ワルキューレ
ワルキューレ(Fate)とは、TYPE-MOONのスマートフォン用RPG「Fate/Grand Order」に登場するサーヴァントである。サーヴァントについてはサーヴァント(聖杯戦争)の記事を参照。
CV:田中美海(オルトリンデ)・小松未可子(ヒルド)・雨宮天(スルーズ)
イラスト:武内崇 設定:桜井光
2018年7月18日、メインストーリー第2部第2章「無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング」配信と同時に実装された☆4のランサー(槍兵)。北欧神話における最高神オーディンによって作られた数多の戦乙女のうちの三騎。オーロラ鋼で造られた鎧、如何なる攻撃でも傷つかない神鉄製盾、偽のグングニル、オーディンから与えられた原初のルーンを携えし半神である。性能に関しては試作機のブリュンヒルデ(fate)より下げられているが、装備品は一級。特に戦乙女の象徴たる神鉄製の盾は決してヒビ割れる事は無く、ナポレオン(fate)の砲撃を防ぎ切る程の防御力を持つ。自慢の砲撃を防がれた彼は「威力はともかく装備が随分とまた破格と来る!」「神代の装備か?大神由来は勘弁だぜ!」と苦笑した。飛行能力を有しているため大空を自由に飛び回れる他、他のワルキューレと即座に情報及び記憶を共有する連結機能により人間以上の柔軟さを誇る。北欧異聞帯の王スカサハ=スカディ(fate)の兵力たる量産型ワルキューレはオルトリンデ、ヒルド、スルーズの三騎をコピーしたものであり、オーディンの手で作られたオリジナルの三騎は統率個体として量産型を率いる。量産型と区別するため「真なるワルキューレ」と呼称される事も。当然ながら性能は量産型より高く、強大な魔力反応を有する。反乱勢力が存在しない北欧異聞帯において統率個体が出撃する事はまず無いため、普段はオスロフィヨルド北部にあるスカディの居城で待機している。ちなみに量産型のクラスはライダーだが、オリジナルはランサーとなっていて差別化が図られている。失われた北欧魔術の基盤を成し、オーディンが命がけで手に入れた原初のルーンを保有しているため量産機と言えど侮れない実力があるが、ワルキューレは武器で戦う事を誉れとしているため普段は補助用のルーンしか使用しない。唯一エクストラアタックで攻撃用ルーンを使用する姿が見られる。
敵で登場すると非常に強い事で有名。というのも彼女らの宝具は全体攻撃+必中という回避困難なものであり、ヒルドとスルーズが同時に出現する事もあるため、連続で喰らえばパーティー半壊は免れない。更にチャージ増加の効果がある「運命の機織り B」を使用して短いターンで乱発してくるという鬼畜仕様。そのせいか最終局面でスカサハ=スカディやオルトリンデと戦う際は、先にオルトリンデを撃破する事を推奨される。
カルデアに召喚される味方のワルキューレは汎人類史の存在であり、北欧異聞帯の個体とは完全に別人。多数存在するワルキューレの中でオルトリンデ、ヒルド、スルーズの三騎が召喚されたのは異聞帯で結んだ縁、もしくは未来で結ばれる縁に因るもの。このため汎人類史のスカディとは面識があるものの、異聞帯のスカディとは初対面であり、何故スカサハの姿をしているのか理解できない様子だった。このサーヴァントは他には無い特徴を有している。通常、霊基再臨を行うとそのサーヴァントはより強力な形態に変わるのだが、ワルキューレは別個体に変わる。増加した魔力量に適応すべく前の個体を別の個体に存在に上書きする代替召喚となっており、ゲーム中ではオルトリンデ→ヒルド→スルーズの順に変化。つまりワルキューレの名を冠したサーヴァントが三騎いて、霊基再臨するたびに違う人物が登場する訳である。イベントの時は三騎同時に出てくる事もあるが、魔力消費も三騎分になってマスターの負担を増大させてしまうため、普段は一騎ずつしか登場しない。とはいえ三騎とも真名はワルキューレであり、別個体扱いされる事を嫌う。
