ロックマンX4とは、カプコンのアクションゲーム「ロックマンXシリーズ」の第4作目である。
1997年8月1日発売。ハードはプレイステーションとセガサターン。
1998年12月3日にWindowsへの移植版が発売されている。
2014年12月17日にプレイステーション版がPSストアのゲームアーカイブスにて配信されている。
前作:ロックマンX3
次作:ロックマンX5
概要
前作で限定条件下で使用可能になっていたゼロが本作より正式にプレイヤーキャラクターとして参戦。ゲーム開始時にエックスかゼロのどちらかを選択し、以降エンディングまでそのキャラを使い続ける。
ハードがSFCからプレイステーション・セガサターンに移った事で、大幅にグラフィックが美麗化すると共にオープニングを含めた各所のムービーや主題歌の挿入、主要キャラのボイスなど様々な要素が追加されている。(主題歌等については、厳密にはX3のWindows版が最初である)
また、セーブ方式がパスワードからメモリー保存へと変更されたのも大きな変更点である。
これによりパスワード紛失によるやり直しをしなくて良くなった反面、途中経過を保存できるのはセーブ可能な数に限定され、また「本来あり得ない状態から始まる隠しパスワード」と言った要素も無くなった事になる。
Windows版では基本的な面はきっちり移植されているのだが、OP・EDが仲間による歌ではなく、新規のBGMに差し替えられていたり、シグマ戦の一戦目と二戦目の曲順が逆だったりと問題点は存在する。また、必要な処置を施さなければムービーを鑑賞する事ができない例も存在する。
X4のBGMは1~6までをまとめた限定品のサントラに収録。カプコンの通販サイトなどで購入可能である。ちなみにこのサントラには前述の新規のBGMも収録されている。
主題歌
- オープニング
- 仲間由紀恵 『負けない愛がきっとある』
- エンディング
- 仲間由紀恵 『ONE MORE CHANCE』
ストーリー
イレギュラーハンターはレプリロイドによる治安維持組織であるが、警察のような役目を担っているイレギュラーハンターとは別に、災害時の活動などを主にしたレプリロイドによる軍隊「レプリフォース」も存在した。
この2つの組織は互いに協力し合い良好な関係を築いていたが、ある時空中都市「スカイラグーン」がレプリフォースと思われるイレギュラーによって占拠されてしまうという事件が発生。イレギュラーハンターは事態の解決のためにスカイラグーンへ向かうが、スカイラグーンは地上の都市部へと落下してしまい大規模な被害を出してしまう。
スカイラグーン占拠にレプリフォースの最新兵器が使われた事、現場に多数のレプリフォースの姿が見受けられたことから、レプリフォースのイレギュラー化の疑いは濃厚となり、レプリフォース司令官・カーネルに武器を捨てて投降するよう要請。しかしカーネルは軍人の誇りを捨てるより戦いを選ぶとしてこれを拒否した。
イレギュラーハンターはこの事態を重く見てレプリフォース全体をイレギュラーとして認定。レプリフォースの最高司令官であるジェネラルは「レプリロイドだけの国家を作る」と掲げ、クーデターを起こす。
ダブルヒーローシステム
先述の通り、ゲーム開始時に操作キャラクターとしてエックスかゼロのどちらかを選択する事になる。
選択したキャラはその後変更は出来ない。
以下にエックスとゼロの主な特徴を列挙する。
ライフアップアイテムによるライフ上限の拡張、サブタンクの取得などと言った部分は2人とも共通である。
また、上記のような性能の違いだけでなく、どちらを選ぶかによってストーリーが一部異なり、対戦するボスも変わる。
登場人物
- エックス CV:伊藤健太郎
- 「約束だよ、ゼロ……」
- 本作でも引き続き主人公の第17精鋭部隊隊長。
毎度毎度前作で手に入れた武器やらパーツを何処に捨てているのかと言った疑問が呈されていたが、次回作では捨てていなかった事が判明する。
- ゼロ CV:置鮎龍太郎
- 「また、あの夢か……」
- 今作より主人公に格上げされた第0特殊部隊隊長。X2より僅かずつ語られてきた彼の出生の秘密の大部分が今作で明らかになる(ゼロを選択した場合)。
