ローマ数字

ローマ数字(Roman Numeral)とは、数字の一種。

概要

1, 2, 3... を「アラビア数字」というのに対し、I, II, III... という表記を「ローマ数字」と呼ぶ。

これらの数字は、古代ローマ時代に確立し、アラビア数字が普及するまで使われていた。現在でも、主に序数を表す場合や、その他特別な場面で使われる。

例えば、「エリザベス2世」は英語では「Queen Elizabeth II^[1]」と表記する。また、シリーズナンバリングや本の巻数などもローマ数字で表される場合が多い。かつては年号表記もローマ数字を使用していた。

ローマ数字はエジプト数字などと同じく、原則として数のまとまりを1つの記号で表すため直感的だが、例えば「1964」を「MXCLXIV」と表すなど、大きい数字になると見づらくなる。また、「0」を表す数字がないため、計算などが非常にしづらい。

そのため、インドで発見され、中東世界を通じてアラビア数字が入ってくると徐々に置き換わっていった。

種類

ローマ数字	アラビア数字
I	1
V	5
X	10
L	50
C	100
D	500
M ↀ	1000
ↁ	5000
ↂ	10000
ↇ	50000
ↈ	100000

後半以降に出てくる「D」を重ねたような記号は歴史的表記であり、現代では1000は「M」で表し、5000以降を表す記号は使わないことが多い(すなわち、4000も表せないので、通常は3999までしか表せないことになる)。

なお、これらの記号は、CとↃを組み合わせて表すこともある。例えば1000は「CIↃ」、5000は「IↃↃ」、10000は「CCIↃↃ」…などである。

書き方

Iを「1」、Vを「5」、Xを「10」とし、大きい順にそれぞれ該当する数分表記する。

例えば、38はXXXVIIIと書く。

4はIV、9はIXと、1に相当する数字を左に書くことで、「右の数より1少ない」を表す。これは桁が大きくなっても同じなので、40はXL、90はXC、400はCD、900はCM…などと書く。

ただし、例外的に時計の文字盤だけは、4をIIIIと書く。この由来については諸説ある。

Unicodeでの扱い

ⅠからⅫまでのローマ数字と、Ⅼ・Ⅽ・Ⅾ・Ⅿ、Ⅽと組み合わせる用のↃが用意されている。
時計の文字盤のみに使われる「IIII」は収録されていない。

それぞれ小文字のフォントも存在する。

ニコニコ大百科での扱い

正規化について

→正規化

ニコニコ大百科では、ローマ数字は数字ではなく、該当する英字に正規化される。

例えば、「ドラゴンクエストⅥ」は、「ドラゴンクエストVI」(ブイ・アイ)とみなされ、どちらで表記した場合もページ番号385267に自動リンクされる。逆にいうと、「ドラゴンクエスト6」と書いても自動リンクされないため、アラビア数字で表す場合はリダイレクト記事を別に作成しなければならない。

イニングレントゲン現象について

→イニングレントゲン現象

2024年8月より前のニコニコ大百科では、いわゆる「イニングレントゲン現象」により自動リンクがおかしくなる場合があった。

例えば、「ストリートファイターⅥ」という記事があるため、「ストリートファイターⅦ」と書くと、「ストリートファイターVII」と見なされて「ストリートファイターVI」への自動リンクが貼られてしまうのである。現在では「ストリートファイター」の部分が当該記事にリンクされ、「Ⅶ」の部分にリンクは貼られない。

ただし、2024年11月10日時点では、イニングレントゲンが出なくなった代わりに自動リンクが後ろにずれるバグが見つかっており、ローマ数字が絡むリンクではこれが出やすい。

ローマ数字で表すか、英字で表すか

例えば「9」をローマ数字の「Ⅸ」で表すか、英字の「IX」(アイ・エックス)で表すかは、記事制作者によって分かれる。特に顕著なのが競馬の格付けを表す「GＩ・ＧⅡ・ＧⅢ」で、アラビア数字かローマ数字かの使い分けは概ね統一されているのに対し^[2]、ローマ数字で表す場合にローマ数字を使うか英字を使うかが記事ごとにバラバラである。

ローマ数字で表す場合、例えば「GⅠ」は「ジーアイ」ではなく「ジーワン」であることがわかりやすい。一方、ローマ数字は多くの環境で全角フォントになるため、「G」が半角フォントの場合ちぐはぐになりがちである。また、XIII(13)以上のフォントは用意されていない。

英字で表す場合、フォントのちぐはぐさはなくなるが、ローマ数字なのかアルファベットなのかが一見して区別しづらい。

曖昧さ回避記事の作成について

例えば、「Ⅶ」の記事は、ローマ数字の「7」を表すことと、「VII」(ブイ・アイ・アイ)の両方を表す曖昧さ回避記事になっている。このように、ローマ数字と同じ表記の英字記事は、可能な限り曖昧さ回避の項目を追加し、該当するアラビア数字記事へのリンクを貼るようにしたい。

例えば、「XIV」という記事を作った場合、このようにする。

XIVとは、頭字語およびローマ数字である。

1. XIV(エックス・アイ・ブイ) - 頭字語
   1. エクシブ - 株式会社トラストリゾートが経営するリゾートホテル。
2. ローマ数字の14。→14

ローマ数字と同表記の記事作成状況

赤字は、ローマ数字についての言及を含む記事。ローマ数字以外の言及については個別に解説。

数字	ページ番号	ローマ数字以外への言及
I	73343	英字の「アイ」
II	4510987	「Wii」の「ii」の部分 人生ゲームのコマ
III	5121958
IV
V
VI
VII

関連動画

関連静画

関連リンク

• ローマ数字に関するリンクを紹介してください。（特にない場合はこの部分を削除してください）

関連項目

• 数字
• 番号
• 古代ローマ

脚注

1. *the Second と発音する。
2. *「G」を「グレード」と読む国ではローマ数字、「グループ」と読む国ではアラビア数字で表す。