レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)とは、
1968年から1980年まで活動したイギリスの古典的ロックグループである。
略称は『ZEP』または『ZEPP』(ゼップ)、『LED ZEP』(レッド・ゼップ)と呼ばれる。
音楽業界の最盛期であった1970年代を代表する大物ロックバンドである。
ハードロックやヘヴィメタルの祖として語られることが多々あるが、ツェッペリンが得意とする楽曲はハードなものに留まらず、ブルースからフォーク、トラッド、ファンク、レゲエ、ソウル、カントリー、ロカビリー、インドや中近東系の音楽に影響を受けた楽曲など幅広く、多様な音楽性を内包したバンドであった。
後進のミュージシャンたちがよくリスペクトするバンドだと知られており、フォロワーの数は著しく多く、同時代のロック、ハードロック、ヘヴィメタルへの影響は無論、後世の音楽にジャンルを超越した多大な影響を与え続けている。
レッド・ツェッペリンには、NYパンクの先駆者ラモーンズのジョニー・ラモーンが最も影響を受けたという「コミュニケーション・ブレイク・ダウン」、「幻惑されて」、初期のバンドの象徴曲であった「胸いっぱいの愛を」、マイティ・ソーなどの映画のテーマ曲や、プロレスラーのブルーザー・ブロディの入場曲だった「移民の歌」、モダンロックブルースの名曲「貴女を愛し続けて」、ロックの聖歌「天国への階段」、1950年代風のリズム・アンド・ブルースを思わせる「ロックンロール」、淫らな愛欲を歌った「ブラック・ドック」、壮大で疾走感が魅力の「永遠の詩」、メンバーがレッド・ツェッペリンの誇りと呼ぶ「カシミール」、現代型のヘヴィメタルの嚆矢である「アキレス最後の戦い」などの名曲が多数あり、どれが代表曲かというと難しい。そして曲単体で聴くよりは各アルバム単位で通して聴く方が理解が深まり味わいが深いだろう。またスタジオ・アルバムとライヴ版では曲調や受ける印象が激変するのも、このバンドの面白さなので、ぜひ比較して聴いてほしい。
ドキュメント・ビデオ『レッド・ツェッペリン・オン・レコード(Led Zeppelin Up Close & Personal)』に収録されたジョン・ポール・ジョーンズのコメントによれば、命名者はキース・ムーンであったという。最初はジェフ・ベックの為にジミー・ペイジが招集したセッションの中で、飛び出した仮のバンド名であった。そのメンバーはキースの他、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジ、ニッキー・ホプキンス、ジョン・ポール・ジョーンズの5人であった。このセッションでは『ベックス・ボレロ(ジェフ・ベックのボレロ)』が収録され、参加メンバーの好感触を得て永続的なバンドの結成が試みられが、しかし、ボーカリストの参加の目処が一向に立たず、キースもすぐにザ・フーに戻ってしまったため、結局、このプロジェクトのメンバーでのバンドの結成には至らなかった。
バンド名の由来は鉛の飛行船(Lead Zeppelin)だと言われている。上記のキースとその友人のミュージシャンたちが当時に使っていたジョークで、「鉛で出来た飛行船は飛び立てない、つまり、売れない」という皮肉が込められたものだった。ただし、そのジョークを由来にした名を持つこのバンドは商業的に大きな成功を収めている(後述)。 ちなみにキースとザ・フーで同僚だったピート・タウンゼントはビデオ・ドキュメント『ザ・ヒストリー・オブ・ロックンロール』に収録されたインタビューの中でレッド・ツェッペリンに関するコメントを求められ「嫌いだ。俺達より売れやがった」と苦笑まじりに述べている。
ものすごーーーーくよく間違えられるが、「赤い飛行船(Red Zeppelin)」ではないので注意!。
スペルが簡略化された理由は、英語で鉛を意味する「Lead」という単語をアメリカ英語で「リード」と発音されるのを嫌い、「Led」(レッド)にスペルを変更したという。英語圏では「ゼッペリン」という発音が近いがドイツでは「ツェッペリン」と呼ぶように、発音は例えばイエス・キリストの名がイエズス、イエス、イエスースと呼べるように、日本のファンがいちいち気にするようなものでは無いと思われるが…。
尚、日本に紹介されたころのボーナムの表記『ジョン・ボンハム』は完全に誤読であった。
彼らは、アーティストがレコード会社やプロモーターに対し、隷属的な立場であることが当然の時代に、レコード会社に対しては完全なる創作活動の自由を求め、プロモーターに対してはアーティスト主導の興行を求め、自身の要求を貫き通した。
1960年代のシングル優先のビジネススタイルを否定し、圧力に晒されながらも、レコード会社によって意図しないシングルレコードが発売されることを嫌い頑強に抵抗した。バンドの創生期を除きマスメディアによるプロモーションも必要とせず、その終焉に到るまでプレスとは敵対的ともいえるような態度をとり、一定の距離を置いて活動していた。彼らには精力的に行ったライヴ活動によって築き上げた、アンダーグラウンドでの絶大な支持があったからである。
アドリブを重視したレコードでのアレンジに縛られない、奔放な即興演奏が展開され、時には3時間を越える熱演も稀ではない、彼らのライヴの凄まじさは瞬く間に伝説化し、その評判はロックファンの間で口コミによって広まっていった。やがてその人気は、彼らのオリジナルアルバムに対しての爆発的反響とあいまって、好むも好まざるも巻き込んだ、誰もが無視出来ぬ巨大な旋風を音楽業界に巻き起こし、彼らを世界最大のロックグループにまでに押し上げる原動力となった。