また、今まではエックスと違って敵であるイレギュラーに情けをかけるような事は無い(戦いにおいては)冷徹な性格であったが、終盤でアイリスを手にかけた事で自らの戦いについて疑問を抱くようになる。
- ダブル CV:松本保典
- 「待ってたぜ…お前を斬り裂くこの時をな……」
- エックスのサポート役として配属された新人のハンター。ランクはC級。ドジだが憎めない雑務係としてエックスの行動をサポートしていくが、その真の目的は全く別のところにあった。
その実態は液体金属製の変形レプリロイドであり、本来はまがまがしい姿で非常に好戦的な性格。「ダブル」と言う名前も、二つの姿と二つの性格を併せ持つ事に由来する。C級ハンターとしてのダブルの性格は、エックスに一番信頼されやすい性格として分析され作り上げられたもの。
裏で暗躍し様々な情報操作をする事でレプリフォースと人類・イレギュラーハンターの対立を煽り、独立戦争を起こさせるのに一役買っている。最後の仕上げとして宇宙にてエックスを始末するために本性を表す。
エックスルートにのみ登場。
- カーネル CV:山野井仁
- 「一度本気で戦ってみたかった…」
- レプリフォース陸軍の士官。ゼロとは戦友でもあり、互いに認め合う仲でもある。
スカイラグーン落下現場に居合わせたのは、イレギュラーに彼の妹・アイリスが拉致されていたからである。(そのアイリスは駆けつける直前にゼロに保護されている)
そのためあらぬ疑いをかけられてしまい、闘争心の高さから対抗手段である武器を放棄できず投降を拒否した。
エックスルートでは2回、ゼロルートでは1回戦うことになる。
8ボスを4体倒した時点でカーネルよりエックス/ゼロに呼び出しがかかる。エックスの場合はここで実際にカーネルと戦うが、ゼロの場合は戦うムービーが挿入されるだけで終わる。8ボスを全て倒した後、宇宙港にて再度戦う。こちらはエックス/ゼロ共通。
- アイリス CV:水谷優子
- 「ごめんなさい…ゼロ……」
- カーネルの妹。
カーネルとアイリスは元々1体のレプリロイドのとして開発されたレプリロイドであり、過去存在したという闘争心と平和を愛する心を併せ持つ究極のレプリロイドを目指していたが、相反する2つの感情を制御し切れなかったため、CPUを2つに分割する形で一応の完成に漕ぎ着けた。
イレギュラーハンターでオペレーター研修を受けた経緯がありエックス、ゼロとは面識がある。
- ゼロに好意を持っていたが、イレギュラーハンターに保護された後もその心は兄・カーネルを捨てる事ができず、ゼロに戦わないよう訴え続ける。しかしゼロがカーネルを倒した事で、回収した兄のCPUと融合し宇宙で本来の力を解放してゼロに襲い掛かる。
ゼロルートにのみ登場。
- ジェネラル CV:大友龍三郎
- 「君の実力を見せて貰おう」
- レプリフォース最高司令官。エックス・ゼロの5倍はあろうかという巨体。
かねてよりレプリフォースの独立、および宇宙国家等と言った思想を持っていたわけではなく、あくまでスカイラグーンの事件のイレギュラー認定を受けての事であるが、そう決断する事になった過程にはシグマの暗躍が関係していたようである。
「人類への背信行為ではない」として、レプリロイドの国家は地上ではなく宇宙に建設するとしたが、それを認めさせるために人間とレプリロイドの住む各都市へのテロ行為を行っており、人間やイレギュラーハンターからの見られ方としてはイレギュラーとあまり変わっていないのが現状である。
- 密林のゲリラコマンダー ウェブ・スパイダス CV:二又一成
- 「この攻撃、躱せるか!?」
- クモをモデルとした、元第0特殊部隊所属のイレギュラーハンター。ゼロの元部下でもある。今回の反乱を機にレプリフォースへと寝返り、密林にて巨大ビーム兵器の警備を行っている。
クモの名の通り天井から糸でぶら下がったり画面内に網を張ったりして移動する。子クモメカの放出の他、こちらを追尾して捕縛してくる弾を撃つ。
弱点はツインスラッシャー。本体に当ててもバスターと同じくらいのダメージしか与える事が出来ないが、ぶら下がっている糸に当てると糸を切断する事が出来、スパイダスが地面に落っこちて大ダメージを受ける。糸を出さなくなる後半では出来ないため、純粋に当ててダメージを与えるしかない。
