レパント 単語

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レパント

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レパントとは

  1. レパント(地理)-ギリシャ都市。ナフパクトスのこと。沿で行われたレパントの戦で知られる。
  2. レパント(軍艦)-イタリアスペイン軍艦近代以降、多数が就役している。
  3. レパント(機動戦士ガンダム)‐機動戦士ガンダムTHE ORIGINに登場する艦

本稿では3について解説する。

概要

機動戦士ガンダム THE ORIGINに登場。マゼラン戦艦サラミス巡洋艦に並んで、初期の連邦宇宙艦隊の基盤を形成していた。

艦種と名称

艦種はミサイルフリゲート艦。フリゲートとは現代では駆逐艦より小・低速の艦を示すが、現状ではほぼ第二次世界大戦期の駆逐艦的な性と運用がなされているため曖昧な分類となっている。しかし、力艦であるマゼランサラミスより小であり、ミサイルを装備していることからも、本来的には護衛艦艇としての運用であった。こうした傾向からフリゲートに分類されたようだ。

名称は西暦年代における都市名または戦名から。連邦では標準的な命名傾向である。

建艦までの経緯

0059年、サイド3の独立に対抗する形で連邦宇宙軍が創設されたが、この段階では警備用の艦艇が存在するのみで大規模艦隊戦へのノウハウは存在していなかった。そのような情勢ではあったが、連邦は有り余るほどの力をもってして建艦競争を優位に進め、0064年には観艦式を挙行。0060年代はまさに連邦宇宙軍と大艦巨砲主義を信奉する戦術たちの黄金期であった。

しかし、0069年にジオン公国サイド3)は初の戦艦である「パプア」を完成させる。「パプア」は大量のミサイルを装備する本格的な宇宙艦艇であり、タカ政策にをきったジオン公国の脅威と共に連邦には若干衝撃をもって迎えられた。

また、同年にはトレノフ・Y・ミノフスキー博士により、ミノフスキー粒子が発見され、0070年にはメガ粒子砲完成機動兵器の推進機関もミノフスキー・イヨネス核反応炉が発展を遂げ、従来の艦艇は一気に陳腐化し、連邦の質的優勢は失われてしまう危険性が生じた。

幸いにも0072年にはトレノフ・Y・ミノフスキー博士連邦亡命し、少なくともメガ粒子砲とミノフスキー・イヨネス核反応炉の技術を得ることが出来た。

同時期にはマゼラン戦艦サラミス巡洋艦工を開始しており、「レパント」もこれに前後していたものと思われる。

性能

全長180m、全高68.39m、全幅77.08m。これは仮想敵であるパプア(全長253m、全幅119.2m、全高75m)よりも相当に小であり、フリゲートとして力艦の護衛が任務であったことがうかがえる。

武装はが単装メガ粒子砲一基。と言うよりは、万が一の護衛程度の装備であったようだ。

兵装は艦種がその名を示すようにミサイルである。艦首に対艦(または対要塞)ミサイル発射管を六基、体上面にVLS(垂直発射ミサイル)の発射設備、側面にはミサイルポッド八基とミサイルランチャー二基、底面にも同ランチャー一基を装備し、まさにハリネズミと言えるほどの充実ぶりであった。ここまでミサイルを装備した艦艇は作中では見受けられず、ミサイル戦艦時代の性がハッキリしないパプアを除けばおそらく最多装備であったと思われる。

対空砲は連装が六基。これはサラミスに準じており、ジオン軍諸艦艇よりも優れていた。ただし、MSには不十分でありのちのルウム戦役では苦戦を強いられることとなる。

推進機関は不明であるが、0070年代以降は熱核エンジンの配備が流であり化学推進剤の時代は終わっていたため、こちらを装備していたと思われる。装備箇所は後方に一基。体に組み込む連邦の伝統的なエンジン配置である。

外見は艦の他にサブブリッジを二つ用意すると言う、マゼランサラミスの形状を踏襲しており、この二艦の縮小と言った観がある。ジオンべてタイトな典的な連邦軍艦艇であった。

実戦と評価

その圧倒的な火力により敵艦を制圧し、接近する戦闘艇は対火器により力艦に到達することなく撃ち落とすことが出来ると期待されていた。しかし、0079年に迎えた一年戦争ブリティッシュ作戦においてジオン軍は大量のミノフスキー粒子を散布。レーダーや誘導弾を封じ込め、さらに小回りの利く人兵器であるMSを導入し、対空砲を巧みに避けて艦艇を次々に血祭りにあげて行った。

続くルウム戦役においては予めこれらの戦法を想定した上で会戦に当たったため、較的善戦することが出来た。しかし、数機にのぼるMSの飽和攻撃の前には焼け石にであり、ついに戦線は崩壊し連邦宇宙軍は70%もの戦力を失って壊滅した。

衝撃を受けた連邦軍はこのルウム戦役を反省してMS開発計画に着手(V作戦)。また、既存の艦艇をMS戦に適応させる改修も進めた(ビンソン計画)。

マゼランサラミスMS戦に対応するポテンシャルが残されていたが、小かつミサイル火力を頼ると言う設計思想であったレパントにそのような発展性はなく、生き残った艦も一年戦争後半以降で立った活躍は見られなくなる。

仮想敵であるパプアは実際には補給艦改造されており、ジオン軍ミサイルの有用性について既に見切っていた。パプアの配備継続自体が連邦ミノフスキー粒子散布対策を怠らせるための壮大なフェイクであったとする説もあり、これによれば建艦自体がまんまとジオンの策略に乗せられた形になったことになる。

その後

ミサイルに頼った艦はパプアとレパントを最期に宇宙世紀では淘汰されて行った。ミサイル自体の配備は継続されたがあくまで補助戦力であり、核ミサイルを除いて戦局を挽回する兵器とはみなされなくなる。大艦巨砲主義に回帰したと言われる戦後連邦も、その徴であるバーミンガムにはミサイルランチャーを二基しか用意しなかったことからもその軽視は明らかである。

また、一年戦争以降は大規模艦隊戦も少なくなり、小で他の力艦を護衛するタイプの艦艇は使い勝手が悪くMS搭載を標準化する潮もあったのか、最終的にフリゲートと言う艦種そのものが消滅した。0120年代以降はMSの小化が進み、小艦の有用性も再確認されたが全長が200m以下の艦艇は少数であり量産艦としては本級が最期であった。

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