三人が並んで突撃したコマで「ああ、若林のかませになったか」と一発で分かる扱いだった。やはりチームを乗っ取られても強烈な大砲が一人必要だったのである……。
漫画の完結が断念され、ゲームでオリンピック編の続きの展開が公開される事になった。
ここでビクトリーノはカタルーニャ(諸事情で実名を名乗れなくなったがバルセロナのこと)に入団。なんと大空翼のチームメイトになった。
これでようやく優勝チームの一員として活躍……かと思いきや結局役割は変わらず、「ビクトリーノのシュートが通用しないヘルナンデス。そのヘルナンデスから決勝のゴールを奪う翼」と二段重ねのかませに使われただけであった。翼と対戦するチームであれば翼に負け、翼と同じチームであればいいところは翼に持って行かれる……。
ジュニアユース編での微妙な立場のため、終盤のボスラッシュには参加できないものの、中盤に対戦する強豪チームとしてウルグアイはたびたび日本と戦う事になる。ジュニアユース編を舞台にした『キャプテン翼』初代でもウルグアイと戦う事ができた。この時は「原作に存在しない夢の戦い」だったのである。
『キャプテン翼2』から、ウルグアイには優秀なドリブラーのダ・シルバが加入。ビクトリーノとツートップを組む相棒となる。
『キャプテン翼3』ではビクトリーノのシュートをダ・シルバがジャンピングボレーで撃ち返し、さらにビクトリーノがオーバーヘッドキックで弾き返す連携シュート「パンサーストリーム」を使うようになった。これが非常に格好いい。極端な新設定を追加してキャライメージを損なうわけでもなく、ダ・シルバは脇役に回ってビクトリーノをメインに立たせるという配慮のできた新技だった。
また、足が速いという設定は試合中の移動速度にも現れており、海外勢オールスターチームを組む時はビクトリーノにボールを運ばせると非常に強い。必殺シュートはシュナイダーに及ばなくとも、彼にはシュナイダーに勝るスピードがあり、それぞれの長所を活かして戦う事ができた。ドリブル倍速のうえマッハシュートがあるコインブラが完全な上位互換だが彼と比較するのはやめよう。
掲示板
3 ななしのよっしん
2021/12/12(日) 00:17:10 ID: gy5byqhv5I
それ以後もかませなんですがそれは大丈夫なんですかね…
4 ななしのよっしん
2021/12/12(日) 09:06:50 ID: vhKBhijm17
それ以降って出番あったっけ?
シェスター、マーガスと組んで若林のかませになったところしか記憶に無い……
と思ってオリンピックの成績を調べてみたら、ウルグアイは予選リーグにも入っていない
もはやかませにすらならないとは
5 ななしのよっしん
2022/12/14(水) 17:48:12 ID: UmURdyN1kw
無印よりWY編で復権したという
海外ライバルではちょっと珍しいパターン
火野との2トップすき
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最終更新:2024/04/25(木) 10:00
最終更新:2024/04/25(木) 10:00
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