初登場となった第2部2章「無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング」では、北欧異聞帯の王スカサハ=スカディの部下として登場。量産型ワルキューレの統率個体として彼女の北欧統治の手助けをしている。3000年前、己の運命に反逆した炎の巨人王スルトによって狂ったラグナロクが発生。スルトと相討ちになる形で創造主オーディンを含む神々は滅び去った。劇中では語られていないがワルキューレも大半が壊滅したらしく、辛くも生き残ったオルトリンデ、ヒルド、スルーズの三騎は、同じく唯一生き残った北欧最後の神スカディを新たな主人にして仕えている。
真名は北欧神話において大神オーディンに生み出され、いずれ訪れる最終戦争ラグナロクに備えて神の兵士エインヘリヤルとなる勇士をヴァルハラへと導く遣いたる「ワルキューレ」である。光の翼で空を飛び、オーディンから授けられた神鉄製の盾と劣化版グングニルの槍を武器に戦う。本来なら天馬に乗って空を駆けていたが、サーヴァントになってからは出来なくなってしまったという。
各ワルキューレと記憶を共有、遠隔でのコミュニケーションが可能な一種の「ロボット」であり、感情を感じさせずに命令に従う様はまさに機械のようである。群体と見せかけて、一つの巨大な個のような存在。異聞帯の個体は特に顕著で、命令入力されない限り自発的に動く事は無く、スルトは「人形」と揶揄して忌み嫌っている。一方でカルデアに召喚された汎人類史のワルキューレは自発的に行動し、趣味に没頭し、感情豊かになるなど人間らしさが強くなっている。
サーヴァントとしての名義もこれであるが、それとは別に個体差が各自に存在する。好き嫌いといったものは任務に必要がなく、勇士の魂とブリュンヒルデをはじめとする先達のワルキューレ達を重要視するのみだと口をそろえて言うが、長姉ブリュンヒルデが恋に目覚め人間へと堕ちるきっかけとなったシグルドについては憎悪の感情を示す。この事がきっかけでワルキューレの数は減少の一途を辿ったらしく、全ワルキューレから憎まれるのもむべなるかな。全員が本質的には同じ存在であると彼女達は語り、それぞれが別個体であるという扱いを拒むが、各々に性格傾向の違いがあり、最終的には長姉のように独立する可能性を伺えるほど分化が進んでいる。
個体差はFGO本編内でも反映されており、契約したプレイアブルサーヴァントになった場合、名義はそのまま「霊基再臨に応じ、その大きさに合った魔力容量の個体へと置換される」こととなるため、キャラグラフィックに応じた3つのボイスが採用されている。一粒で三度美味しい。もちろん、キャラグラフィック(個体)はプロフィールでいつでも戻せるのでご安心を。数多くいるワルキューレからオルトリンデ、ヒルド、スルーズの三騎が召喚されたのは、マスターとの縁が結ばれた、もしくは未来に結ぶ事になっているから。
聖杯への願いは「資格ある勇士をヴァルハラへ導く」こと。英霊としての定義故かサーヴァントとして召喚された後もヴァルハラへ導くにふさわしい勇士を見つけると半自動的に勧誘活動を行ってしまう。絆Lv5に必要なポイントは5万で、Lv10に必要なポイントは155万。ギルガメッシュ(fate)やオジマンディアス(fate)等が所属する要求数が非常に多いグループに含まれている。マスターを勇士に相応しいかどうか見定めていると思われ、実際Lv5まで上げるとマスターが死した後にヴァルハラへ連れていく事を決意する。
最近恋愛ゲームや小説に興味を示しているようで、イベントで恋愛ゲームを買い漁る描写がある。幕間ではマスターに恋慕している事が示唆され、バレンタインではマスターと最も敬慕するブリュンヒルデが同格だと判明するなど、順調に色恋に飲まれて行っている。ブリュンヒルデの後を追う日も近い…?