- ネットワークガーディアン サイバー・クジャッカー CV:二又一成
- 「醜い者は滅びておしまい!」
- クジャクをモデルとしたオカマ・・・ではなくレプリロイド。厳密にはネットワーク上にのみ存在するプログラム体。元はウィルスやクラッカーからプログラムを守る防衛システムであったが、シグマに改造され破壊プログラムに変化してしまった。
彼のステージではエックス・ゼロもプログラムとなってネットワークに入り込む。
弱点はソウルボディ、龍炎刃。 弱点を突くと一時的に体を維持出来なくなるのか、「ヒドイわ」と言ってノイズ交じりに一旦消える。弱点を突かない場合、しっかりパターンを組まないとジリ貧になって結構辛いボス。
- 大空の参謀長 ストーム・フクロウル CV:岡和男
- 「ひよっこめが。地面にへばり付いていればいいものを!」
- フクロウをモデルとした、レプリフォース参謀本部所属のレプリロイド。
いわゆる頭の固い軍人であり、レプリフォースが最強であると信じて疑わず、敵対するイレギュラーハンターおよびそれに味方する人類に激しい敵意を抱いている。エックスやゼロに何か恩があったりする訳では無いのに、何故か戦闘開始前にする彼の敬礼は地面を揺らすほど力強い。
弱点はエイミングレーザー・落鳳破。通常攻撃で戦うとしばしば風のバリアを張るなどして時間がかかるボスであるが、ゼロの落鳳破はエネルギー消費技であり、何も考えずに当てていると途中で武器エネルギーが足りなくなる。
- 爆炎の武道家 マグマード・ドラグーン CV:長嶝高士
- 「命懸けで戦ってこそ意味がある」
- ドラゴンをモデルとした、元第17精鋭部隊所属のイレギュラーハンター。
落下直前のスカイラグーンの動力部にエックス/ゼロが辿り着いたとき、出撃命令を受けていない彼が何故かそこにおり、「もう間に合わない、逃げろ」とだけ言って先に姿を消す。後に8ボスとしてエックス/ゼロと戦い敗北した後、スカイラグーンの動力部を破壊し落下させたのは他でもないドラグーン自身であったこと、そのような事をしたのは「エックス/ゼロと本気で戦う事が出来る」というシグマの甘言に惑わされてしまったためだと告白して死ぬ。
弱点はダブルサイクロン。ゼロは雷神撃が比較的効くと言えなくも無いが、モーションの関係から慣れている人は通常攻撃で細かく刻んだほうが速かったりする。
動きやデザインの一部がストリートファイターシリーズの豪鬼をモデルとされており、「波動拳」「昇竜拳」と言った技を使ってくる(ボイス付き)。また、「敗北した後に会話が挟まる初の8ボス」「想像上の動物をモデルにした初のボス」などと色々な逸話のあるキャラクターでもある。
- アクア・デストロイヤー ジェット・スティングレン CV:細井治
- 「さらばだ!海の藻屑と消えるがいい!」
- エイをモデルとした、レプリフォース海軍(レプリシーフォース)所属のレプリロイド。エイがモデルで海軍所属ではあるが、飛行能力を持ち普通に空を飛ぶ。
軍人である事に誇りを持っており、カーネルやジェネラルを強く尊敬している。そのため今回の反乱では率先して都市部のライフラインの破壊に赴き、海へと逃走していたが、エックス/ゼロの追跡を受け海上の基地で迎え撃つ事になる。
弱点はフロストタワー・氷烈斬。当てると凍り付いてしまいパターンに嵌める事が出来るが、真上にも攻撃判定があるエックスの武器は天井付近でハメる事が出来るものの、ゼロの技は基本的に下に向かって斬りつける技であるため、常に空中にいるスティングレンに当てるのは少々面倒。
- 廃墟の小悪魔 スプリット・マシュラーム CV:まるたまり
- 「ヒーローごっこしよう!君は悪者ね」
- キノコをモデルとしたレプリロイドで、生体研究所の管理のために製造されたものだったが、ラボの廃棄と共に彼も処分されていた。しかしレプリフォースの反乱の直前にシグマの手によって復活させられており、エックスやゼロが調査に来たら攻撃するように命じられていた。本人の性格は無邪気な子供そのもので、戦闘を開始する際も自身の趣味のヒーローごっこを始めるだけであるかのような事を言いながら攻撃してくる。
