ヴォルクルスとは、ゲーム「スーパーロボット大戦」シリーズの登場キャラクターである。
「魔装機神」シリーズでも同じく登場するが、こちらについても記述。
「スーパーロボット大戦シリーズ」及び「魔装機神」シリーズの舞台となる異世界『ラ・ギアス』に存在する邪神・破壊神。正式名称は「サーヴァ・ヴォルクルス」と呼ぶ。
「創造神ギゾース・グラギオス」、「調和神ルザムノ・ラスフィトート」らと共にラ・ギアスの三邪神と呼ばれる。
太古の時代のラ・ギアスに存在し、大異変により滅亡したとされる大昔の「巨人族」の怨念などが破壊神として実体化した存在とも言われるが、実のところは不明のままである。人々の恐怖心を糧にし、恐怖心が増加すればヴォルクルスも力を増す。
神話によると、地上界で人類が登場したのと同じ頃、ラ・ギアス内部を荒らし回って生きとし生けるものすべてを殺しまくっていたが、天より遣わされた創造神グラギオスによって一旦撃退され、その後人を含めた様々な生命が新たに創造された。それからというものヴォルクルスとグラギオスは様々な姿に化身しながらいくども戦いを繰り返すが(このときグラギオスと共に戦った勇者の一人が、マサキ・アンドーの聖号の元になった初代ランドール・ゼノサキスであるとされる)、ついに双方は本来の姿を表して最終決戦を挑み、結果ヴォルクルスはその体をバラバラにされてラングラン各地に封印され、深手を負ったグラギオスもやがて人々の前から姿を消す。以来、ラ・ギアスには神は出現することはなく、やがて精霊信仰と錬金学が普及するにつれ、宗教自体も消滅していくことになる。
神話でしか存在が仄めかされていないこともあり長らく存在自体を疑問視されていたとされるが、その後ラ・ギアスの中でヴォルクルスの復活とヴォルクルスによる世界の破壊を望む「ヴォルクルス教団」が誕生し、同教団に所属する神官ルオゾール・ゾラン・ロイエルの謀略によって復活を目論まれていた。その折、ヴォルクルスへの復讐を計画するシュウ・シラカワの手によってルオゾールが生贄に捧げられた事でラ・ギアスに復活を果たす。
頭蓋骨と大きな翼が特徴的な、空を飛行する「上」形態と、
巨大な芋虫の頂点に腕の無い女性の上半身が生えたような姿の、地上の「下」形態の2種類が存在。
どちらも「様々な生物の特徴を兼ね揃える」姿をしているが、いずれもメデューサの如く無数の蛇(龍?)の頭を身体の各所に纏った禍々しい姿をしている。
また、「一片の肉片からでも完全に復元できる」自己修復機能を持つとされる。
しかしその割には、HP回復能力は基本的に持っていないのだが。
ゲーム中では敵ボスの1体として登場。「上」と「下」の2形態が中ボスとして出てきたりするほか、シュウの章では「上」と「下」以外にも上下2形態の合体形態(=完全体)がラスボスとして登場する。
「ユニット=パイロット」なキャラクターのお約束か、ゲーム中では基本的に戦闘時は喋らないが(AIや使徒と同様)、「魔装機神Ⅱ」や「第2次OG」など近年の作品では専用BGMが付き、さらに戦闘時に台詞を喋るようになった。「分身達は破壊衝動に従い暴れるのみで、知能をもたない」設定のためか分身達は片言しか喋らないが、本体たる真・ヴォルクルスは流暢な台詞を喋る。
作品によってはシュウ・シラカワを洗脳し操る事もあり、ネオ・グランゾンが出現する場合は大まかに「グランゾンがヴォルクルスの力で変異した姿」とされる傾向にあるため、「魔装機神」シリーズに限らず実質的に黒幕たる立ち位置になっている。
マサキ、リューネ、シュウの章でそれぞれボスの1体として、復活を果たした分身体がそれぞれ登場。
いずれの形態も「ビーム吸収」能力を持っているため、ビーム攻撃を撃ち込むと回復してしまう。この能力のせいで、モビルスーツ勢をはじめとする一部の機体は軒並み攻撃力を奪われたも同然の有様となり、ビーム以外で空に攻撃が届かないモビルスーツの場合は空中にいるヴォルクルスに攻撃さえできない、というケースもあったほど。特にZZとかZZガンダムとか。
またHPも高く、味方ユニットがおおよそ2000~4000、多くて5000前後というゲームバランスの中でヴォルクルスのHPは30000やら40000やらという膨大なHPを持つ為、倒すのには味方部隊を結集しても骨が折れる。
また攻撃パターンも、格闘戦の「かぎづめ(鉤爪)」と遠距離攻撃の「ハイパーソニックウェーブ」の2つしかないが、そんな事など全く気にならないくらいに強力なボスとなっている。
まぁ武装のことを言えば、第4次のヴァルシオンだって・・・ねぇ。