2019年12月11日に実装。幕間の題名はドイツ語であり、直訳すると「ワルキューレたち」となる。
オルトリンデ、ヒルド、スルーズの三騎はマスターの魔力の負担にならないよう戦闘時は一騎のみ顕現するよう意識していた。しかし平時となると三騎同時顕現をしてしまう。一応技術顧問のダ・ヴィンチ(fate)からは「大丈夫」と太鼓判を押してもらっているが、何故三騎で行動したがるのか、当の本人たちも理解できずにいた。そこで自分たちよりも詳しい知識を持っているであろうブリュンヒルデに尋ねてみたところ、「愛」の存在を教えられ、ワルキューレたちは顔を真っ赤にして困惑してしまった。
どうしても興味を抑えられなかったワルキューレたちは探求する目的で、巴御前とともに恋愛シミュレーションゲームに傾倒する。戦乙女らしく恋愛を戦術に置き換えて理解しようとしていたが、あまりにも熱が入りすぎて睡眠が必要ないとはいえ、夜通しでプレイし続けてしまう。その様子を見て心配に思った巴御前は、マスターに報告。通りすがった時に話を聞いたシグルドが協力してくれる事に。
戦闘用シミュレーターで再現した北欧異聞帯をゆくマスターとスルーズ。理由も分からず連れ出されたスルーズは非効率的な訓練に疑問を浮かべるばかりであった。そこへシグルドの体に入り込んだスルトが出現。呼応するかのように複数の巨人種に包囲され、スルーズは直ちに臨戦態勢に入る。マスターからの支援により無事巨人種を退けたスルーズは心の内を吐露する。自身が戦乙女として壊れていると自覚して迷っていたが、同じように壊れているブリュンヒルデが見せた美しい微笑みを見て、「間違っている」「壊れている」と思いたくなかった。壊れかけた自分を否定したくないという本心が彼女の戦意を奮い立たせ、槍の冴えを維持させた。愛に目覚め壊れたワルキューレが凄惨な最期を辿るとしても、今の状態を続けようとするスルーズは覚悟の証明と言わんばかりに宝具を使用しようとした。
その瞬間、ブリュンヒルデが止めに入った。そしてスルトのものではないシグルドの評価を聞き、スルーズはマスターたちの演技に気付いた。全ては恋愛シミュレーションゲームに傾倒していたワルキューレたちに槍を振るわせて発散させるためだった。ブリュンヒルデの手を煩わせた事に動揺するスルーズだったが、シグルドから「大いに迷え」と「ゲームは1日1時間」の助言を受け、この大仕掛けは終わったのだった。その後、1時間は短すぎるという巴御前の抗議もあり、2時間に増やされたとか。
物語の最後でワルキューレ三騎がマスターに恋慕している事を示唆する描写が挿入されている。ちなみにDieは英語で訳すと「死」を意味し、ワルキューレたちの死(=恋に目覚めて人間に落ちる)を暗喩している。
ナポレオン(fate)の幕間に名前だけ登場。
汎人類史の存在であるワルキューレたちに、北欧異聞帯での思い出を語るべきか悩むスカディ。それを聞いたナポレオンは勘としつつも「ワルキューレはスカディと話したがっている」と言い、スカディの背中を押した。
マイルームにいるマスターのもとへ現れたスルーズ。数分間時間をくれるよう要請し、承諾を得た後に睡眠のルーンを刻んでマスターを眠らせる。
夢の中ではオルトリンデとヒルドが待っていて、三騎から手製の料理と感謝の言葉が贈られた。このような接触になったのは三騎同時顕現はマスターに負担をかける事、またマスターが忙しそうにしていたので短時間で済ませようとしたためである。神鉄を模した皿に魔力で蜂蜜風味に味付けした紫水晶のような菓子が乗せられている。ワルキューレなりの最大限の敬意と敬愛が込められており、これを贈られたマスターはブリュンヒルデと同格の存在であると言える。
いくさおとめサーヴァント
量産型ワルキューレ軍団。量産型は弱いというイメージを払拭するために数の暴力で襲いかかってくるぞ。よく見るとそれぞれに個性があるのだが本人たちは否定している。