弱点はライトニングウェブ・雷神撃。しばしば無敵になるが弱点武器なら無視してダメージを与えられる他、途中で幻覚により2体に分身するが、これを解除させられるのも弱点武器を当てた時だけである。当てるとまるで昔の漫画のようなエフェクトを出して感電する。
- 鋼の破壊王 スラッシュ・ビストレオ CV:長嶝高士
- 「小僧!ちっとは楽しませてくれんだろうなあ?」
- ライオンをモデルとしたレプリフォース陸軍所属のレプリロイド。
キバトドスと似たような暴れん坊であるが、彼の場合は入隊は自らの意志であり、問題を起こしたから等と言った事は無い。また各種任務の功績が認められ指揮官を任されるまでになっている。レプリフォースが反乱を起こした後は輸送列車の護衛任務に就いている。
弱点はグランドハンター。一度当てると足の爪が折れて取れてしまい、機動力や攻撃力が下がる。
- 極北の暴れん坊 フロスト・キバトドス CV:岡和男
- 「氷のベッドでおねんねしな!」
- セイウチをモデルとした、レプリフォース陸軍所属のレプリロイド。ただし名前はトドから来ている。
暴れん坊と言う言葉が良く似合う性格で、レプリフォースに入隊するきっかけになったのも、暴れていてイレギュラーとして処分されそうになったのをジェネラルに拾われた事による。今回の反乱を暴れる好機としてしか考えておらず、レプリフォースの未来とかそういった思想とは関係なく単に暴力行為を楽しんでいるだけである。
弱点はライジングファイア・龍炎刃。炎に触れると氷の牙などが全て一瞬で溶けてしまい本体も非常に熱いらしい。体を冷やすために、「あっちぃ~うぁ~」等と言いながら冷えた床を滑って突進してくる。
- シグマ CV:麦人
- 「地獄に旅立つ準備は出来たかね?」
- 例によって今回も黒幕として活躍の人。
X2とX3では、序盤では一応「影響が伺える」程度の登場であり本格的に関連が明らかになるのは終盤になってからであるが、今回はエックス編のオープニングデモで普通にジェネラルと接触を行っているため登場は最初から分かっている。
黒幕であるためエックス・ゼロ両方のストーリーで登場するが、今作ではエックスよりもゼロとの因縁が深く明かされ、ゼロルートでは戦闘前にゼロの過去について語りだす。
- ??? CV:青野武
- 「倒せあいつを!わしの敵、わしのライバル、わしの……生き甲斐!」
- ゼロ編のイベントムービーにのみシルエットで登場する人物。
ゼロの夢の中に現れ、彼を自身の最高傑作と呼び「あいつ」を倒せと促す。
その姿はどう見てもあの老人だが……?
特殊武器・パーツ・習得技
パワーアップパーツ
- アームパーツ
- 今作ではアームパーツは「プラズマ」「ストック」の2種類が存在する。
「プラズマ」装着時が黒、「ストック」装着時が白と、カラーリングも異なる。
- どちらか片方しか装着できないが、もう片方のパーツのカプセルがある場所へ行く事でいつでも切り替えが可能。
- プラズマチャージショット
- チャージ上限は変わらないが、フルチャージ時のショットが「プラズマチャージショット」に変わる。
チャージショットがエックス自身よりも大きくなり、威力も向上。
さらに敵に触れるとその場にプラズマの塊を最大3個まで残し、攻撃判定を維持する。このプラズマはボスに対しても僅かながらダメージが通るが、8大ボス以上の強敵は攻撃ヒット時に一定の無敵時間が発生するため、ダメージは最大でも2ヒットまでとなる。
上述の性能から、攻撃ヒットによる無敵時間が発生しない中ボス以下のザコ敵に対しては無類の強さを発揮する。
- アルティメットアーマーの裏技を使った場合は、アームパーツがこれに固定される。
- ストックチャージショット
- チャージショットを最大で4発ストックする(溜める)事が出来るようになり、ストックの数はライフゲージの下に表示される。
チャージショット1発当たりの威力はパーツ未装着時の半分強であるが、パーツ未装着時のチャージ1回分の時間でストック2発分をチャージ出来るため、単位時間当たりの総合的な威力は高くなる。
操作も従来のチャージショットとはやや異なり、攻撃ボタン長押しでチャージした後にもう一度攻撃ボタンを押すことで初めて1発目のショットを撃つことが出来る仕様になる。僅かな違いではあるが、ロックマンXシリーズに慣れていればいるほど最初は戸惑うかもしれない。
