リュシアン・フェーヴル(1878~1956)とは、フランスの歴史学者でアナール学派の第1世代にあたる人物である。
1878年にフランスのナンシーに生まれた。そのままパリの高等師範学校に入学し1911年に博士号を取得した。それ以降はディジョン大学に赴任した後第1次世界大戦に従軍、戦後ストラスブール大学に着任し、後にともにアナール学派を立ち上げるマルク・ブロックと出会った。
マルク・ブロックが戦中に銃殺されたのに対し、フェーヴルは戦後まで生き残り、フェルナン・ブローデルなど第2世代の研究者たちをけん引する役目を担ったのである。
ブロックに比べるとやや影が薄いが、戦後に出版した『歴史のための戦い』において「生きた人々」を対象とする歴史学を声高に主張し、多様な人間活動に着目していくという理想を描くなど、文献史料主義への批判や問題史の提唱といったアナール学派の基礎固めを行った、きわめて重要な人物なのである。
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最終更新:2024/04/25(木) 14:00
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