エイプリルフールイベントでは、リヨ氏が描き下ろしたワルキューレが登場。数の暴力で襲撃する事を基本戦術としているようで、2022年のエイプリルフールイベントで追加されたドット絵では常に3騎同時に行動している。
フードを被った黒髪のワルキューレ。召喚するとまず最初に出会う事になる三姉妹の末妹である。人間に仕える事に当初は戸惑いを覚えていたが、人理修復のため協力していく。一人称は「私たち」。良くも悪くも大人しく引っ込み事案な性格をしているが、姉妹の中で最もちゃっかりしているため美味しい所を取っていく事もある。精神的に最も未熟であるため一番ワルキューレの本質に近い存在と言える他、髪の色を除いて量産型と容姿が酷似している。イベント『サーヴァント・サマーキャンプ!』ではシグルド憎しのあまり知能が低下し、わんわんと吠えるというワルキューレの奇行を披露。そのせいか二次創作においては小動物のようにマスターに懐く描写がなされる事も。得物のグングニルは両端を鋭くした一筋の細い光のようになっている。
ワルキューレの本能なのか、サーヴァントになった後も勇士の気配を感じると半自動的に勧誘してしまう。これだけは辞めたくても辞められないのだという。三姉妹の中では先述の犬化を含めて一番特異なバグり方をしているされ、独自路線を突っ走っている。
北欧異聞帯では、狂ったラグナロクを生き延びたオリジナルのワルキューレの1騎として登場。初登場は第2節「魔剣強襲(後編)」で、どの姉妹よりも早く(シルエットではあるが)顔を見せた。担当クリプターのオフェリア・ファムルソローネが空想樹の存在を考えるたびに寒そうな表情を浮かべる事に疑問を投げかけた。この時はオルトリンデしか登場していなかったが連結機能を通して、ヒルドとスルーズも会話に参加していた。
その後は長らく出番は無かったが、第10節「まるで、春の日向のような(中編)」より本格的に登場。シトナイからの情報提供を受けたカルデア軍団は、炎の館に封じていたブリュンヒルデを目覚めさせた。尊敬する長姉が汎人類史側に付いた事を受け、スルーズはオルトリンデとヒルドを緊急招集。敵に与する長姉を諫めるべく独断で出撃する。翌朝、量産型ワルキューレ100騎を率いてシャドウ・ボーダーを襲撃。全速力で逃げるボーダーを上空から執拗に追い回す。しかしそこへマスター達とともにブリュンヒルデが帰還し、撤退を命じた事で量産型に動揺が生じる。統率個体に指示を求めたのも束の間、あっと言う間に数騎がブリュンヒルデに砕かれてしまう。更にボーダーは巨人種が投げた氷塊を量産型の群れに当たるよう誘導。かなりの損害が生じたらしく70騎ほどに減じた。量産型では手に負えないと判断し、統率個体の三騎が長姉の前に降り立った。当初は言葉による対話を試みたが、やがて敵対は避けられないと分かると戦闘に突入。本来の性能以上に実力を発揮したが、ブリュンヒルデとの対話によりスルーズとヒルドには人間らしい感情が芽生え、嫉妬の発露ととも魔力の過剰出力を断行。オルトリンデの制止もむなしく2騎は敬愛するブリュンヒルデの槍に貫かれて死亡した。精神的に幼いオルトリンデは姉たちの不可解な行動を最後まで理解出来ず、生き残った量産型を束ねて後退。この戦闘でスルーズやヒルド、量産型100騎のうち半数を失い、北欧の戦力はガタ落ちとなった。生き残った量産型を城内地下格納庫に帰還させた後、オフェリアに事態を報告。姉を失ったショックからか瞳には涙が浮かんでおり、オルトリンデも多かれ少なかれ戦乙女として壊れている事が示唆された。