また、シュウの章ではこれらの2形態に加え上述の通り、上下の合体形態たる真・ヴォルクルス(=ヴォルクルスの本体)がラスボスとして登場する。さらに最終戦ではサフィーネが戦闘開始前にイベントによってヴォルクルスの洗脳を受けるが・・・ サフィーネが敵になってしまうか否かはプレイヤーのこれまでの行動次第。
最終決戦では他の分身達も出現するが、真・ヴォルクルスさえ倒せば勝利なので分身は無視した方がいい。
基本的には上記の「EX」に同じく、ボスとして登場する。分身形態が出現するものの、本体たる真・ヴォルクルスはルオゾールの搭乗機『ナグツァート』に融合しているため登場しない。
今作でも同じくヴォルクルスが登場するのだが、この作品によって「今までヴォルクルス自体が登場した事はない」という設定になった。(即ち、「EX」で登場した真・ヴォルクルスも他の分身形態より能力が高い存在に過ぎず、結局は分身体と同じ存在である、という事になっている)
また、今作よりヴォルクルスに専用BGMが付き、ヴォルクルスが戦闘時に喋るようになり、戦闘アニメも一層作りこまれている。(これらは後述の「第2次OG」でも反映されている。)
さらにこちらのタイトルでは、ヴォルクルスと同じく調和神ルザムノ・ラスフィトートの分身も登場。平和を司る神とされるはずが、『争いは嫌い』→『しかし生者は争い続ける』→『争いが起こらないよう全ての生者を死者にする』と言う思考のもと全ての生命を死滅させようとするため、ヴォルクルスと本質が同じの邪神として扱われている。
OGシリーズにて、久々に登場を果たし従来からのファンを懐かしい気持ちにさせた。
(PSリメイク版のEX、及びコンプリートボックス以来、約13年ぶりの登場である。)
ストーリー序盤のラ・ギアスを舞台にしたストーリーで、上記のEXと同じ流れで復活を果たす。
ビーム吸収能力も健在で、攻撃を仕掛ける際はツインユニットの相方や援護攻撃にも気を配らないと味方ではなく敵を援護してしまった、などという事態に陥りかねない。また本作では「肉片からでも完全に回復できる自己修復機能を持つ」設定が反映されたのか、HP回復機能を備えての参戦となった。
また攻撃パターンも、過去作品では2種類しかなかった使用技に加え長射程の全体攻撃「アストラルバスター」が追加され、さらに得意技「ハイパーソニックウェーブ」には被弾すると気力ダウンの追加効果をもたらす機能が搭載されたり、パイロット側にも『底力』をはじめ特殊技能が追加されているなど、邪神ぶりが増している。
そのため、今作ではヴォルクルスの集中砲火に晒されると魔装機はおろか、フェイル殿下のデュラクシールでも危険な事になる。
本作ではEXでいうところのマサキの章とリューネの章がリメイクされて登場している反面、シュウの章のストーリーは未収録のため合体形態(真・ヴォルクルス)は登場しないのか・・・と思いきや、ゲームの進め方によっては最終決戦の舞台でヴォルクルスを上下2体とも倒すと、最後に合体形態が出現するというまさかの展開が待っている。
もっともこれらはいずれもユーゼスの作り上げたアダマトロンとクロス・ゲートの力によってヴォルクルスの姿形と力を模して作られた存在であり、厳密にはラ・ギアスに存在するヴォルクルスとは異なる。
攻撃パターンも増加しており、HPも30万と膨大である上、特殊機能「闇の領域」でターン終了毎に周囲にいる味方部隊のENを容赦なく奪っていくさまは驚異だが、HP・EN回復機能は所持していない為、EN切れにしてやれば戦闘能力(特に射程距離)がガタ落ちするのが悲哀。
そもそもヴォルクルスは最終面の勝利条件にも関わらないのでクリアを目指すだけならヴォルクルス自体相手にする必要は無いのだが、ロボット図鑑をコンプリートするには避けて通れない関門である為、倒すにしろスルーするにしろラスボスを倒す前に一度は出現させたい。
因縁的にはぜひとも、充分に改造を施したグランゾンで完全決着して最後を飾りたいところ。
ちなみにラ・ギアス編でしか登場していないルオゾールのその後の末路、及び蘇生を果たしたシュウのヴォルクルスに対する復讐劇に関しては、翌年『EX』のシュウの章をモチーフに製作された『スーパーロボット大戦OG ダークプリズン』にて補完されている。
(上記のヴォルクルス合体形態が放つ、ハイパーソニックウェーヴの戦闘アニメで神殿らしき建造物の壁に叩きつけられる描写からすると、当初はシュウの章も「第2次OG」作中に登場予定だったのかもしれないが。)
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最終更新:2024/04/25(木) 07:00
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