レウルーラとは「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」および「機動戦士ガンダムUC」に登場する艦船である。
所属は新生ネオ・ジオン(シャアのネオ・ジオン)。0093年のシャアの反乱後は、袖付きと呼ばれた残党軍に配備されている。
戦艦とされる。ネオ・ジオンにとってはグワダン・グワンバン・サダラーンの後継艦であり、その系譜はジオン軍のグワジンにさかのぼることが出来る。ただし、ハマーン時代のネオ・ジオンを否定する向きもあるのか、艦級としてはこの三艦を無視してグワジン改級とされることもある(グワンバンもグワジン改級と称されることがあり、混同しやすい)。
名称の由来は不明。ファンの間ではヘブライ語でレウ・ハルーラ(宇宙を見よ)を意味するのではないかと言う考察があるが、おそらくはスキャットである。
一年戦争前後にジオン公国により建艦されたグワジンは主に艦隊旗艦として使用された。十分な数は揃わず、戦闘も主に要塞戦であったため活躍が出来たとは言い難かったが、ザビ家の血を引く者または特別な関係にある者にのみに下賜され、ジオン公国の宇宙軍を象徴する艦と言う印象は間違いなく存在した。また、長大な航続力と豪華客船並の居住性を持っており、停戦協定を無視して逃亡する者たちにとってはまさにその任にうって付けであった。最終的にグワデンはデラーズ・フリートに、名称は不明であるが最低でも二隻(確実なのはズワメルとグワザン、ミネバを擁したとされるアサルムは囮となって沈んだ説あり)がアクシズにそれぞれ存在した。
このうち、アクシズに逃亡した艦は居住船とされたあと、解体され新造艦の部品とされたと推測される。部品が共通していたことの影響はもちろん、グワジンの長大な航続力は地球圏から遠く離れていたアクシズでは有用と考えられたこと、ジオンの正統継承者を主張するには存在そのものが有用であったことから、グワジンを発展させたグワンバンを0083年までに数隻完成させる。0087年の地球圏帰還までには超大型戦艦であるグワダンも戦線に参加。0088年の第一次ネオ・ジオン抗争勃発後には、ミノフスキークラフトを搭載した完全な次世代艦であるサダラーンも登場。エゥーゴのネェル・アーガマが本格的に参加するまで、戦争を優位に推し進めた。
最終的にハマーンのネオ・ジオンは内紛とネェル・アーガマの活躍により0089年1月に瓦解。アクシズは連邦に接収された。しかし、残党は壊滅せず、かえって各地に飛び散り反地球連邦運動は激化の一途をたどった。また、大物であるシャア・アズナブルは依然として行方不明であり、スペースノイドの間でも彼らに希望を託す者たちが多くいた。
この様な情勢の中で反地球連邦組織(のちのシャアのネオ・ジオンかさえ不明である)が秘密裡に建艦したのが「レウルーラ」であった。
建艦場所と年代は不明な点が多い。年代については、0090年の反地球連邦組織「カラード」が起こした蜂起に参加しており、これ以前には竣工していたものと思われる。建艦場所は既にアクシズが連邦の手に落ちていたためアクシズとは考えにくい(第一次ネオ・ジオン抗争終結直前の完成なら可能性はあるが)。連邦軍人でアナハイム・エレクトロニクスに出向していたチェーン・アギは、同社のネオ・ジオンへの加担を疑っており、事実MS開発では関与が公然の秘密であった。艦船も同様であるとするなら、同社のいずれかの建艦ドッグと考えるのが妥当と思われる。
全長は250mとされるが350m説も有力である。前者の説を取るとすると、前級とされるグワンバンの(415m)やライバルであるラー・カイラム(487m)はおろか、グワジン(294m)にも劣っており、巡洋艦としても小型の部類ですらある。秘密裡に完成させた戦艦である上にゲリラ戦を基礎としている背景などを考慮しても、大型MSであるMSN-04 サザビーの運用を考えるといささか無理のある数値である。このため、近年は後者の説が取られることも多い。
武装は主砲が連装メガ粒子砲が五基。同副砲が二基。ラー・カイラムが連装四基であるので、数の上では有利である。ただ、上記の船体の問題もあり、口径では劣っていた可能性はある。
艦首にはミサイルランチャーが十基。宇宙世紀の艦艇では多めであり、相対的な火力は高かったようだ。第二次ネオ・ジオン抗争ではラー・カイラムもミサイルを多用しており、宇宙世紀の戦闘では珍しく活躍が見られた。
対空砲は三連装が二十基。これはジオン軍の系譜上にある艦艇では間違いなく最多である。一般にジオン軍の艦艇はMSに直掩を頼み対空砲を軽視する傾向があったが、本級でその弱点は払しょくされている。