ついにスカディの居城の眼前まで攻めてきたボーダーを迎撃するべく飛来。ブリュンヒルデから退くよう命じられるも、スルーズとヒルドがそうしたように自分も長姉に槍を向けると覚悟のうちを語った。戦闘機能を拡大するとともに機体性能と出力を過剰に上げ、自ら暴走状態に入ると魔剣グラムの魔力と同調し、シグルドと連携してカルデア軍団と交戦。ここから不幸の連鎖が巻き起こり、戦闘の最中に狂ったラグナロクの元凶となった炎の巨人王スルトが復活。仮初の器だったシグルドの肉体を粉砕したが、咄嗟にオフェリアが魔眼を使用して崩壊が巻き戻り、その隙にオルトリンデが原初のルーンを使って霊核を繋ぎ止めた事で死ぬはずだったシグルドを生きながらえさせた。図らずも憎きシグルドを助ける形となり、その彼から感謝の言葉を投げかけられた。その後、城内にてスカディを交えてスルトの対策会議が行われた。魔眼と繋がったスルトとの縁を強引に断ち切ったオフェリアは瀕死状態となり、オルトリンデは彼女の介抱するために最終決戦には不参加となった。通信を通してオフェリアの「一緒に戦えなくてごめんなさい。私は、ここから、貴方たちの勝利を祈ります」の伝言をマシュに伝え、マシュからの返答をオフェリアに伝えた。
スルトが倒された事で、3000年間北欧を蝕んだ元凶は除去された。残った空想樹の命運を巡ってカルデア軍団とスカディが決定的に対立する中、オルトリンデは自分の意思でスカディの側につく。命令を入力されなければ動かなかった機械人形が、初めて自身の考えで動いた瞬間だった。スカディから空想樹を守るための戦闘準備を命じられ、カルデア軍団に最後の勝負を挑み……敗れ去って姉たちの後を追った。
桃色のセミロングのワルキューレ。1度目から2度目の霊基再臨後は彼女になる。元ネタは雷神トールの娘ヒルドから。一人称は「あたしたち」。好奇心旺盛で、ワルキューレとしてはかなり活発な性格。スルーズともども精神が成熟して人間に近づきつつある。中でも彼女の口調は砕けており、機械的に話すワルキューレから一番かけ離れている。ワルキューレとして壊れているように見えるが、線香花火の輝きの「勇士の魂」と称するなど実は最も正しく機能しているのではないかと推測されている。
北欧異聞帯では姉妹の中では登場が最も遅く、第10節「まるで、春の日向のような(中編)」で登場した。一応、名前だけならオルトリンデの登場時に挙げられている。汎人類史側についたブリュンヒルデを諫めるため氷の城から出撃し、シャドウ・ボーダーを襲撃。その際にブリャンヒルデと交戦する。尊敬しつつも敵対関係になった長姉に複雑な気持ちを抱いており、魔力の過剰出力を行って突撃。全力で挑みかかったが、最期は自ら彼女の槍に刺し貫かれるようにして死亡。他の姉妹とは違って初出撃で死亡したため、最も出番が少なかった。
汎人類史の個体も、前述したブリュンヒルデの失陥を含む一連のできごとについて一歩引いた意見を持っていることが窺い知れる。得物のグングニルは先端部分が捻じ曲がっている。
金髪ロングのワルキューレ。3度目以後の霊基再臨から彼女が担当する。
一人称は「私たち」。ワルキューレ名義で登場する中では最も年長の個体で、厳格にして冷静。常に丁寧口調で喋り、まさに神の代行というべき性格をしている。それゆえかシグルドに対する態度や、個体差が存在するという事実への嫌悪感も強い。口調こそ量産型ワルキューレと似通っているものの、精神の発達に伴って人間に近い感情を持っている。絆Lvを上げるとマスターをヴァルハラに連れて行くべき勇士と認めるようになる。得物のグングニルは完全な槍の形となっている。普段はスルーズが現界して戦闘を行っているようだ。
かつては「クアーッ!(高音)」という耳に残るダメージボイスがネタにされていた。低い声で喋るスルーズに似合わない高音であり、加えて宝具ではなく通常攻撃を受けた時のボイスのため頻繁に耳にするせいもあって妙な中毒性を生み出していたとか…。さすがにまずいと思ったのか修正が入り、現在は落ち着いた悲鳴となっている。
ワルキューレ三騎の中で最も壊れているとされ、零落が近い事を示唆する描写が幾つか確認できる。姉妹の中で一番「恋」に興味があるようで、イベント「ボイス&レターこれくしょん」においては人の恋情を描いた嵐が丘を借りていたり、真っ先に源氏物語を読破した事が判明して妹二人からニヤニヤされている。絆Lv4の台詞では「勇士であるマスターをヴァルハラに連れて行く」という絶対的使命に一瞬ながら疑問を抱き、一人称が「私たち」ではなく「私」になって個体としての意見を述べそうになり、自身の幕間でも壊れている自覚を持っている。他にも、ワルキューレの中で唯一スルーズのみセイントグラフの背景が夕焼けになっている(他の二騎は青空)。零落して人間になる時が近いのだろうか。