癖がなく単純に強力かつ派手なプラズマチャージショットと比べると、どうにも地味な性能に見えるが、使いこなせばボス戦ではプラズマチャージショットよりも優秀な武器である。
- アルティメットアーマーの裏技を使った場合は使用不可能。
- ボディパーツ
- X2の時のように、ダメージを受けるたびにそのエネルギーを蓄積する。満タンの時にすべて放出することで、横方向に突進して攻撃する「ノヴァ・ストライク」が使用可能になる。
ただしこのノヴァ・ストライクは完全無敵ではないため、一部の敵に対しては突っ込むとこちらが逆にダメージを受けてしまう。
- フットパーツ
- 従来のようにエアダッシュが出来るようになる(X3の上方向へのエアダッシュは廃止)他、その場でホバリングする機能が追加される。
ホバリングは空中で静止するだけでなくある程度左右に移動出来るが、移動するとその分ホバリングの残り時間が減る。
- ヘッドパーツ
- 特殊武器の通常ショットの消費エネルギーが一律0になる。(チャージして撃つと通常通り消費する)
特殊武器
- ライトニングウェブ
- 前方に電撃の塊を射出し、一定距離進むと横向きにクモの巣を展開する。
単発ヒットの上連射もきかず、クモの巣が消えるまで次が撃てないが、特定の敵を一撃で倒せる特性がある(攻略上有利ってほどでもないが)。
また、展開されたクモの巣は一度だけ壁蹴りに使うことが出来る。擬似的な二段ジャンプを可能とする移動補助用の武器で、特に隠しアイテムの入手に大きく貢献してくれる。
チャージすると広範囲にクモの巣を展開するが、なんと攻撃判定を持つのは展開しきった後に敵キャラ1体につき1度のみであり、1度当たるとその後は次が撃てるようになるまで逃げ回るかさっさと武器を変えてしまうかしなければならない。しかも通常版と違い壁蹴りにも使えず、無駄撃ち同然の死に技に等しい誰得な武器である。
- エイミングレーザー
- この武器を選択している間はエックスの前方に、十字キーの上下によって半円形に動かせるレーザーサイトが出る。このレーザーサイトで敵を捕捉する事によりロックオン状態になり、ショットボタンを押すとロックオンされている敵にレーザーを照射する。ロックオンしていないと攻撃自体が出来ないが、ロックオンしていれば敵が何処にいても必ず当たる。最大3体まで同時ロックオン可能。
チャージするとレーザーが出っ放しの状態になり、レーザーサイトを動かすようにレーザーを上下に動かせる。ただしこのレーザーは出っ放しの癖に根元に攻撃判定が無いため注意。
- ダブルサイクロン
- エックスの両側に真空エネルギーの塊を射出する。真空エネルギーは逆放物線を描くように上昇して行くため対空攻撃として役に立つ。
チャージするとエックスの左右に貫通性能を持った竜巻を繰り出す。X1のストームトルネードのような技である。(チャージ版であるこの技が通常ショットとして使えていたX1のストームトルネードが以下にチートであったか・・・)
- ライジングファイア
- 真上に向けて炎を噴射する。一部の地形を破壊する事が出来る。
空中で出すと炎を撃ち出すモーション中はその場に静止するため、連続して撃つと滞空時間を延ばせる。通常は撃った炎が消えるまで次が撃てないので時間稼ぎにもならないが、画面外だと際限なく連射出来るためいつまでも滞空していられる。(ヘッドパーツが無いとあっという間にエネルギーが尽きる上に、やってもそこまで有用な訳では無いが)
チャージすると昇龍拳よろしく斜め上に向かってアッパーを繰り出しつつ飛び上がる。一応無敵。頂点に達すると炎を上に向けて飛ばし、エックスは落下する。
- グランドハンター
- 小型のエイ型メカを射出する。小型メカはやや下向きの横方向に向かって飛んで行き、着地するとその後は壁などの段差にぶつかるまでは地形に沿って進んで行く。空中を飛んでいる間に十字キーの下を押すと、メカの軌道が真下に折れて即座に着地する。連射は効くがその性質上空中の敵に対する攻撃としては扱いづらいが、エックスバスター等でカバー出来ない足元を狙い打つには最適。