推進機関は熱核と思われる。ジオン軍艦艇の中では珍しい船体組み込み式であり、艦後方中央部に四基、側面にそれぞれ四基、計十二基のスラスターが確認出来る。関連は不明だが、連邦のバーミンガム(のちのドゴス・ギア)に近い。
主兵装はMS。カタパルトデッキを上下一基ずつ装備している。ラー・カイラムも計二基であり、この時代にはネェル・アーガマのような多数のカタパルトデッキ装備艦は求められなかったようだ。
搭載機数は不明。総帥となったシャア・アズナブルの座乗艦であり、大型のサザビーの運用が第一であったため、抑え気味の全長と合わせて少な目だった可能性もある。袖付き時代には最低でも10機が確認でき、それに前後していたと考えるのが妥当であると思われる。
その他目立った装備として、外付けの燃料タンクと思しき装置があり、これはグワジンを踏襲している。このことからも航続距離は大きく、袖付き時代の神出鬼没な展開を可能にした。内装や居住性もグワジンを踏襲していたと見え、シャア・アズナブルの執務室は宇宙艦艇としては豪華であった。
船体は上下に展開されたカタパルトとメイン・サブブリッジの存在から、上下左右対称と言う大変に独特の形をしている。これと合わせて上面から見ると、スラスターが後方に広く展開していることもあり、さながら旧世紀のジェット戦闘機を思わせるスマートで優美な形状である。
0090年に反連邦組織カラードに参加。カラードそのものは内部分裂により崩壊するが、本艦はそのままシャア・アズナブル率いるネオ・ジオンに合流し、スウィート・ウォーターの占拠や5thルナの落下作戦、アクシズ落とし(第二次ネオ・ジオン抗争)に活躍した。
第二次ネオ・ジオン抗争がネオ・ジオンの敗北に終わり、シャアも行方不明になると本艦も所在が不明となった。逃亡に成功したと言う説と投降したと言う説に別れる。
しかし、経緯は不明だが再びネオ・ジオン残党に配属され、いわゆる「袖付き」の旗艦となりリーダーであったフル・フロンタルが座乗した。
0096年、ネオ・ジオン残党が起こした反乱の中では最大規模と言われるラプラス戦争に参加。フル・フロンタル指揮下で活躍を見せるが、最終局面でのコロニーレーザー「グリプス2」の発射を受けて轟沈。戦闘もフル・フロンタルの戦死により終結した。
ワン・オフであったが、それ故に単艦としては高い火力と対空砲による鉄壁の防御力を誇っており、生存能力は極めて高く長きに渡って連邦の脅威であり続けた。シャア・アズナブルの存在感は死後百年たったガイア・ギアの時代でも健在であったが、その深い印象にレウルーラの華麗な姿が一役買ったことは疑いない事実だと思われる。
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12 ななしのよっしん
2022/09/14(水) 21:16:35 ID: ya4HzY2JOy
カトキはUCでは「ラー・カイラムより大型」と設定としている(連載時記事まとめ単行本より)
つまりUCでは500m近く、250m設定の倍近い
「グワジンが294m(劇場版I設定)なのにグワデンだけ440m」も真っ青な改変設定だ…
確かに逆シャア作中、αアジールを吊り下げてる描写(どう見ても250mどころか350mでも足りない)とかはある
けどサザビー40m説みたいに逆シャアのサイズ感は必ずしもあてにならないからね…
13 ななしのよっしん
2022/09/14(水) 21:28:35 ID: ya4HzY2JOy
>0090年に反連邦組織カラードに参加
カラードに参加、ではなく、イリア艦隊は「NSP」(非軍パイロット養成組織、出身者がテロリスト化)を「バックアップ」していた「過激派偽装陽動部隊」というネオジオンの一隊
「カラード」はNSPのうちの一部隊(メドガーエバース艦載機隊)にすぎず、反連邦組織の名前じゃない
ついでに過激派偽装陽動部隊はNSP解散後、シャアの反乱に参加せずに木星に移動しているので
イリアの艦はレウルーラではないという説がある(EBとかでは「グワジン級」とぼかされている)
いやどうだっていいけどさあんな漫画は…
14 ななしのよっしん
2023/05/24(水) 06:33:46 ID: HQJh97g6WJ
田中精美氏の渋にレウルーラの初期デザインあったw
https://
決定稿+ムサカなど
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最終更新:2025/06/14(土) 09:00
最終更新:2025/06/14(土) 09:00
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