彼らの発表したアルバムはその全てが巨大なセールスを記録し、累計売上枚数は、21世紀の今日、約3億枚に達している(こちらを参照)。コンサートの観客動員数についても、一度のUSツアーにつき130万人以上の観客を集める史上空前規模の興行を行い、1973年からはビートルズの打建てた単独アーティストとしての観客動員記録を塗り替え、その解散まで世界記録を更新し続けていた。
なお、ジョン・ボーナムは1980年に死去しており、1985年のライヴエイドでの再結成ではdsを、トニー・トンプソンとフィル・コリンズの二人のドラマーが担当し、1988年のアトランテック・レコード創業40周年記念コンサートと、2007年のアーメット・アーティガン追悼記念コンサートでの再結成では、ボーナムの長男のジェイソン・ボーナムが父の後を引継ぎ、ドラムを担当した。
2018年に結成50周年を迎え、バンドのドキュメンタリー映画が制作され、『Becoming Led Zeppelin』と題し2021年に完成した。プレミアム上映はベネチア国際映画祭で公開。
レッド・ツェッペリンのドキュメンタリー映画が制作中だという。 タイトルは未定なものの、1960年代の音楽シーンをなぞり、ジミー・ペイジ、ロバート・プラント、ジョン・ポール・ジョーンズ、そして故ジョン・ボーナムらによる1968年の運命的なリハーサル、1970年にセカンドアルバム『LED ZEPPELIN II』がザ・ビートルズの『Abbey Road』を抜きトップに踊り出る軌跡などが描かれる予定だそうだ。
監督は2017年の音楽ドキュメンタリー『アメリカン・エピック』のバーナード・マクマホンが務め、レッド・ツェッペリン結成50周年を記念するドキュメンタリーとなる。
2003年に発表され、全世界のロックファンを熱狂させた究極のライヴ映像集。米国だけでも僅か半年間の累計で1000万セット以上を売り上げたライヴビデオの金字塔的作品。
1973年のレッド・ツェッペリンの姿をとらえたセミ・ドキュメンタリー映画と、そのサントラがある。
公式ライヴアルバムの決定版。ロバート・プラントの美しくも耳を劈くハイトーン・ヴォーカルと、ギター奏者としてまさしく全盛期であったジミー・ペイジの凄みさえ感じさせられるギター・プレイ、強烈無比のリズム隊による演奏はまさに絶品。
バンドの初期の英国国営放送BBCでのラジオ用のスタジオセッション音源、公開録音でのライヴ音源をまとめたCD3枚組の作品。2016年に再リマスター化され、未発表曲8曲が追加されて新登場した。コンプリートとあるが、BBCで収録した全ての音源が聴けるというわけではない。彼らのセッションの全貌に興味がある場合は、非公式盤となるがブートレッグが、アンダーグラウンドに多数出回っているので、聴いてみると良いかもしれない。実はニコニコ動画にも、音質は期待できないがこのときのブート音源が多数アップされている。
2007年にメンバーたちが選曲したベスト盤。タイトルの命名はロバート・プラント。2014年に再リマスターされたが、07年のオリジナル盤よりは音圧は抑えられている。07年盤のドラムとギターリフの凄まじい迫力は驚愕物。入門編としてとてもオススメ。
バンドが1969年から1983年までに発表した8枚のオリジナルアルバム。ジミー・ペイジによって再リマスター化され音質が向上。デラックス・エディション/スーパー・デラックス・エディションには未発表音源が追加されている。80年代から90年代初頭に発売されたリマスター前のCDの音はとても悪く、LP盤では曲の冒頭にあったメンバーの会話がカットされるなど、気がきいていないので中古盤を買う場合、非常に注意が必要。94年盤のリマスターは、楽器の左右の位置がLP盤とは異なっていたりするが、CDの音質面では2014年からの再リマスターとの差異は少ないかもしれない。
2007年12月、ロンドンのO2アリーナでの故アーメット・アーティガン追悼記念チャリティーライヴに、メインアクトとしてバンドのメンバーが結集し、一夜限りの再結成ライヴをフルセットで行った。当時、チケット販売サイトには販売開始と同時に、1億アクセス以上が集中してサイトはたちまち落ち、約2万席分のチケットを巡って世界50カ国以上、数千万人が奪い合ったといわれている。チャリティー・オークションに出品された、2万8800円のペアチケットが1千880万円で落札されるなどのプレミアぶりも話題となった。ジョン・ボーナムの代役は息子のジェイソン・ボーナムが務め、見事なドラミングを披露した。各メンバーも健闘し全盛期を思わせるような熱演を繰り広げた。ロバート・プラントの喉の負担を留意し、バンド初期のハイトーン・ヴォーカルが必要なナンバーのキーが、1音から半音下げられる処置がされたが、キーを下げたおかげで、サウンドのヘヴィさが増して迫力が向上するという思わぬ副産物もあった。ライヴから5年後、この模様はライヴ映画化され、日本も含めて全世界で公開された。
掲示板
88 ななしのよっしん
2019/10/27(日) 20:36:32 ID: bWY9lBGdla
929や来日公演はライブインジャパン構想の産物だったんだなぁ
もし出てたらディープパープルのメイドインジャパンの評価に影響出てそう
ペイジのクズな性格に救われたのかなパープルはw
89 ななしのよっしん
2019/11/17(日) 09:07:59 ID: sI5q8SZ5ew
いつの間にかジョンジーの記事できてる ありがたや
90 ななしのよっしん
2020/09/12(土) 12:33:52 ID: 4Zngcw2mbh
一時代を築くレジェンドには唯一無二のベーシスト・ドラマーがいるということを良く思い知らせてくれる代表格
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最終更新:2025/03/22(土) 18:00
最終更新:2025/03/22(土) 18:00
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