一方で北欧異聞帯でのスルーズは機械的であり、主人のスカディから「幾年月を経ても娘として振る舞ってはくれぬか」と苦言を呈されている。
メインストーリー第2部第2章第5節「氷と雪の城(前編)」で初登場。第23集落でカルデア軍団に御使いのワルキューレが数騎砕かれた事についての意見をスカディに求められ、「連結記録を閲覧した限りでは、統率個体三種が出る必要はないと考えます」「万が一に対処を行うのであっても、巨人種及び……自動殲滅機能を起動させた量産個体のみで十分かと」と述べた。シグルドはスルーズを生意気な人形と称して忌み嫌い、破壊しようとしたが、マスターのオフェリアに止められている。その後、スカディの首を狙うカルデア軍団が玉座の間に現れたため、スカディに殺害を禁じられた上で戦闘を命じられる。白鳥礼装を起動し、光槍の戦闘機能を解放していくスルーズに対し、マシュは「量産型のワルキューレ群とは異なる重圧です!」と評して格の違いを見抜いた。スルーズは勝率を上げるために炎の巨人ムスペルとの共闘を意見具申。スカディから許可された事でムスペルと疑似接続してカルデア軍団を迎撃する。戦闘の結果、ムスペルが撃破されてしまい無力化に失敗。残ったスルーズにナポレオン(fate)からの砲撃が撃ち込まれるも、神鉄製の盾で容易に防いで見せる。強敵なカルデア軍団をスルーズは勇士と認め、相対するマシュも「こんな強敵がいるなんて……」と彼女の実力を認めた。その後、現れたオフェリアに退くよう言われて一旦退場した。
カルデア軍団がブリュンヒルデを起こした事に危機感を覚えたスルーズはオルトリンデとヒルドを呼び寄せ、自分たちに歯向かおうとする長姉を諫めようと独断で出撃。シャドウ・ボーダーに襲い掛かり、魔力の過剰出力を行ってブリュンヒルデと交戦。口では長姉の言動を否定しながらも、彼女らワルキューレもヒトの心を理解してしまい、自ら槍に刺し貫かれるようにして死亡した。
筋力:B | 耐久:B | 敏捷:B | 魔力:A+ | 幸運:E | 宝具:B |
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:5~40 最大捕捉:20人
彼女達が持つ光の槍。オーディンの持つオリジナルの「大神宣言(グングニル)」の量産版であり、真名開放したうえで投げる事で必中の効果を発動する。
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:0~40 最大捕捉:100人
10騎のワルキューレによる偽・大神宣言の一斉投擲。効果範囲に一種の結界を展開。清浄なる魂を慈しみ、正しく非ざる者達(サーヴァント、使い魔、術式、幻想種、吸血種等に類する存在)を否定し退散させる。
リーヴスラシルとは北欧神話に登場する人間の祖先となる女性で、ラグナロクで神々が滅び去った後に人間の男性であるリーヴと結ばれて人の世を作っていく役割を持つ。名前的に戦乙女が人間と結ばれる事を前提としているように見えるが、大神オーディンは何を思ってこのように名付けたのだろう…。ちなみに宝具発動時に羽根を散らせて瞬間移動する演出がなされるが、オルトリンデ、ヒルド、スルーズで羽根の散り方がそれぞれ違うという細かいネタがある。
余談だが、宝具演出で登場する他のワルキューレ達のデザインは、イラスト担当の武内崇氏がキャラクターデザインを務めたプラネットワルキューレ(外部リンク)の登場人物から数人をアレンジし流用している。
逆説的にFate世界のオーディンの造形センスは武内崇氏に近い。
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:自身