チャージするとエイ型のメカではなくエネルギー弾を射出する。こちらは真横に飛んで行き、地形に沿って動く事も無い。ただし飛行中に十字キーの上か下を押すと上下に5つずつのエネルギー小弾を撒き散らした後に消える。
- ソウルボディ
- エックスの前方一定距離にエネルギー体の分身を出現する。この分身は独立して何かをする訳では無いが、それ自体が攻撃判定を持っており相手にぶつける事で攻撃出来る。一部の敵キャラはこの武器でしか破壊できない。
チャージすると「エックスバスターの通常ショットのみ使用可、パーツ未装着状態」と言うエックスの分身を出現させ操作する事が出来る。この分身は画面をスクロールさせられないので本体を置いて先に進む事ができないが、針などの上に落ちても死なない(穴に落ちると行方不明になって消える)。発動中は分身自体もエックスの本体も無敵であるため、効果が終了するまでは安全に活動出来る。
- ツインスラッシャー
- 斜め上と斜め下に向かって衝撃波を射出する。斜めと言ってもほぼ真横であり微妙に上下にずれているだけであるが、遠距離になるほど2発の間が広がっていき隙間が出来る。1発の威力は低いが連射が効くため雑魚掃除に有効。
チャージすると大きめの衝撃波を4つ同時に打ち出す事ができ、隙間は一応あるがかなり狭く気にしなくていいレベル 。前方をほぼカバーする範囲を持つ。一部の地形を壊す事が出来る。
- フロストタワー
- トゲトゲの氷の塊をその場に出す。地上で出した場合はその場に、空中で出した場合は真下に落下してからその場に一定時間設置される。氷の塊はエックスより若干大きい程度であり、出した瞬間は短い射程ながらも全方向への攻撃になり、設置した後は消えるまで攻撃判定を持ち続けるため、敵や敵の弾に対する遮蔽物として活用出来る。
チャージすると巨大な氷柱を上空に出現させ落下させる。1個→2個→3個→4個→と合計で10個降らせ、実質的な画面全体攻撃。
習得技
- 雷神撃
- 電撃を纏ったセイバーを正面に突き出す。かなりリーチが長く、持続が長いために多段HITして大ダメージを与えやすいが、生で出すと出が非常に遅い。通常攻撃からキャンセルで出すとかなり出が早くなる。
- 落鳳破
- 地面に拳を叩き付け、180度の方向にエネルギー弾を撒き散らす技。ゼロの技の中で唯一のエネルギー消費技。
満タンの状態から最大で4発しか撃てない燃費の悪さだが、武器エネルギー・ライフエネルギーどちらを取ってもエネルギーが溜まる上、エックスのノヴァ・ストライクと同様ダメージを受ける事でもエネルギーが溜まるため、意外とエネルギーはすぐ回復する。
- 天空覇
- 技ではないが、ゼットセイバーがパワーアップされる。
刃の色が緑から紫に変わる他、一部の敵弾を切り払って破壊する事が出来るようになる。
- 龍炎刃
- その場から上に向かって、炎を纏ったセイバーで斬り上げる。
無敵時間は無いが高いところまで届き、一部の地形を破壊できる。また技の種類がエックスよりも少ないゼロはこの技が弱点に設定されているボスがやけに多い。
- 飛燕脚
- エックスのエアダッシュと同じもの。
- 空円舞・空円斬
- それぞれ別の技であるが、同じボスから手に入れるため並べて記述する。
空円舞はいわゆる2段ジャンプで、空中でジャンプボタンを押す事でもう一度ジャンプ出来る。
空円斬は今までは横薙ぎだった空中での通常攻撃が、ゼロが1回転する事で回転して斬りつける技に変わる。モーションが変わり、ある事をするとかなりの多段HITをさせる事が出来、またこの回転斬りでのみ破壊できる敵キャラクターも存在するなど攻撃力も変化している(マシュラームなどは通常のジャンプ斬りの方がダメージが大きい)。
- 疾風牙
- ダッシュ中に出せる専用攻撃。が、他の技でキャンセル出来るわけではない上に、ダッシュ中はいつでも急停止して通常攻撃を出せるため、あまり利用する場面が無い。
一部の地形を破壊出来るが、それによっていける場所はゼロには用が無い場所だけであるため、これまた意味が無い。
- 氷烈斬
- 空中でのみ出せる技。
その場から真下に向かって落下し、大きな氷の槍となったセイバーで刺し貫く。
2段ジャンプやエアダッシュで落下中でもキャンセル出来る。
小技
- 超滅多斬
