ルパン三世 カリオストロの城(るぱんさんせいかりおすとろのしろ)とは、1979年に公開された映画である。
宮崎駿の劇場映画監督第一作。公開日時は1979年12月15日。モンキー・パンチによる漫画作品「ルパン三世」の映画化二作目にあたる。
当時ルパン三世は2度のテレビアニメ化と映画化1作もされていたがそのどれもが原作と雰囲気が異なるものであり、本映画も原作とは雰囲気が異なる。当時の興行成績こそ振るわなかったものの、アニメファンの間では絶大な支持を受け、その後のテレビ放映や宮崎アニメの国民的人気に伴い、1970年代に作られていながらも未だにルパン三世の映画の中ではトップを争う出来栄えとして、一般視聴者には好評を得ている。但し、宮崎駿の趣味的部分が大きいため、本作を認めないルパンマニアも少なからず存在する。 また、ルパン三世の映画で(というか全エピソード中?)、唯一後日談が何度も出ている。
金曜ロードショーでの放送回数はジブリ作品と並んで非常に多い。解説の水野晴郎も、あまり本作が有名でなかったころから「とても楽しいアニメ」「今となっては邦画に見られなくなった伝奇、冒険、アクションの醍醐味」と大絶賛していた。なお、90年代にこれが放送されたときには次週が「E.T.」、そのまた翌週が「ランボー」という夢のようなラインナップだったこともある。
この映画はルパン役を演じた故・山田康雄氏からは絶賛された。「ルパンは義賊に非ず」という氏のキャラクター像に反する作風だったが、この作品の作画レベルの高さとコミカル一辺倒ではないルパン像に感動した氏は、TV第2シリーズへの不満もあって後年「こういうのを映画と言うんだ」とまで評している。『ルパン三世』という作品に出てくる演出は、この作品でほぼ出尽くしており、変装や秘密兵器の類は当然のことながら、タイトルのカジノ泥棒や冒頭のタイヤパンクやスパゲティを巡るギャグ、後述のターボチャージャー全開のカーチェイス(から工事中道路へのオチ)など、宮崎監督自身が語るように「それまでやってきたことの総ざらえ」で、ルパンを知らない人にルパンがどういう作品なのかを説明するには本作を見せるのが一番早い。
当時はまだ「ロリコン」という言葉が日本にそんなに浸透してなかった中でルパンが「妬かない妬かないロリコン伯爵」と言い放ち少しだけロリコンという単語を日本に普及させるのに貢献した。ただ山田康雄自身も「ロリコン」という意味が分からずこの映画のアフレコで初めて会ったクラリス役の島本須美に「ロリコン」の意味を尋ねている。(この出来事があった為、島本須美はロリコン=ルパン=山田康雄と連想してしまったと後から語っている)
作中最後に出てくる台詞はルパン三世を詳しくない人も知っているほど有名である。
冒頭シーンの黒服の車に追われるウエディングドレスを着たクラリスをルパン達が救出に向かうシーンはかのスティーブン・スピルバーグをして「映画史上最も完璧なカーチェイス」と評したと言わしめている。
また、この映画を見てルパン達の愛車となっているFiat 500の購入を決意した人物は相当数に上ると言われている。
音楽面では、おなじみの大野雄二が担当する。テーマソングはいつものルパン三世のテーマではなく、「炎のたからもの」という女性ボーカル曲。実はこの曲、ルパンのテーマのコードを並べ替えたものでもある。
カーチェイスシーンなどでもルパン三世のテーマはかかるものの、上手い具合にボーカルトラック(Lupin the third~♪のところ)が聞こえなくなるように使っている。
単純に言えば、ロリコン伯爵がクラリスという少女を嫁にしようとしてルパンに妨害されてしまい、銭形にも偽札の秘密を世間に暴かれ、挙句の果てに時計塔ともども湖の藻屑と消えてしまうお話。
また、銭形警部がラスト近くでヒロインであるクラリスとやり取りされる会話、
銭形「くそぉ、一足遅かったか。ルパンめ、まんまと盗みおって。」
クラリス「いえ、あの方はなにもとらなかったわ。私のために戦ってくださったんです。」
クラリス「…?」
銭形「あなたの心です」
ちなみに「ばかもーん!そいつがルパンだ、追えー!」の元ネタは
である。
2014年5月9日に本映画のデジタルリマスター版がリバイバル公開された。3年の歳月をかけて築き上げられた鮮やかな映像と迫力ある5.1chサラウンドで、初公開から35年の時を経て劇場に蘇って人々を圧巻させた。なお、今回のデジタルリマスター版は同年8月6日にスタジオジブリからブルーレイ化され、2017年1月20日にはこれをもとにしたMX4D版も公開されている。
2024年11月29日にも公開45周年を記念して全国リバイバル公開された。
実はオタクなのではないかとまことしやかに噂されていた紀宮清子内親王殿下(現在は黒田清子さま)のご成婚の際、結婚式で着用した白いウェディングドレスが「中学時代から憧れていた『ルパン三世 カリオストロの城』のヒロインの衣装を模したものである」と報道された。また、その際にご学友達からも様々なエピソードが語られ、その中で公開された殿下の描かれた絵は、どう見てもカリオストロの城のラストシーンの「丘の上からカリオストロ城を眺めるルパンとクラリスの後ろ姿」というものであった。
皇籍を離脱される最後の最後に、噂は真実であったことが明らかになったエピソードである。なお、現在は一国民として秋葉原駅近くの高層マンションにお住まいである。
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掲示板
385 ななしのよっしん
2024/12/05(木) 16:15:44 ID: JokZxNuLha
封印解くのは一族の人間だろうに、ご先祖は何考えてあんなデストラップ仕込んでいたんだ…?
役割放棄して封印解く奴は一族じゃない、ってことか?
386 ななしのよっしん
2024/12/05(木) 17:36:43 ID: raUrFSJjen
>>385
映画なんかで出てくる原爆の起爆コード解除の時に二人の人間が離れた位置から同時にキーを回し解除する描写の
ように一人が独占するようなら破滅するようにした仕掛けだったのかも
映像を見る限り伯爵は指輪を一つずつはめ込んだので一人の人間だけで仕掛けを解除しようとしたと判断したのだろう
大公家と伯爵家の後継者がまともな人間なら二人同時に指輪をはめ込みトラップが発動することはなく遺跡が表れていたのではないか?
387 ななしのよっしん
2024/12/16(月) 00:44:48 ID: Jo3v/dWyOh
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最終更新:2025/03/28(金) 18:00
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