ヴァンゴッホ(競走馬)とは (ヴァンゴッホとは) [単語記事]

主な勝ち鞍
 2020年：クリテリウムアンテルナシオナル(G1)

概要

父 American Pharoah(アメリカンファラオ)は37年ぶりにアメリカの三冠馬となった名馬。当然種牡馬としても大いに期待されたが……2024年末時点ではGIを芝で勝った馬が多く、ダート GIを複数勝利したのは日本のカフェファラオのみという微妙に生産者の期待から外れた結果となっている。

更に母母母Mar garethenの牝系子孫は時にマルガレーテン系と呼ばれるほどで、フリオーソ、ミッキーロケット、Treve(トレヴ)などもここに属している。

バロンズタウンスタッド(Barronstown Stud)名義でアメリカにおいて生産され、アイルランドにおいてお馴染みのエイダン・オブライエン厩舎に入厩した。

7月にウェイン・ローダンを鞍上として芝7ハロン強のレースでデビュー。2番人気に支持されて先行したが、余力がなく4着。

8月のタイロスステークス(G3)でも2番人気に支持されたが、同厩舎のMili tary Styleにクビ差で敗れて2着。

続いて同月のフューチュリティステークス(G2)にシェーミー・ヘファーナン鞍上で2番人気で出走。レース後に特に異常は発見されなかったが、伸びず6着。

9月のチャンピオンズジュヴェナイルステークス(G2)では、ライアン・ムーア鞍上でまたしても2番人気に支持され、逃げ粘ったが、結果はCadillacに3馬身半差付けられての2着。

同月の芝7ハロン戦にローダン鞍上で出走すると、1番人気に応えてここは半馬身差で初勝利。

10月にはイギリスのオータムステークス(G3)にムーア鞍上で1番人気で出走すると、後方から馬群を縫う競馬でOne Rulerから3馬身半差の2着。

更に同月にはフランスに遠征し、クリテリウムアンテルナシオナル(G1)に出走。ピエールシャルル・ブドーを鞍上に3番人気となったレースでは、不良馬場の中で先頭から5馬身離れた最後方を追走し、直線で突き抜けるとNormandy Bridgeらに4馬身差を付け、重賞初勝利をG1で飾った。

この勝利の結果、2020年のカルティエ賞最優秀2歳牡馬に選出されることとなった。

3歳初戦はイギリスの2000ギニーステークス(G1)にヘファーナン鞍上で参戦。10番人気であったが、後方からの競馬で結果は*ポエティックフレアの8着に終わった。

続いて同月のアイリッシュ 2000ギニー(G1)に出走して2番人気に支持されると、好位からの競馬でMac Swiney(マックスウィニー)、*ポエティックフレアに次ぐ3着。

6月にはフランスのダービーであるジョッケクルブ賞(G1)にコリン・キーン鞍上で出走したがここも7番人気でSt Mark's Basil ica(セントマークスバシリカ)の10着に終わった。

7月には種牡馬入りのオファーがあったため引退。11戦2勝。

日本のイーストスタッドが2022年から受胎条件200万円で種牡馬として供用。先述のように日本ではAmerican Pharoah 産駒が好調であったことも背景にあるのだろう。

初年度は73頭に種付けすると、受胎条件180万円に減額された2年目は67頭、3年目は65頭を集めた。

競争実績には微妙に消化不良感があるが、種牡馬として良血を生かして成功できるか。2025年デビューの初年度産駒に期待である。