ゼロの通常攻撃はボタンの連続入力により3段目まで派生するが、派生がある関係で、1~2段目はボスに当てても「攻撃を食らったときの無敵時間」が発生しない。
3段目を出さずに1・2段目を連続で出そうとすると非常にテンポが悪くなってしまうため、普通はボスに無敵時間が発生してしまうのを承知で3段目まで出し切るが、あるやり方によって高速で1・2段目だけを連打する事が出来る。
そのやり方とは特に難しい操作は必要なく、A(攻撃ボタン)、D(ダッシュボタン)を交互に連打するだけでいい。通常攻撃1・2段目は地上ダッシュでキャンセル出来、そして地上ダッシュは出始めからすぐに通常攻撃でキャンセル出来るという仕組み。
A・D・A・D・A・Dと連打すれば高速で1段目だけを連発し、A・A・D・A・A・D・A・A・Dと連打すれば1・2段目を連打しまくる。そしてボスは無敵時間に守られる事なくあっという間に死ぬ。
↑スティングレン戦に注目。
この動画の滅多斬りはTAS特有の超高速入力なので人力での再現は無理なほどの速度だが、近いことなら手動連打で十分可能。
隠し要素
今回も隠し要素が盛り込まれている。
ただし、「条件を満たした上で終盤の特定のステージへ行きパーツを手に入れる」と言うパターンだった前作までと違い、隠しコマンドを入力するものである。
- エックス・・・アルティメットアーマー
- 開始時のキャラ選択画面でエックスにカーソルを合わせた状態で、「B×2→左×6→L+Rを押しながら決定」(セガサターン版。PSではBではなく×ボタン)と入力して開始すると、エックスの色が若干変わる。この状態でいずれかのパーツカプセルに入ると、本来入手するパーツの代わりにアルティメットアーマーが手に入る。
アルティメットアーマーを装備すると、本来の4つのパーツ全ての性能(アームパーツはプラズマチャージショットで固定)に加え、強化ノヴァ・ストライク(完全無敵になり、使用回数無制限)が使えるようになる。
- ゼロ・・・ブラックゼロ
- 開始時のキャラ選択画面でゼロにカーソルを合わせた状態で、「Rを押しながら右×6→Bを押しながら決定」(セガサターン版。PSではBではなく×、RではなくR1)と入力して開始すると、ゼロのカラーリングが赤を基調としたものではなく黒を基調としたものに変わる。
エックスと違ってこちらは性能には一切変化は無い。見た目だけ。
コミックボンボン漫画版
X1~X3までと同様に、コミックボンボンにて岩本佳浩氏による漫画が連載されていた。
今までで最大のボリュームを持って構想され、プロローグだけで2話使うほどの気合の入れようであったが、唐突な打ち切りと言う結末を迎えてしまう。
これはこの作品の人気が低かったのではなく(むしろゲーム自体の人気と氏の独自の世界観の相乗効果で熱烈なファンを獲得するほどの人気作であった)、編集長が変わったことによってボンボン自体が大幅な路線変更を始めた時期であり、多数の人気作が打ち切りになっていた。
当時交代した新編集長は「誌の方針に合わないマニアックな作品を排除した」と言うような説明をしていたが、これによって打ち切られた漫画は「王ドロボウJING」「おきらく忍伝ハンゾー」等に加えて本作品と、どちらかと言うとボンボンの看板を張っていた作品ばかりであった(王ドロボウJINGのみ他誌への移籍によって連載を継続したが、他は全て打ち切り)。
「低年齢層向けのボンボンには合わない」と言うのはある意味間違いでは無いが、それもクオリティが高すぎるが故の合わなさである。こうして看板作品を他所へ追いやったボンボンがその後どうなったかは知っての通りである。
かくして打ち切りが決定された本作品は、その時点で全体の6割を消化していたとは言え、ゲーム内の進行度で言えば8ボスを2体倒しただけであった。にも関わらず残り2話で終わらせろと言う、どこかのソードマスターのような無茶なスケジュールを押し付けられた結果、「エックスが暴走して気が付いたら8ボスが3体死体になって転がっていた」「キバトドスステージに何故かダブルがいたがその後登場せず」等と言ったよく分からない展開を含む事となり、岩本氏も(明言はしてないものの)満足でない終わり方だったと後に述べている。
関連動画
X4を題材にしたMAD
関連項目