一般的にはメタルヒーローシリーズの中の1ジャンルとして内包されているが、宇宙刑事シリーズと並んで確立したジャンルを築いてる為、特にこう呼ばれる。
特警ウインスペクター・特救指令ソルブレイン・特捜エクシードラフトが該当する。
一番最初の作である特警ウインスペクターが作られた当時(1990年)、連続少女殺人事件と次期が重なっており、犯人の宮崎勤の嗜好がクローズアップされた際、特撮における「敵を倒す」という部分が曲解されてしまった為に特撮番組に対する風当たりが強くなっていた。
そこでこれまでの「敵を倒す」ではなく、「人を救う」というまったく新しい方向性を見出した。その目論見は見事に成功し、続編、続々編が作られるまでになった。
従来、メタルヒーローシリーズの主人公らは架空の組織やとっぴおしもない設定が多かったが、レスキューポリスシリーズは警視庁という実際に存在する組織に所属するという割合にリアリティのある設定がなされている。警視庁の設定は機動刑事ジバンでも登場しているが、対峙する対象となるのが人間となった点でより説得力に強みを持たせている。また、特定の悪の組織が存在せず、犯罪者といった人間を対象としていた。その為、一つ一つの話の独立色が強く、ある意味マンネリになる事が少なかった。
主人公も従来、超人離れした能力であったり、サイボーグであったりとチートじみた設定が多かったが、レスキューポリスシリーズは常識的な範囲では並みの人間以上の能力はあったが、基本的には普通の人間であり割合に現実的な設定になっている。ロボットのキャラも登場したが、いずれも人間味あふれるキャラ付けである。
作風にも特徴が出ており、それまではストレートに言えば「敵を抹殺する」と言うものだったが、レスキューポリスシリーズでは「敵を逮捕する」や「人や、人の心を救う」というものに変化している。その為、従来の特撮畑の脚本家の他にも、刑事ドラマでお馴染みの脚本家も参加し、子供向け番組としては非常に重厚な番組に仕上がっていた。その為、時として刑事ドラマであると言うファンも少なくない。実際、番組内では主人公らは「刑事さん」と呼ばれている。
彼らのメカにも大きく特徴が現れており、登場する装備は敵を倒すためではなく、任務遂行の中で必要になる救助などで使われる事が多かった。特殊車両は前作ジバンでGM社製が使われていたが、レスキューポリスシリーズではソルブレインを除いて、GM製が使われた。普通の覆面パトカーではマツダ製が使用されている。
オープニング&エンディングソングを歌うのはシリーズを通じて、宮内タカユキが担当した。彼はメタルヒーローシリーズではレスキューポリスシリーズが始めてであった。
世界観は一応3作品で繋がってはいるものの、はっきりと繋がっているのは本部長である正木俊介が登場するウインスペクターとソルブレインである。エクシードラフトはそもそも本部長が違っており、正木の登場も突拍子もなく、ウインスペクターやソルブレインのキャラが登場しないなど、強い後付け感が否めない。
放映時間が同じである平成ライダー、特に仮面ライダークウガ・仮面ライダーアギトにはメタルヒーローシリーズ、特にレスキューポリスシリーズの要素を引き継いでいると思われる部分が存在する。
レスキューポリスシリーズも仮面ライダークウガ・アギトも警視庁が物語の軸に登場しているが、トライチェイサー2000やビートチェイサー、ガードチェイサーはハンドル部をエンジンキー代わりにするといった設計思想でウインスペクターのウインチェイサーのものとまったく一緒のものとなっている。特にトライチェイサー2000にはデザインも含めて顕著にその傾向がみられる。さらに言えば、仮面ライダーG3シリーズはパワードスーツ的な所でレスキューポリスシリーズの要素が見られる。V1システムの部品がこれまでのメタルヒーローシリーズの寄せ集めであるから仕方ないね。
仮面ライダークウガもアギトもヒーローのお約束を排したリアリティを重視して作られた側面もあるので、似た思想を持つレスキューポリスシリーズの要素を取り入れても不思議ではないかもしれないが、共に警視庁が絡むという事でファンの中には関連性があるのではないかという声もある。ちなみに時系列的にはウインスペクターは1999年の設定であり、仮面ライダークウガは2000年であり、実は1年しか違っていない。
現実の警察においても実はレスキューポリス的な部署が存在する。
警視庁を例にすると機動隊の内部に設置されている機動救助隊であり、1972年と割合に歴史が深い。しかし消防のレスキューと比べると、どちらかと言えば警察業務メインなので救出と言うよりは現場における現場検証や消防活動の補助が主となる事もある。各都道府県において「広域緊急援助隊」と言う部隊が存在しているが、阪神・淡路大震災がきっかけとなり設立された割合に新しい部隊である。
このように警察内でもレスキュー部隊は存在していており、現に福知山線事故などでも彼らは活動をしたが、警察活動の範疇である以上、限界があったのも事実である。そんな中で記憶に新しい東日本大震災。この中で救助活動は人海戦術を使ったもので、困難を極めた。この経験をもとに2012年9月、警視庁で特殊救助隊「SRT」と言われる部隊が設立された。これは警察による本格的な救助専門の部隊でヘリコプターや重機を使用した、通常の警察力では対処不能な事態において彼らが出動する。
現実世界においては当然ではあるがパワードスーツや特殊マシーンが登場するわけではないが、警察活動と同時に人の命を救うという点においては何ら変わるものではない。
VHS時代は特捜エクシードラフトこそ全話ビデオ化されていたが、ウインスペクターは全話リリースではなく、ソルブレインに至っては総集編扱いで完全な形での映像化がされていなかった。2010年にDVD化され、全話が収録されている。
掲示板
17 ななしのよっしん
2019/06/26(水) 22:07:46 ID: nQDmP9f//5
警察でレスキューという名前がついてるのって救助隊以外に千葉県警のARTや広島県警のHRTってのがあって、サブマシンガンに自動拳銃、そしてインパルス高圧放水銃をもってる。わりとエクシードラフトみたいな装備構成なんだよね。人質を救出して、火を使った脅しにも初期消火やライターの鎮火もできるようにって。
18 ななしのよっしん
2019/10/01(火) 22:46:56 ID: sehgH9jYn6
ニューヨーク市警にはESUっていうSWATとレスキューの両方をやる部隊があるね
19 ななしのよっしん
2019/10/23(水) 12:14:07 ID: 9xNEdHAXfi
発案の理由そんなんやったんか!
ある意味マンネリ打破にはなったのか
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最終更新:2023/12/08(金) 13:00
最終更新:2023/12/08(金) 13:00
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