ワイルドカード(MotoGP)とは、MotoGPにおける特別枠を利用した出走のことである。
ワイルドカード参戦というのは、チームが持つ出場枠から出場せず、特別枠でレースに参加することをいう。
ワイルドカード参戦の反対語はレギュラー参戦で、チームが持つ出場枠から継続的に参戦することをいう。
2人のライダーを走らせているチームがMoto3クラスにあるとする。そのチームがFIMジュニアGP(スペインなどで行われる若手向け選手権 旧称はCEV)にも参戦していて若手ライダーAが目覚ましい活躍をしているとする。ある大会においてその若手ライダーAを3人目ライダーとして参戦させる場合、ワイルドカード参戦をさせることになる。
2人のライダーを走らせているワークスチームがMotoGPクラスにあるとする。そのチームを運営するメーカーが「自前のサーキットで開発を続けている開発ライダーBをレースに出場させたい」と思ったとする。ある大会においてその開発ライダーBを3人目ライダーとして参戦させる場合、ワイルドカード参戦をさせることになる。
すべてのクラスにおいて、大会におけるワイルドカード参戦は2名までである。つまり「Moto3クラスに2名、Moto2クラスに2名、MotoGPクラスに2名、合計6名のライダーがワイルドカード参戦する」というのが最大限である。
ワイルドカード参戦の申し込みが殺到した場合、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)とドルナで構成されるグランプリ委員会の裁定によって、参加ライダーを絞り込む。
ワイルドカード参戦をするには、お金をIRTA(国際ロードレーシングチーム協会)に支払うことがある。
Moto3クラスでワイルドカード参戦するには3,000ユーロをIRTAに支払う必要があり、Moto2クラスでワイルドカード参戦するには13,000ユーロをIRTAに支払う必要がある。一方でMotoGPクラスでワイルドカード参戦するときはIRTAにお金を支払わなくて良い。
「Moto2クラスでワイルドカード参戦されてもらっては困る」「Moto3クラスでもワイルドカード参戦してもらいたくないが、若者に経験を積ませるために多少は認めてやろう」「MotoGPクラスはメーカーのテストライダーがワイルドカード参戦することもあるだろうし、出場者数が増えて華やかになるだろうから、ワイルドカード参戦を奨励しよう」といった思惑が透けて見える。
Moto3クラスにおいて、あるライダーがワイルドカード参戦できるのは生涯に3回までである。またMoto2クラスにおいても、あるライダーがワイルドカード参戦できるのは生涯に3回までである。
一方で、MotoGPクラスにおいて、ワイルドカード参戦の回数制限が存在しない。あるライダーはMotoGPクラスに何度でもワイルドカード参戦することができる。
2019年以前は、チームまるごとのワイルドカード参戦が可能だった。全日本選手権に参戦しているCレーシングのD選手が日本GPにチームごとワイルドカード参戦することが可能だった。
2020年はコロナ禍のせいでパドックの人数を減らす必要が発生し、すべてのクラスでワイルドカード参戦が禁止された(記事)。
2021年以降は「チームまるごとのワイルドカード参戦が可能」という制度が無くなってしまった。2021年は、Moto2クラスとMoto3クラスに限り、選手権に継続参戦する既存のチームからのワイルドカード参戦だけが許可されるようになった(記事)。2022年からは、全てのクラスにおいて、選手権に継続参戦する既存のチームからのワイルドカード参戦だけが許可されるようになった。
ここまで、2022FIM世界選手権グランプリ(motogp)規則日本語訳の11ページ、16~18ページを参考に記述した。
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最終更新:2025/02/16(日) 21:00
最終更新:2025/02/16(日) 20:00
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