オーディンに授けられた白鳥の翼型礼装。これにより飛行や高速機動を可能とする。さらにオーディンの加護で精神と肉体の絶対性が保たれ、Bランク以下の物理攻撃を弾き、カロリーによる体系変化もしない。
これを盗まれてしまうと「もうお嫁に行くしか・・・・」となってしまうので注意。
2部2章にて追加された恒常星4ランサー。
チュートリアルガチャ星四確定枠の一騎。
ステータスは極端なHP偏重型で、同レアリティのランサーの中では最も高いHPと最も低いATKを持つ。
コマンドカードはQ2枚、A1枚、B2枚とランサーとしては典型的な配分になっている。白鳥礼装と運命の機織りの効果もあって長く戦線にとどまりながらスターの安定供給が可能な反面、素の攻撃力にはほとんど期待できない。スキルによる供給以外にも原初のルーンによって強化された宝具によって大量にスターを稼ぐことができるため、クリティカルアタッカーの補助役が適任か。
宝具は敵全体に必中状態で放たれる多段hit攻撃。Quick属性なので自身のATKの低さもあり火力は期待できないが、大量のスターを生み出すことができる。おまけ程度に即死効果もついているものの成功率は高くないうえに魔性特性持ちにしか効かないため有効に働くことは少ない。しかしダメージが入った後に即死判定を行い、スターやNPの回収に影響することはないので、判定に成功しても計算が狂わない。
HP | (Lv1/Lv80/Lv100) 2244/14025/17005 |
ATK | (Lv1/Lv80/Lv100) 1339/8037/9731 |
COST | 12 |
コマンドカード | Quick/Quick/Arts/Buster/Buster |
所持属性 | サーヴァント、天属性、秩序属性、善属性、人型、女性 神性 |
保有スキル | |
---|---|
原初のルーン (CT8→6) |
自身のQuickカード性能をアップ[Lv.](3T) &宝具威力をアップ[Lv.](3T) |
白鳥礼装:A (CT8→6) |
自身に回避状態を付与(1回・3T) &弱体無効状態を付与(1回・3T) &被ダメージカット状態を付与[Lv.](3回・3T) |
運命の機織り:B (CT9→7) |
自身に毎ターンNP獲得状態を付与[Lv.](3T・5→10%) &毎ターンHP回復状態を付与[Lv.](3T・500→1000) &毎ターンスター獲得状態を付与[Lv.](3T・5→10個) |
クラススキル | |
対魔力:B | 自身の弱体耐性をアップ |
神性:A | 自身に与ダメージプラス状態を付与 |
アペンドスキル | |
EX攻撃強化[Lv.]/NPチャージ[Lv.]/対ライダー特攻[Lv.] |
終末幻想・少女降臨(ラグナロク・リーヴスラシル) | |
---|---|
カード種別:Quick | ランク:B |
自身に必中状態を付与(1T) +敵全体に強力な攻撃[Lv.] &敵全体[魔性]属性の相手に対して確率で即死〈OCで確率アップ〉 |
1980年代中頃に時計塔呪詛科のロードへ提出されたレポートの中に「ワルキューレはラグナロク開始時点でその総数は当初の半数に落ち込んでいるのではないか?」という内容の物があり一時期ではあるが魔術業界で話題になった。そのレポートによれば多くのワルキューレが零落していき、個性を得て大神の使命を捨てたと推察されている。
スルーズ曰く、ラグナロクが終わって人の世が始まった後も一部のワルキューレは勇士を求めて活動していたようだが、零落したのか21世紀には絶滅寸前となっていた。彼女は「今は私たち3騎が最後のワルキューレなのでしょうね」と語る。
掲示板
急上昇ワード改
最終更新:2022/08/12(金) 18:00
最終更新:2022/08/12(金) 18:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。