レンチキュラー(lenticular)とは、「レンズ状の」を意味する英語の形容詞である。
簡単に言えば、お菓子のおまけや土産物屋にある、見る角度によって絵が変わるやつの仕組みである。
かまぼこ状の細長いレンズの下に、かまぼこの頂点より右側と左側に異なる絵を置く。すると、左側から見れば右側、右側から見れば左側の絵だけが見えるという仕組みである。実際には、かまぼこレンズを並べてシート状にし、絵も細長く分割して並べる。
上記は2種類の絵を見せる場合だが、3種類以上の絵に分割してもよく、工夫次第で様々な効果を得られる。
同様に映像を2方向に分ける仕組みにはパララクスバリア方式がある。映像の前にすだれ状のバリアを設けるもので、ニンテンドー3DSの立体視機能はこちらを用いている。
パララクスバリア方式に比べての利点は、光を遮らないので画面が暗くならないことと、実装が簡単なことである。欠点は、分厚くなってしまうことと、レンズ部分が傷に非常に弱いこと。そのため、コンパクトさや頑丈さが求められるようなものには向かない。
パラパラ漫画を分割してレンチキュラーで並べれば、ぐるっと見渡すとアニメーションになるものが作れる。最も簡単なものは、人形の目をレンチキュラーにして瞬きさせるものだが、もっと細かく分割すれば高度なアニメーションにもなる。
色で分割すれば、見る角度によって色が変わる、一種のホログラフにもなる。レンチキュラーを柔軟なものにすることで虹色も表現でき、子供服の一部にこれを狙ったものがある。
一方を右目用、もう一方を左目用に振り分けることで裸眼立体視を表現できる。土産物などで昔から見られる仕組みだが、2010年代以降はこれを用いた3Dディスプレイも製品化されている。
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最終更新:2024/04/19(金) 07:00
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