リクガメとは、爬虫網カメ目潜頚亜目リクガメ上科リクガメ科に分類される生物の総称である。
リクガメは約5500万年前に北アメリカやヨーロッパに現れたとされる。
現在(記事作成時)は12属42種※が知られており、オーストラリアと南極を除く全ての大陸の熱帯~温帯に分布しているが、日本国内には生息していない。
(※各学者によって説が異なる為、分類が混沌としており、属数や種類数は変化する)
一般的な特徴としては、背甲がドーム状に盛り上がる傾向にある。これは体の容積に対して表面積を小さくする事で、乾燥から身を守る為と考えられている。但し例外もおり、岩の隙間などに隠れ、立体活動を得意とするパンケーキリクガメの背甲は扁平なものとなっている。
嘴の咬合面は幅広く、種によっては鋸状の突起がある。これにより植物を切断したり噛み砕くことに適している。地面に穴を掘る種では、前肢が平たくシャベル状になり土を掘るのに適した形状を持つ種もいる。頭部や四肢は皮膚を乾燥から身を守るため、大型の鱗で覆われる。
ペットとしてのリクガメ
その独特な体型や穏やかな性質、植物食に偏った食性から、爬虫類の中でもペットとしての人気が高い。
しかしペットとしての歴史自体は浅く、飼育しやすいとされる種でさえ飼育方法が確立されているとは言えない。
特に栄養管理やシェルターの有無、温浴の是非などは飼育者間でも未だ意見が分かれる所である。
どちらにせよリクガメは寿命が大変長く、飼育の際は多くの設備を要する為、安易な購入は避けるべきであろう。
危惧される減少
リクガメは「絶滅するおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」、通称ワシントン条約、
サイテス(CITES)の付属書Ⅱ類、あるいはⅠ類に全種がリストアップされており、種の存続が懸念されている。
古くはガラパゴスゾウガメの乱獲などが有名な話だが、他種においては現在もそれが行われており、
毎年多くの野性のリクガメが、ペットにするための密輸や食用を目的として乱獲されている。
また、農地開墾のための森林伐採などもリクガメの減少に拍車をかけている。
一方で、これらリクガメを保護する活動も世界各地で行われている。
代表的なところでは、ガラパゴスゾウガメ亜種ピンタゾウガメの世界最後の生き残り「ロンサム・ジョージ」の
ペアリングなどが挙げられる。また、ミャンマーでは政府公認のもとビルマホシガメの人工繁殖を行っている。
更に、ペットとして商業取引されたリクガメの生態が愛好家により調査され、そのデータを活用する事で個体数を増やしていったという例もある。
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最終更新:2023/06/03(土) 18:00
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